ONE PIECE / ワンピース

『ONE PIECE』(ワンピース)とは、尾田栄一郎による日本の少年漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1997年34号より連載されている。略称は「ワンピ」。
海賊王を夢見る少年モンキー・D・ルフィを主人公とする、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険ロマン。
夢への冒険・仲間たちとの友情といったテーマを前面に掲げ、バトルやギャグシーン、感動エピソードをメインとする少年漫画の王道を行く物語として人気を博している。また、長年にわたりながら深く練り込まれた壮大な世界観・巧緻な設定のストーリーも特徴である。
国内累計発行部数、初版発行部数など、国内出版最高記録をいくつも保持しているだけでなく、2015年6月15日には「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定された。
海外では翻訳版が57以上の国と地域で販売されている。
1999年よりテレビアニメがフジテレビ系列で放送されており、東映アニメーション製作のアニメ作品としては最長のロングラン作品になっている。
原作に存在する残虐なシーンはカット・変更がなされることがあり、それ以外にも場面やセリフ、時系列といった細かい部分での相違点がいくつか見られる。

euon16のレビュー・評価・感想

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ONE PIECE / ワンピース
6

テーマ的には少女漫画的でもある

『ONE PIECE』がどこか少年漫画的でないのは、「スーパーヒーロー」が登場しない点だろう。
ルフィは料理も作れないし、嘘もつけないし、人も治せない。どちらかと言うと「何もできない」人間である。ルフィの仲間たちはみな、できないなりに協力し合って強くなって生きている。それは、ちょっと「有り得ない」ことでもある。なぜなら現実では、このように上手いこと「仲間」を見つけることはできない。人は相手の「できる面」ばかりに気を取られて、「できない面」があるとただ「落胆」し、できる面のことを忘れてしまったりする。人は人を一面的な評価でしか考えることができないのだ。だから、このように、できるところを任せて、できないところは「自分が能動的に助ける」という仲間を得るには、できるところ、できないところを同時にPRし、なおかつそれを受け入れてもらえるだけの「優しさ」と「頭の柔軟さ」が相手にもないといけないのだ。僕が思うにそのような人間は100人中5%くらいでしかなく、まぁそれだけルフィが「仲間になろう」とオファーをしているのかもしれないが、ここまで1年足らずで仲間ができるというのは「有り得ない」ところでもある。そのような運頼りなところが、少女漫画的ではあるだろう。要するに『ONE PIECE』は、少女漫画と少年漫画の中間にある作品である。