地獄の遊戯 / Avenging Force

地獄の遊戯 / Avenging Forceのレビュー・評価・感想

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地獄の遊戯 / Avenging Force
9

マンハント(人狩り)アクションの佳作

本来はチャック・ノリスの「地獄のコマンド2」として企画されていた本作。
経緯は不詳ながらその続編としては製作されないまま「アメリカン忍者」でアクションスターの仲間入りしたマイケル・ダディコフ単独主演作として製作された。
”有色人種を根絶し、白人によるアメリカ国家建設”を企む秘密結社「ペンタングル」を叩き潰すために奔走する元CIA工作員マット・ハンターの活躍を描いた作品で、主役を演じたダディコフの元スタントマンらしい颯爽としたアクションやいかにも「秘密結社」めいたペンタングルの活動ぶり、政府からのスパイを処刑する際の若干ホラーっぽい雰囲気等、”大作ではないものの趣きのある佳作”感に溢れていて、まさに思わぬ掘り出し物といった感じなのが嬉しい。
しかし映画後半からはそれまでの設定が一転して「追う者が追われる者」になり、主人公は妹を人質に取られた上、自身には高額の賞金が懸けられとよりスリリングな展開を見せ始め、特殊ボウガンや手製の斧など独特な得物で武装したペンタングルが放つ凄腕の「暗殺者軍団」の追撃を受けつつ、それをいかにしてハンターが倒しながら秘密結社の黒幕にたどり着いていくのかかなりの見せ場になっている。