シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 / シン・エヴァ / EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 / シン・エヴァ / EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME

『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』(EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME)とは、庵野秀明監督による日本のアニメーション映画。2021年3月8日に公開され、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の4作目(完結作)である。また、原作である『新世紀エヴァンゲリオン』から25年間続いた『エヴァンゲリオン』シリーズの最終作として描かれている。
ストーリーは、「パリ市街戦(アバンタイトル1)」「第3村(アバンタイトル2からAパート)」「「再びヴンダー(Bパート)」「ヤマト作戦(Cパート)」「マイナス宇宙(Dパート)」といった5つの部で描写されており、主人公・碇シンジを中心とした登場人物たちが最後の戦いに挑む。シンジの成長していく姿や戦いがどう集結するのかなど、見どころの多い最終作となっている。

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 / シン・エヴァ / EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIMEのレビュー・評価・感想

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エヴァンゲリオンの完結

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、ファン待望のアニメ映画『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの最終章です。本作はこれまでのシリーズの謎を解き明かし、新たな展開を見せることで物語の完結を迎えます。

ストーリーは、主人公・碇シンジがエヴァンゲリオン初号機と共に、自らの運命と対峙する様子が描かれています。前作までの世界観や、物語の真相が明らかになり、最後には予想外の展開が待ち受けています。
アニメーションのクオリティについては、さすがの一言です。エヴァンゲリオンの戦闘シーンは、シリーズを通して一貫して高水準でしたが、本作では更に進化し、特撮の要素を取り入れた迫力満点の映像が展開されます。
ネタバレを含みますが、登場人物たちもそれぞれに深い心情を持ち、激動の物語を生き抜く様子が描かれています。特に主人公の碇シンジは、旧アニメ版からの精神的な変化の対比が印象的でした。ラストでシンジがエヴァンゲリオン初号機に乗る時、旧テレビ版はミサトからシンジへの一方的な関係であったのに対して、今作では親子のような関係になっていることが分かりますシンジとゲンドウの関係や、シンジ自身の成長にも注目です。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、シリーズを愛してきたファンたちにとって、感慨深い一作になるでしょう。

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お父さんの長い旅が終わりました。

この話、本当の主役はシンジのお父さんが実は主役だったのではないかと思うようなラストでした。お父さんの今までの人生を振り返ったときに、天才なんだけどコミュ障で陰キャで、こういう人いるなと思いました。それまでシンジのお父さんはとんでもない天才で何を考えているかわからない恐ろしい人だと思ってたけど、蓋を開けてみたら、ただの人だったと思いました。孤独な青年だったお父さんが、素敵な彼女(シンジのお母さんのユイさん)と出会って、やっとありのままの自分を受け入れてくれて、幸せだったんですね。シンジくんという可愛い子供にも恵まれて。でも、最愛の奥さんと死に別れて、これ以上ないくらい辛い思いをして、おかしくなっちゃったんですね。
綾波レイが、亡くなった奥さんそっくりだったというのも、イタイ人だなあと思いました。亡くなった奥さんを取り戻すための狂気と妄想の旅だったんだと思いました。
聖書の言葉がところどころ使われているのも、素敵ですね。
あと、最後に主要なキャラクターの精神分析みたいなことをされていて、今までとは違うキャラクターの見方ができて、良かったです。
宇多田ヒカルさんの歌の歌詞、お父さんの気持ちとシンクロしてるなあと勝手に思いました。

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エヴァンゲリオンシリーズ完結・最高傑作の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」

四半世紀の時を経て2021年についに完結したエヴァンゲリオンシリーズ、完結作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」についてご紹介します。
私はエヴァンゲリオンシリーズ作品について、漫画、アニメ、旧劇場版、そして新劇場版すべて観ており、特にアニメや旧劇場版、新劇場版については最低でも3回は視聴しています。そのうえで本作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は最高傑作だったのではないかという考えを持っています。
本作は完結作ということもあり、2時間半を超える長編となっていますが、いままで語られてこなかった主人公である碇シンジの父・碇ゲンドウの過去や渚カヲルの正体などが明かされる大変内容の濃い作品となっています。また、旧劇場版とのつながりを示唆している対比や同じようなシーンがあるためにエヴァシリーズ好きにはたまらない映画となっています。
私が最高傑作だと考える理由はシンジの成長や周りの友人、葛城ミサトの存在にフォーカスして描かれていたことです。映画後半のシンジの成長ぶりは新劇場版から観始めた人でも感動できる展開になっていると思います。本作の評価は映画レビューサイトでも高く、おススメできる作品となっています。

