同居人はひざ、時々、頭のうえ。

同居人はひざ、時々、頭のうえ。のレビュー・評価・感想

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同居人はひざ、時々、頭のうえ。
10

同居人の二人(猫と人間)の目線で描かれるほのぼのコメディ?です。

以前アニメ化もされた作品です。名前だけでも聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
電車広告などでも大々的に報じられました。
猫と人間の目線から物語を読めます。テンポもとてもよくクスッと笑えるところから感動できる話まで…
物語は人間嫌いの主人公(作家)のもとに猫がやってくるところから始まります。
その主人公の男の子と猫(メス)との絶妙な駆け引き?も見どころで…
とても内向的だった主人公が猫がやってきたことで人嫌いはいろいろな人々との関わりでどう変わっていくのか…は、ぜひ読んでみてご確認ください。
読後に心がぽかぽかするあったかストーリーです。
登場キャラクター達も一癖二癖ある人々ばかり(人間だけにあらず)。
猫目線、人間目線で物語が読めていくのでそれぞれどこでどう思っていたのかがとてもわかりやすいです。
絵柄もほっこりするような絵柄でとても可愛らしく描かれていたり、ギャグシーンやシリアルなシーンともに描き分けがとてもお上手だと思います。
その絵柄でお話をグッと惹きつけてくれます。
猫の話だからと男性も敬遠されるかもしれませんが…(絵柄が少女漫画タッチですので)そんなことはありません!
心を温めて日々にまた潤いを持たせてくれる作品です。
是非、一度読まれてみてはいかがでしょうか?

同居人はひざ、時々、頭のうえ。
7

とにかく猫を愛でたい!!

猫ってかわいいですよね。もふもふな子もキリッとした子もシャープなラインの子も。
そう、本作品は猫がとにかくかわいい作品です!
とは言ってもそれだけでおすすめするほど何もない作品ではありませんよ。本作品の主人公は二人います。ひとりは朏素晴(みかづき すばる)。小説家でひょんなことから野良猫を拾い、育てることになります。そしてもうひとり(1匹?)は主人公素晴くんが拾った猫、陽(はる)ちゃんです。本作品は素晴くんが主人公の人間サイドと陽ちゃんが主人公の動物サイドに分かれて展開されます。素晴くんと陽ちゃんの掛け合いを両サイドから楽しむことができます。素晴くんからすれば陽ちゃんの意味不明な行動も陽ちゃんサイドから見ることでどんな意味があるのかを理解する、基本的にはそんな感じでストーリーが展開されます。
普段猫がどんなことを考えているのかとか、人間からすれば迷惑な猫の行動ももしかしたら彼女たちが主人を思っての行動かもしれないとか。妄想全開の内容だと思われるかもしれませんが、それでもかわいいんです!猫が!それで十分なんです!
すみません、少し感情が高ぶってしまいました。確かに猫がかわいい、それだけでも十分なのですが、もちろんストーリーもきちんと作りこまれています。主人公素晴くんが陽ちゃんと過ごしていく中で成長していく様、すでに他界した両親と向き合っていく様子、そして忘れてはいけない陽ちゃんとの絆が深まっていく過程。どれも心が洗われるような素敵なお話となっています。
動物、猫が好きな方、癒しを求める方、そんな方々におすすめしたい作品となっています。

同居人はひざ、時々、頭のうえ。
9

人付き合いが苦手な小説家が猫と暮らし、成長する物語

同タイトルの漫画を原作とするアニメ作品です。
ほぼ同じシーンをAパートは素晴(小説家、男性)、Bパートはハル(猫、メス)の視点で展開し、それぞれで互いの心情も分かります。

この一人と一匹は一緒に暮らし始めます。
素晴はもともと猫に詳しくないため、ハルの行動が気まぐれで不可解なものに見えて戸惑います。
ハルはハルで、素晴の事を「体が大きいくせに頼りなく、自分がついていないとダメな子」と認識していて、野良として過ごしていた時期に命を落としてしまった弟たちとその姿をダブらせています。

ハルを飼うための餌や道具を揃えるために利用したペット用品店では、なな(ショップ店員、女性)と知り合うことで、猫を飼うために必要な知識だけでなく人との関わり方も学んでいきます。

不可抗力ながらななの家に入ることになった時には、彼女の飼い猫のうち一匹がハルの弟であることがわかります。視聴者視点では弟たちの生存を期待するのが難しかったため、このシーンでは思わず胸を撫で下ろしました。

素晴は彼女と彼女の弟へ自分が小説家であること言いそびれていました。いかしハルをモデルとした猫の主人公が活躍する小説を執筆し、それが人気を博してサイン会を開いた際に小説のファンであった弟に代わってなながサインをもらいに来たことで、素晴が小説家であることが発覚します。これもまた、素晴のコミュニケーション能力を向上させていくきっかけになります。

不器用な人間と彼を守ろうとしながらも危なっかしい猫の共同生活は、温かい気持ちになります。

同居人はひざ、時々、頭のうえ。
10

気付かせてくれる、一匹の猫。

現在は空前の猫ブームだそうで、経済効果は2兆円とも言われていますが、その一方で多頭崩壊や捨て猫の問題があとを絶ちません。

この作品の原作は同名の漫画作品で、全12話のアニメ化にあたり、細かいエピソードの編集は入っていますが、単に猫が可愛いだけの作品ではなく、核となる「誰かとのかかわり合い」というテーマは変わっていません。

