猟奇的な彼女

猟奇的な彼女

『猟奇的な彼女』とは、ネットで若者を中心に話題となり後に書籍化されベストセラーとなった小説、及びそれを原作とした韓国のロマンティック・コメディ映画である。監督は、クァク・ジェヨン。日本では公開映画館が少なかったが、口コミが話題となり、ヒット作となった。
気弱な大学生キョヌと少々乱暴な彼女とのラブストーリーである。お互いに惹かれあいながらも、2年後に会う約束をし、別れるが、彼女が来ることはない。しかし、最後に運命的な偶然で会うことができ、再び恋が始まる。

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猟奇的な彼女のレビュー・評価・感想

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猟奇的な彼女
10

チョン・ジヒョン主演のラブコメディー映画

元々の原作はネット小説でした。
劇中でもキョヌ(チャ・テヒョン)が彼女(チョン・ジヒョン)との思い出を『猟奇的彼女』というタイトルで脚本をプロダクションに送って成功を収めるシーンがあり、ある種の自伝的要素も含まれている作品だと思います。

ストーリーは彼氏を亡くして失望してアルコールを飲みすぎた彼女に、偶然居合わせたキョヌが仕方なく介抱するところから始まります。キョヌの方は一目惚れですが、彼女の方はストーリー終盤で亡くなった彼氏とキョヌをオーバーラップして自分の心に空いた穴を埋めようとしていたことがわかります。
彼女のキョヌに対しての感情は、居ると強く当たってしまうのですが、居ないと心が締め付けられるような、そんな関係です。彼女の誕生日に遊園地で一緒に花火を見ようとしたら逃走兵に命を狙われたり、出会って100日目にはバラの花を女子大学の講堂まで届けたりと、キョヌの努力は温かい気持ちにさせてくれます。
キョヌのことを本当に必要な存在として見始めたところですが、作品の終盤ではやはり、キョヌは亡くなった彼氏の穴埋めであり、彼女の葛藤とやりきれない思いが溢れだします。

2年後に会う約束をしてタイムカプセルを埋め二人は別々の道を歩むことになります。そして2年後にタイムカプセルを開けたキョヌは一途な愛と実らぬ恋を悟ります。ラストシーンでは奇跡ともいえる重要なめぐり合わせもありますが、とにかく恋愛コメディーの王道を駆け抜ける素晴らしい作品です。

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