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シン・エヴァンゲリオン 25年間の総括としてのレビュー

1.今迄で最高のロボットアニメ
ビジュアル、ストーリー、キャラクター、音楽、声優。どれを取っても今世紀最高のロボットアニメの傑作である。私がここまでハマり込んだアニメはない。誰に何と言われようが最高傑作である。正確にはエヴァはロボットではない。究極のヒト型決戦兵器であり、厚い装甲板は拘束具である。本体は使途と同じ生物である。ただ、庵野監督はあくまでエヴァはただのロボットアニメと言っている。あしからず。なお、最後のシン・エヴァンゲリオンが最高だったかと言うと私個人の感想は「最高のアニメのテクノロジーを駆使し、多くの謎かけへの回答を行い、ファンが納得の行くストーリーに上手い事まとめあげた秀作」という所だ。

良く出来た作品だと思うが、これで永遠に繰り返すとも思われた謎解きのドラマがここで完結すると思うと一末の寂しさがあった。もちろん全ての謎が説かれた訳ではないが
ネット上のネタバレ記事や考察を読んでいるとほぼ理解出来たと思う。だから”寂しい”のである。

2.もうあの感動は訪れないのか
最初にエヴァを見た時の印象は強烈だった。海、戦車、蝉の鳴き声、静けさから始まる物語は”ウルトラセブン”で用いられた手法でもある。突然現れる“使途”これまでロボットアニメや特撮で描かれてきた怪獣、怪人とは全く異なるビジュアルである。何をモチーフにしているかさえ全くわからない。おまけに”使途”は”Angel”だ、天使が敵なのだ。

国連軍は使途に全く敵わない。「君たちなら勝てるのかね?」の問い対し「その為のネルフです」が碇ゲンドウの答えだ。これから始まるエヴァの戦いに胸が躍る。
しかし、父親から呼び出された主人公の碇シンジはエヴァに乗ろうとしない。代わりに呼び出されたのが綾波レイ。ストレッチャーに乗せられたレイは眼帯をし全身包帯
巻かれている。エヴァに乗ろうとするレイ、駆け寄るシンジ。その手には”血”だ。

今迄のアニメにこんな始まり方は無かった。25年も前だがそのショッキングなエヴァ初登場シーンは多くのファンの心を打った。
シンジはエヴァに乗る。しかし歩くことも出来ない。暴走。結果的にシンジはまともに操縦出来なかったがエヴァ自らが持つ力を解放する”暴走”で使途を破る。使途のATフィールドを軽々と打ち破り、コアを攻撃して殲滅した。

この様に第1話だけでも、多くのショッキングな映像と謎、使途、ATフィールド、エヴァ、暴走様々な謎を残して第1話が終わる。
以降、エヴァは我々に多くの謎解きの面白さとビジュアルのう美しさ、ダイナミックな映像、時にコミカルな演出、やたらと細かい拘り(車がルノーだったり、ノートパソコンがダイナブックのタフノートだったり)音楽の素晴らしさだったり話われファンに沢山の楽しみを与えてくれた。

3.これ以上のものを求めたら庵野秀明は死ぬかもしれない。
以上、本来はエヴァのストーリーの根幹にある、ヒトの心、自分の心と他人の心を隔てるATフィールドから自他を統合する「人類補完計画」にも触れたいのであるが今回はここまでとする。なお、エヴァを超える作品を期待するが、これ以上のものを求めれば、庵野監督は本当に死んでしまいそうなので、それは止めておこう。

