ラウンダーズ

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ラウンダーズ
8

対戦競技にハマったことがある人にオススメです

1998年にアメリカで公開された映画。主人公のマイクを演じるのはアカデミー賞を受賞したこともあるマット・デイモン。

法科大学に通いながらポーカーで小遣い稼ぎをするのが日常のマイク。学費や生活費程度の小さな勝ちだけを狙う日々に飽きはじめた彼は、ロシアンマフィアと繋がりのある男、テディとの対戦に挑み有り金をすべて失ってしまう。

ポーカーは一見して運の要素が大きいゲームに思われやすい。それが本当かどうかは筆者にもわからない。しかしこの映画の中では運の要素を極限まで自分のものにしようとする登場人物の演技が非常に素晴らしい。
ポーカーでは弱い手札で勝つためにハッタリをかますことが少なくないが、登場人物の表情、目や口の細かな動き、それを飾る音楽、さまざまな要素が重なって緊張感を大きくし、まるで自分が大金をかけて勝負に挑んでいるような気すら起こさせてくれる。その緊張感、負けたくない戦いというのは、将棋、チェス、カードゲームやテレビゲームなど対戦競技にハマったことがある人は誰しも一度は感じたことがあるものではないだろうか。

映画のラストは主人公のマイクが、借金を全額返済し大学を辞め、彼女に別れを告げた後、ポーカーの世界選手権に出場するためにラスベガスに向かうというところで幕を下ろす。大きな夢を掴むために様々なものを捨て、チップではなく自分自身の人生を賭けた戦いに身を投じていく姿はまるで少年漫画の主人公を思わせます。夢のための犠牲、努力、そして勝利といった王道物語を感じさせてくれる一本にもなっていると思います。