Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-

Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-のレビュー・評価・感想

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Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-
9

嫌悪感を感じさせない痛快なスタイリッシュグロ

吉祥寺を舞台に繰り広げられる、オカルティックな事件の数々と科学が連なって広がる奇想天外なストーリー。
「STEINS;GATE」などで有名な志倉千代丸の未完結ライトノベルを原作としたアニメーションで、監督は「四月は君の嘘」などを手がけたイシグロキョウヘイ。
グロテスクな表現を多分に含む作品ですが、演出の妙でコミカル且つスタイリッシュに描かれており、グロテスクな画が苦手な人でも楽しめてしまう不思議な作品になっています。
いくつもの謎と個性的なキャラクター達それぞれの視点が絡み合う息もつかせぬ展開に、気付けばその世界観に飲み込まれていました。
声優さんたちのお芝居も圧巻です。異常な速度で進むセリフの応酬に、当然のように乗る感情。アップテンポな劇伴と共に繰り出されるオタク感の強いまくし立て会話に思わず楽しい気分にさせられます。
全力でコミカルに不謹慎で、とてもリアルなのにスタイリッシュ。そして、どこか優しく温かい。
アニメだからこそ出来る、映像作品として突き抜けた作品です。
但しひとつだけ留意して欲しいのが、あくまで映像作品として突き詰められているものであり、謎解きモノではないというところ。ハッキリした結論があるわけではないので、謎解きをするような俯瞰した気持ちで見ると裏切られた様な気持ちになるかもしれません。
ジェットコースターに乗る様な気持ちで、直感任せにイッキ見して欲しい作品です。

Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-
10

テンポに圧倒されて世界観に引き込まれるアニメ

他作品に比べて異様に早いテンポで繰り広げられるキャラクターたちの掛け合いで序盤から一気に作品の世界に引き込まれます。そして次々に起こるオカルトな事件の数々と個性豊かなキャラクター、そして何よりスタイリッシュで迫力のある画面がどんどん癖になる。原作はSTEINS;GATEなどで有名な志倉千代丸さん著作の同タイトルのライトノベル。原作の方は完結していない状態でのアニメ化らしいのですが、シナリオを含めた完成度の高さは圧巻です。オカルトな観点と科学的な解釈を両立させつつ、尻切れトンボにならないしっかりとしたエンディングを用意してくれています。その一方で答えの出ない謎やあったかもしれない可能性も多く内包しているために、何周しても飽きません。作中にはグロテスクなシーンも多く含まれますが、サクッとスタイリッシュに事実を魅せる演出の妙で怖さは左程印象に残りません。舞台がリアルな吉祥寺であることも魅力のひとつ。フィクションと現実の狭間を垣間見る様な不思議な体験をすることができます。OPとEDの曲も作品の魅力を引き立てていて、すべて余すところなく楽しめる作品です。最初から最後まで一気に通しで見たくなる作風なので、時間のある時に配信系サービスなどを利用するなどして一気に視聴することをオススメします。