Imagine Dragons / イマジン・ドラゴンズ

Imagine Dragons / イマジン・ドラゴンズのレビュー・評価・感想

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Imagine Dragons / イマジン・ドラゴンズ
10

逆境の中、昇り続けるロック界のニューヒーロー

デビュー以来賛否両論を巻き起こしてきたのは、ロックバンドでありながら打ち込みやEDMを取り入れたその音楽性故であろう。
「こんなのはロックじゃない」、そんな批判がロック界の中でも叫ばれ、「Nickelbackを超える最低バンド」の称号も手にしてしまった彼ら。
そんな不遇なことばかり書いているが、色眼鏡抜きに彼らの音楽を味わってほしい。
上記の通り打ち込みやEDM、ゴスペルやフォーク等、様々なジャンルや音が入り乱れてはいるが、その奥にあるのは圧倒的なロックの熱量だ。
Naturalの感情を昂ぶらせる叫び、It's timeの穏やかながら胸に響くリズムと歌詞、一聴するとポップに聴こえるI bet my lifeも強烈なビートがサビに待っている。
その熱源はやはりボーカルであるダン・レイノルズの圧倒的な歌唱力、カリスマ性か。そのパフォーマンスや、ステージの内外で発する愛に溢れた言葉は誰もの心を打つ。
今、ロックバンドはポップフィールドで生き残っていかなくてはならない時代になっている。ただギターをかき鳴らすだけでなく、チャート上位のポップソングと戦っていかなくてはならないのだ。それをいち早く実践してきたのがImagine Dragonsであり、その奥に隠れがちだが、正真正銘の「熱い」ロックを現代に最先端で鳴らしているのも彼らである。