酔拳2

酔拳2のレビュー・評価・感想

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酔拳2
9

ジャッキーアクションの集大成!

言わずと知れたジャッキーチェンをスターダムに押し上げた『ドランクモンキー酔拳』の第二弾である。
「続編」と言わなかったのは、前作との繋がりがないためだ。
赤鼻の師匠こと『蘇化子』も出てこなければ、殺し屋『鉄心』の話も出てこないので、前作を見ていない人も何の問題もなく楽しめる。
カンフー映画全般に言える事だろうが、ストーリーなんかあってないようなものである。
純粋にアクションの出来を楽しむものだ。
変にこねくり回したストーリーより、ボーっと見ていてもわかる単純明快なストーリーの方が良い。
そういう意味で『酔拳2』は名作である。
端から悪役は悪役として登場し、それをジャッキーが流麗なアクションでバッタバッタとなぎ倒す。(時にはやられるけど…)
『ドランクモンキー酔拳』の頃とは違い、本作のジャッキーの酔拳は円熟味を増している。
酔拳のような柔らかい動きで戦うと嘘くさくなるものだが、ワイヤーアクションの使いどころの見事さも相まって、
2のジャッキーの殺陣は舞のような流麗さを持ちながら力強く、嘘くささを感じさせないものとなっている。
アクションの時に魅せる長袍(チャンパオ)と呼ばれる裾の長い中国服の裾捌きや扇子などの小道具の使い方は、音楽を奏でているように戦闘シーンを盛り上げる。
『プロジェクトA』の時計台落ちのようなド派手なシーンこそないものの、ジャッキー映画の集大成ともいえるおススメの一本である。

酔拳2
4

酔拳2という映画

酔拳という映画については長い歴史があるように思う。1978年の映画ドランクモンキーやスネークモンキーから始まったカンフー400年の歴史を背負った男の役としてジャッキー・チェンが出演している。東洋の神秘と呼ばれるカンフーであるが、武術であるだけにその神秘のありどころはかなり際どい。人間の限界を超えた拳法として、フェイウオンがラストシーンでもろ刃の剣を抜いた!!!とあるのだが、ラストシーンが地上波放送ではプツリと切れていた。ラストにフェイウオンが狂った!!と述べる者もいたが未だラストシーンは見えないのである。
話題になっていた1984年の作品であるが、昔の香港のゴミゴミとし人が溢れかえっている街の様子というのは、今溢れかえっているエロ話とは趣が違い、活気と歴史と返還前の混沌のなかにあって上品さを失わない心惹かれるものがあった気がする。ジャッキー・チェンと継母のやり取りという部分が注目する点だ。寸評はそれこそが痛みだ!と闇雲にテープのようにまた述べ始めるのだが、30年以上の歳月が流れているのである。姥捨山と称した痛みというものも、もうそうやって語ることは不可能だろう。30年以上経ったしな!と思い再び映画を観て、まさか!!!!という感じで再び痛みだ!!と述べ始める鬼の形相を観た時の驚愕は恐いものだ。もうそんなこと言えないだろう!!

酔拳2
7

ジャッキーチェン好きは必ず見るべき作品

私はジャッキー・チェンが大好きで、そのきっかけとなった作品が小学3年生の時に金曜ロードショーで見たこの酔拳2です。それまでの私はアニメしか見ておらず、実写の人間があんな動きをするなんて思わず、とても感動していたのを覚えています。あんな早い蹴りやパンチにアクロバット、そして酔拳というヨロヨロしながらも悪党を倒す様がいちいちかっこよく、惹かれてしまいました。

ジャッキーチェン扮するフォン・フェイホンは街から買ってきた薬品を税関逃れのために隠し持って脱税を働きます。その薬品が見つかりそうになったり、厳格な父親に叱られたり、ハラハラさせられるシーンも上手く共感できて楽しめました。悪党の中国の国賓を海外に売り飛ばそうとする悪巧みを知ったフォン・フェイホンはその計画を阻止しようと仲間たちと立ち向かいます。その仲間とのチームプレイの立ち回りを素早くそして鮮やかでカッコ良かったです。その国賓はフォン・フェイホンの先輩が悪党に殺されて奪われた国賓なのです。それを許すまじと立ち向かうフェイホンの姿とラストの立ち回りのシーンは自然と応援してしまいました。そしてジャッキーチェン映画に欠かしてならないのが体当たりなアクション。この映画でも高熱の石炭?に蹴り落とされるシーンは痛さがリアルに伝わり楽しませてもらいました。