基本的に1話完結で、同じ事柄が、人間と猫の両方の視点から語られます。
人間の主人公である朏素晴(みかづき すばる)は、若いミステリ作家です。小さい頃から本が好きで、ひととの関わりをうとましく思い、本ばかり読んでいるか、仕事しているかで、だいたい引きこもっています。両親を3年前に事故で亡くし、ひとりで家に住んでいます。

猫の主人公のハル(晴)は、子猫のうちに他の兄弟と一緒に段ボール箱に詰められて捨てられ、野良になってたくましく生きていましたが、他の兄弟は、人間が拾っていったり、はぐれてしまったり、死んでしまったりして、たった一匹になってさまよっていたところで、たまたま両親の墓参りに来ていた素晴の供えた刺身を食べてしまい、小説のネタに困っていた素晴にそのまま拾われて、一緒に暮らすことになります。

素晴は、人間ですら苦手で関わりあいになりたくないのに、言葉も通じない猫との暮らしで、何を考えているかもわからなくて右往左往。餌を買いに行ったペットショップでも挙動不審になり、猫の名前を訊かれたのに自分の名前を答えてしまって、恥ずかしくなって帰ってしまったり。
そもそもハルの名前すら、別につけなくてもいいや、と、放置していたのを、ペットショップの店員さんに「名前をつけてあげてください。家族なんですから」と言われて、やっとつけた体たらく。
一方、ハルは、野良あがりで、一緒に捨てられていたきょうだい達の面倒を見ていた経験から、全然食事を摂ろうとしない素晴の面倒を見ているつもりでいます。しかし、だいたい空回りしてしまいます。
猫好きの担当編集者さん、大きな犬を飼っているお隣さん、時々料理をおすそ分けに来てはちょっかいをかけてゆく近所の幼なじみとそのきょうだい、猫の餌や飼育用品を買って、猫についての相談に乗ってもらったりするペットショップの店員さん。夫婦揃って旅行好きで、素晴を度々旅行に誘っては断られ、それでも旅先で素晴のための写真を撮ったり、花の苗を買って帰って植えていたお母さん。
ハルをきっかけに、今まで関わりがあった人達とのつながりが次第に変わっていったり、新たな出会いがあったりと、ひとりでいるつもりだった素晴は、本当はひとりじゃないことに気付いていきます。
ハルは、自分が面倒を見ているつもりの素晴が自分につけた、自分だけの特別な「名前」というものを知って、ひとりぼっちだった野良猫生活から、「世話の焼けるこの子」と、そのまわりの人達のいる生活が心地よくなっていきます。
ゆっくりと、少しずつ変わっていって、歩み寄ってゆくお互いの様子が、歯がゆくもあり、微笑ましくて、ほのぼのします。

猫の飼い方については、ペットショップの店員さんの説明で、餌の量やあげかた、首輪の説明や、健康診断のために病院に連れて行くことなど、実用的な知識も色々と知ることができます。
猫を飼っている人は猫との生活を、猫を飼おうと思っている人は、猫を飼うということについて考えるよい機会になるかもしれません。
最終回のラストで、素晴が
新作のテーマに選んだのは「家族」。

亡くなった両親、そして、一緒に暮らす「同居人」。
ハルに出会わなかったら決して選ばなかったであろうテーマで、素晴はどんな物語を綴ってゆくのでしょう。

同居人はひざ、時々、頭のうえ。
10

お互いの目線で見れるのが面白い。

最初は主人公(すばる)小説ネタの為に拾ったがハル(猫)との出会いのおかげで、知らなかったことや様々な出会いが出来たというのにワクワクしてます。

序盤で出会うペットショップの店員さん、言葉のすれ違いのところは笑いました。
最近の20代はかなりお年寄りの部類に入るのか…!と猫の年齢からしたら20代は相当なお年寄りなので、笑
サンプルも渡した時に俺が食うの?みたいな感じ天然要素には可愛かったです。
今後、すばるはこの店員さんと絡みはまたあるのかなと期待してたらちょいちょい出てくれたので、嬉しいです。

猫(ハル)は主人公すばるのことを面倒見ているお姉さん感がかわいい。
ただ、野良猫だったので兄弟がカラスに襲われ、亡くしてしまうシーンは胸が痛かったです。
ただ、カラスに襲われたもう1匹の子とまた再開したとき、泣きました。
必死に探しても見つからず、どこかで亡くなっているのだろうかと思いましたが、まさかの主人公お世話になった店員さんが飼っている猫。
まさかのところで再開するなんて思いもしませんでした。
最初の会話でハチワレ飼っているというところありましたが
会話の流れ的には予想外でした。
そのハチワレがハルの兄弟。

またハルは別の兄弟と出会えるかな、最初にお世話になったトラねぇさんと会えるかなとか様々な期待が…。

なかなか、猫目線ってのがある漫画はないので
私の中で唯一の面白い作品でした。