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8

意外な結末

まず、キャッチコピーから本当に終わってしまうんだなと実感させられました。「さらば、全てのエヴァンゲリオン」です。もともとはテレビアニメとして1995年に放送していたものですから、歴史は深いですね。そして、2006年、2008年、2012年ときて今年2021年の映画公開になっています。かなりのスパンの長さです。前作からは8年も経っているので、ファンにとっては待ちに待った作品になりました。製作陣も凄いものです。庵野秀明総監督はじめ、鶴巻和哉監督、中山勝一監督、前田真宏監督と名前を連ねています。劇場版シリーズの主題歌をお馴染みの宇多田ヒカルさんがまた歌ってくれていますが、もう今回は自分の子供がこの映画を見てファンになってしまってるぐらいの年月を経たということにびっくりですよね。とうとう人類補完計画の核に迫るわけです。もうNERVとwill-E関係者しか人間はいないのかと思ったら、生き残ってる方々で村ができていることに涙が出ました。みんな命があるならばとことん生きてみようとしていく精神、人間はそんなに弱くないと感動しました。そして、ずっと避け続けている父との対峙にシンジがちゃんと向き合えていることが1番の成長を感じられるところです。

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エヴァよ神話になれ

昨年『TENET/テネット』を観た時、「クリストファー・ノーランってスゲェ…」と思ったが、庵野監督はそれを上回る。
彷徨する心の苦悩、葛藤、空虚。
それらが恐ろしいまでにリアルに、丁寧に描かれているのだ。
庵野監督のイマジネーションは最早、神の領域。
全てをぶつけたような演出に、圧倒された。

思えば高校生の時初めて『エヴァ』を見て、そして今こうして見届けて、自分の人生に『エヴァ』の印はしっかり刻まれたんだなぁ、としみじみと思いました。
「さらば、エヴァンゲリオン」なんて謳い文句がこの映画にはあるが、自分にとってはけして、「さらば」なんかじゃない。
ありがとう、エヴァンゲリオン。
ありがとう、庵野監督。
これからも宜しく。

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ありがとう全てのエヴァンゲリオン

前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 」で、TVシリーズとは全く異なる物語の展開を迎えたので、そのまま今作もTVシリーズやコミックとは全く異なるエンディングを迎えるものだと思っていました。もちろん今までに見たことのない新しいエヴァンゲリオンを沢山見せてくれたのですが、終盤は、TVシリーズや、旧劇場版のラストを彷彿とさせながらも、全てが救済されるような力強いメッセージとなっており、涙が止まりませんでした。リアルタイムでテレビシリーズや旧劇場版を見ていた者としては、今までのラストも間違っていたわけではなく、それはそれで良かったんだ、人生であの頃悩んだり、挫折したりした自分も決して間違っていたわけじゃないと胸が熱くなるようなラストでした。まさに、人生を共に歩んできたアニメが終わった、という達成感と寂しさが同時に込み上げ、エンドロールでも泣いていました。端的に言って、全てのエヴァンゲリオン作品で最高傑作だと思います。逆に言うと、旧作を全く知らずに見ると、さすがにわからないことが多すぎると思うので、是非、新劇場版の序・破・Qだけでも見てから、今作を見ることをおすすめします。ただし、本編に入る前に、今までのあらすじもしっかりありますので、前作が何年も前で忘れてしまったという方でも、スムーズに入れる仕組みにはなっています。

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「少年よ神話になれ」から26年〜エヴァという神話の終わりに。

月曜日封切りという異例の公開をした「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(以下「シンエヴァ」と呼称)ですが、公開初日に観に行きました。
TVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」と「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」を再構築(リビルド)した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ。その全四部作の最後にして、エヴァンゲリオンの集大成となったのが、「シンエヴァ」なのです。ここまで付いてこれてますか?
この映画、何を書いてもネタバレになってしまう、とてもやっかいな物語なのです。ですが、ネタバレ覚悟で言えば、シンエヴァは「神話」でした。そして、神話を再現してまでもユイさんに会いたかったゲンドウを優しく包み込むような「VOYAGERー日付のない墓標」を聴いて、泣いてしまいました。
この映画は、映画館で観てこそ価値がある作品です。なるべく大きなスクリーンで観てください。それと、TV版になってしまうとCMでぶつ切りにされてしまうので、お勧めできません。ましてや動画サイトで配信されるのを待っていても、スマホの画面サイズで2時間35分見続けるのは、苦行以外の何物でもありません。「エヴァの呪縛」から解き放たれるべく制作された「シンエヴァ」を、終劇まで見届けてください。さらば、全てのエヴァンゲリオン。

