ブルー・マインド / BLUE MY MIND

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ブルー・マインド / BLUE MY MIND
7

ブルー・マインドを観た感想

ジャンルは「ホラー」ですが、ホラーというよりはSFと青春ものを掛け合わせたような印象です。思春期の女の子の不安定さがよく表現されており、少し懐かしいような気持ちにもなりました。
主人公である少女ミアは、転校先の学校で、なぜか不良グループと行動を共にするようになります。ミアは不良少女っぽい感じではないし、他にも真面目そうで仲良くなれそうな同級生もいるのですが、そちらはつっぱねて、ミアは自分から不良グループに馴染もうとします。その理由は直接的には描かれていませんが、おそらく、自分に対して無関心ではないもののどこか冷たい両親への反発心からではないかと思いました。酒、タバコ、万引き、挙句の果てには麻薬や乱交まがいのことまで、邦画では想像しづらいレベルの不良行為のオンパレードですが、あまりドロドロした感じではなく、不思議なくらいサッパリと観れました。どちらかと言えば、ミアと不良グループのリーダー的な存在であるジアンナの友情が育まれていく様子に、ほっこりとしたくらいです。一方で、ミアの異変は突如、家で母親が飼っている金魚を衝動的に食べてしまうことから始まります。控えめではありますが、ややグロテスクなシーンです。これをきっかけに、ミアの身体はどんどん変化していきます。悲しい話ではありますが、それでも見終わったときにどこか清々しさを感じるのは、ミアとジアンナの互いを想う気持ちが純粋なものとして描かれているからでしょう。