ハナレイ・ベイ

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ハナレイ・ベイ
8

じわじわとくる温かさ!

村上春樹さんの短編小説を映画化した作品で、吉田羊さん演じるシングルマザーのサチが主人公です。ハワイのカウアイ島にあるハナレイベイという場所が舞台になっています。佐野怜於さん演じる一人息子のタカシが、ハナレイベイでサーフィン中にサメに襲われ、命を落とすところから物語が始まります。初めは、暗い雰囲気やギクシャクした家族関係、サチの自分を押し殺して生きているような姿に観ているこちらも苦しい思いになりました。シングルマザーになった成り行きも、悲しく辛いものです。しかし、サチは毎年訪れるカウアイ島で出会った人や暮らしの中で、鍵をかけて閉ざしていた人間らしさや感情を少しずつ開放していくことができるようになります。物語が進むにつれ、その姿に触れる度、じんわりと温かさが染み込んできます。カウアイ島の素晴らしい自然も、物語の素敵なエッセンスになっていたと思います。作品を観終わったときに、置かれている環境は全く違えど、自分の家族への向き合い方をふと振り返って「声を聞きたいな」と思わせてくれる作品でした。また、作品とはあまり関係ないですが、吉田羊さんの話す英語がわざとらしくなく、綺麗で聞き惚れてしまいました。