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これが最終作なのかと思うとやるせない

人気シリーズエヴァンゲリオンの映画版の最終作である本作。
しかしながら、その出来は良くも悪くも「完結してよかったね」という程度の出来であり、純粋な映画としてはイマイチな内容になっております。
まず、前作「Q」の時点でそれまでの「破」との整合性がとれていなかったのですが本作ではその整合性が取れていない理由をなんと説明することはなく映画は終わってしまいます。
キャラクターがまるで製作者の言い訳を代弁するかのように長々とセリフを重ね、視聴者にはわからない範囲内で奇跡がおきて勝手に終わってしまうという最終作としてこれはさすがにいかがなものなのだろうかと思ってしまうような出来で終わってしまいます。
人気のあるアスカや綾波は新作ヒロインであるマリの前座でしかなく、そのマリについても正体は父ゲンドウと同窓生ということを暗示してストーリーが終わります。
冷静に考えれば、30歳以上年齢が離れた女性とくっつくオチはホラー以外の何物でもありませんが製作者はもちろんファンもこのことを指摘する人はほとんどいません。
また、キャラクターだけではなく映像にも問題がありおそらく前作の「Q」の時期に放映されていたトランスフォーマープライムよりも映像クオリティは落ちておりました。
CGについても、これが日本を代表する映像スタジオの作品であっていいのかと疑問に思います。
シナリオについては先ほど語ったように今までの謎は謎のまま終わるという最悪のオチで終わります。
謎は謎のままで終わるといえばヴィンチェンゾ・ナタリの「CUBE」や伝説的なドキュメンタリー映画「ブレアウィッチプロジェクト」などがありますが、あれらとは違い製作者はおそらくそこまで考えて作っていないのだろうなとは暗に想像できてしまうのが悲しいところではあります。

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【ネタバレ有り】「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」全シリーズで必ず一番最後に見た方が良い理由。

ヱヴァンゲリヲンシリーズには以下のようにシリーズがあり、それぞれすべて結末が違います。
・TV版
・コミック版
・最初の劇場版(いわゆる旧劇場版)「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」。
・新劇場版4部作(序・破・Q、そしてシン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇)。

多すぎ、めんどくさい!という人は新劇場版4部作を見ておけば概要はすべてわかりますが、
まずこの4部作の前のものを説明しなければならないと思います。

※以下から、ヱヴァンゲリヲンシリーズをサラッとネタバレありでお話しします。

まず、なぜ結末違いでこのようにシリーズ化されたか、というものを説明します。

もともとTV版からその歴史がスタートします。

なんの変哲もない普通の14歳、碇シンジがいきなり仕事で離れて暮らす父親に呼ばれて会いに行くと、
いきなり巨大な怪物が現れ、その怪物を倒すために大きなロボット(エヴァンゲリオン)に乗ることを強要され、
世界を巻き込む戦いに巻き込まれていく…というような内容。

さらっと書くとこんな概要ですが、いわゆるロボットものとは一線を画す10代特有の心理描写などが丁寧に描かれ、
一部で熱狂的なまでのファンがつくほどの人気になります。子供向けロボットアニメでは全くない為、
女性にもファンが多かったりします。(ロボットものにはおよそ不釣り合いなグロテスクな描写なども含まれる)

最終回に向けての怒涛の鬱展開、そして満を持しての最終回が「?」というものでTV版が終了します。
以前TV番組アメトーークでもエヴァ芸人がやっていた際、この最終回にも言及していたのですが、
本当に途中で面倒くさくなったのかな?というような、誰がどう見ても「これじゃない」終わり方を迎えます。

そのあまりにもひどい終わり方から一部のファンから庵野監督に殺害予告が出るような状況にまで発展するなど、
もはやただのTVアニメの熱狂を超えるほどの人気になっていったエヴァンゲリオン。

「だったら最終回をちゃんと作ります」。

というものから、エヴァンゲリオンの最終回を作り直したという位置づけの、
旧劇場版「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」の2部作が発表されます。

TV版全26話の25、26話を作り直し、これをもってして完結というような内容です。
TV[版24話から分岐する別エンディングです。

ですが、この劇場版をもってしてもエヴァンゲリオンは完結しませんでした。

なぜかというとこの劇場版、かなりのバッドエンドで終わるからです。

全ての完結「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が公開されるまで実に3つのエヴァンゲリオンが完結しました。
おおむね各完結にかんしては下記のような感想になると思います。

