イジらないで、長瀞さん

イジらないで、長瀞さんのレビュー・評価・感想

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イジらないで、長瀞さん
8

刺激が欲しいあなたに1アクセント!

あなたも男女間のハラハラドキドキの距離感に釘付けに!
「ラブコメ漫画・アニメが見たいけど、ハーレムは飽きたかな。でもドロドロもちょっと…」
このレビューはそんな方へ向けて書いています。

はじめまして。私は日課でdアニメストアやアマゾンプライムで配信されているアニメを見たり、文庫でいろんな漫画を購読している者です。幼い頃から、アニメと触れ合ってきました。そんなことは置いておいて…。
早速本題に入ろうと思いますが、ラブコメは何よりも「笑えるけどキュンキュンもする」、そんなストーリーが人気コンテンツになると思っております。そんな中で、『イジらないで、長瀞さん』は何が面白いのかについて書いていこうと思います。

【あらすじ】
まずこの作品は、美術部に所属している「センパイ」と、彼をイジる陽気な女の子「長瀞さん」によって繰り広げられるちょっと変わったラブコメディ作品になります。
彼と彼女の出会いは最悪でした。放課後の穴場である静かな図書室に、苦手なタイプの女の子たちがたむろしています。
「俺とは絶対に関わりのない人種だ、平常心…平常心」
この文言から分かる通り、ちょっと内気なこの男の子が主人公であるセンパイです。
そんな時、自分が描いた漫画が不運なことにカバンからその女の子たちの方にばらまかれてしまいます。嫌な予感がします…。
すると案の定、「アハハハハハハ!!」と、とても激しめにその女の子たちに笑われてしまいます。ひとしきり笑って、その中でも執拗にセンパイをいじってくる八重歯がチャームポイント一人の女の子がいます。それが長瀞さんです。
ここで、この『イジらないで、長瀞さん』という作品の味が出ていて、センパイに対して長瀞さんが「キモい」という言葉をかなり駆使してイジってきます。そこから二人の物語が始まります。

【この作品の魅力】
ここまで読んでみて、「うわ、きつい…」、「かわいそう…」、「ひどい…」と思う方も多いと思います。しかし、これがこの作品のすごいところです。ここで、センパイに感情移入できる読者をふるいにかけていきます。逆も然りで、「このいじりがたまらない!」、「長瀞さんに振り回されたい!」という読者を物語の世界にガンガン引き入れているとも思います。
このシーンで不快に思い、「もう見られない…」と思う方も少なくないかもしれませんが、その刺激は凄まじく、「むしろ先が気になる!」と思う方も多く見られると思います。
要するに、賛否両論が多く好き嫌いが別れる作品だということです。

【まとめ】
ここからセンパイと長瀞さんの関係性がどう変化していくのか、この二人はどういったキャラクターなのか。また、この後出てくるキャラクターもかなり個性が強い子たちばかりになっていてどんどん展開が広がっていくので、あなたはもう目が離せません。
この作品は漫画でもアニメでもお楽しみいただけます。皆さんの好きな楽しみ方で長瀞さんに翻弄されてみるのも、良いかもしれません。

イジらないで、長瀞さん
8

冴えない少年と「からかい女子」のラブコメディ漫画

長瀞さん、最初は読めなかったヒロインの名前は「ながとろ」。

主人公の八王子のような内向的な男子が、活発で明るい長瀞さんにズケズケと容赦なくイジられる姿は、当初イジりどころかイジメに見えました。
しかし、次第に見えてくる長瀞さんの八王子への好意。
それは小学生男子が好きな子へする意地悪と、彼女が持つ本来のドSさが出ている行動だと分かります。

物語が進むにつれ、だんだん露骨に先輩へドキドキしたり嫉妬する長瀞さんの姿は、当初とのギャップから可愛く映ります。
八王子の方も、長瀞にイジられることで泣かされたりもしたにも関わらず、知り合ってから一度も長瀞を苦手ながらも「嫌い」と思っている描写がなく、次第に惹かれていく姿は男性キャラながらかわいい。

八王子は過去に自分へ嫌なことをしてきた相手の顔をろくに見ることもなく覚えていないのに、長瀞の顔はしっかりと覚え、一人でいても思い出し続けてしまうなど最初から無自覚に長瀞へ好意を抱いていたのかもしれません。

それらの演出からも、本来であれば不快に感じそうな長瀞のきついイジりが、当人である八王子にとってもそれほど嫌なことでもないという、ドSとMの相性の良い二人なのでは?とすら感じてしまいます。

お互いを好きなのに恋愛には奥手な二人の、からかいラブコメです。