・TV版…は?
・旧劇場版…(超絶バッドエンド)ほ、本当にこれでよかったのかな…?
・コミック版…バッドエンドというわけではないが、多分これじゃない。

そのよう中で公開が決定された劇場版4部作。
これで本当に本当に完結、というような内容です。

序・破に関してはおおむね全シリーズの踏襲した内容が、圧倒的な美麗映像で描かれます。
序は「ヤシマ作戦」まで(ほぼほぼTV全シリーズと同)
破はTV版を踏襲し、再構築された内容(前シリーズではこの人が犠牲になるが、破では別の人が、等)

そしてQで全く別物の展開、本当に急展開を迎えます。

「Q」は「破」から14年後の荒廃した世界が舞台。
14年後が舞台のはずなのに、主人公碇シンジは14歳の姿のまま。
「破」のラストで起きた世界を滅ぼすような「あること」を起こした碇シンジは、
14年間エヴァンゲリオンの中で眠ったまま、その長い眠りから覚めるところから物語が始まります。

14年前に起きたある出来事、14年間に起きた、変わった様々なこと、人…。

戸惑いながらもまた戦いに巻き込まれていくという展開です。

前置きが長くなりましたが、ここからようやく「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の内容です

この終わり方はやはり賛否両論があるかもしれませんが、少なくともバッドエンドではありません。
ラスボスという位置づけにあたる父親との戦いの中で分かり合うという少年誌的な展開。
14歳の不安定な少年だった碇シンジの心の成長。
「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」のキャッチコピーにふさわしい全てへの決着。
上記はきれいにたたまれたと思います。

賛否両論の一番の理由は「結ばれるヒロイン」にあったのだと思います。

エヴァンゲリオン中、人気を二分するヒロインは綾波レイと惣流(式波)・アスカ・ラングレーの二人。
シンジと結ばれるのは誰だ?という部分もエヴァンゲリオンの中では1つのテーマだったと思います。

結論から言うと、この二人とは結ばれません。

最後に結ばれるのは劇場版4部作(破)から登場する、真希波・マリ・イラストリアスと結ばれます。

父と、またすべての使途との因縁にけりをつけたシンジ。
戦いの舞台の閉ざされた世界で一人待つシンジを迎えに来たのはマリでした。
(レイ、アスカはこの戦いの最中でいろいろな意味でお別れをすることになります。)

最後は駅のホームで大人になったシンジとマリとの描写が描かれ、未来のある世界が描写され終了します。

以上がすべてのエヴァンゲリオン概要になります。

最初から最後までを通しで疑問なく見るのであれば劇場版4部作を見ればエヴァンゲリオン内容はわかります。
ただ、この結論に至るまでの経緯はきっと見ていた方が良いと思います。

テレビ版への疑問と旧劇での疑問、これをもってして新劇場版4部作を見るのが、本当のエヴァンゲリオンの楽しみ方だと思います。

恐らく劇場版4部作を一度見てもきっと意味が分からないと思います。
一度見て、他の人の考察を見て再度劇場版4部作をみる。

そのうえで、自分の解釈で完結させるアニメ。

それがエヴァンゲリオンシリーズです。

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Qでのミサトさんの”あのセリフ”の理由が分かります

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で、ミサトさんがシンジくんに言い放った「シンジくん、あなたはもう何もしないで」。このセリフにはがっかりというか、「なんでそんなこと言うんだよ!?」と思ったファンも多いのではないでしょうか。

そう思わせるのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』でミサトさんが「行きなさいシンジくん、誰かのためじゃない。あなた自身の願いのために!」と大声で言い放ったからでしょう。それがきっかけとは言いませんが、初号機が覚醒し、ニアサードインパクトが発生したのだから「あのセリフを放ったミサトさんにもそれなりの責任があるのでは?」と思っていました。

このモヤモヤした気持ちが発生したのが2009年ですから、『シン・エヴァ』が公開された2021年まで12年間もモヤモヤし続けたのは結構な苦痛でした。でも「エヴァファンとしては延期は受け入れるべき。頼むから庵野さん、倒れずにやりきってくれ!」と思ったのは私だけではないはずです。
あのモヤモヤ感から12年待った甲斐があり、遂に”あのセリフ”の意味が分かります!なぜミサトさんは『破』で「いきなさい!」と言い、『Q』では「なにもしないで」と言ったのか!?ここを知るだけでも十分な価値がある作品だと思います。
しかもラストシーンはあの人たちがあんなことに…!!瞬き禁止のシーンに注目です!!