最強のふたり / Intouchables

最強のふたり / Intouchables

『最強のふたり』とは、2011年にフランスで公開された、実話をもとにコミカルに描くヒューマンヒストリー映画である。パラグライダーの事故で首から下が不自由になってしまった大富豪の男と、その介護人として雇われた、貧困層の黒人青年との交流を描いた物語。共通点のない2人が、それぞれの趣味を共有していく様子をユーモラスに描き、友情を育んでいく。第24回東京国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞をダブル受賞した。監督・脚本は、フランスの2人組監督のエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュが担当している。

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最強のふたり / Intouchables
10

最強のふたり

実話をもとにしたストーリーです。
首から下が植物状態となった男性をスラム街で育った男性がお世話をするといった内容です。
首から下が動かないフィリップは大富豪で、介護者の募集に不採用を見込んで面接にやってきたドリス。
ドリスは同情を向けたり媚びたりすることがなく、言いたいことを言うところにフィリップは採用を決めました。

ドリスは体が不自由なフィリップを尊重はしても健常者に接するのと変わらない態度で接します。
最初は乗り気じゃなかったドリスもフィリップのお世話を楽しんでするようになり、フィリップも彼の行動や性格に信頼を抱き、徐々に最強の組み合わせになっていくところがなんとも感動するところです。

単に感動するだけでなく笑いも交えたこの作品は、観やすく熱中して観れてしまいます。

夜中に発作を起こしたフィリップに落ち着くまで寄り添い、外の空気を吸いに外に連れ出すドリスが喜びを感じていく様子も見どころです。

一番の見どころは映像に映っているものではなく、前向きに生きることの素晴らしさを伝えてくれることだと思います。

フィリップは半年以上文通している女性がいました。
ドリスは「文通を長々書いているより電話の方が楽しい」といって勝手にその女性に電話をかけるなど、ドリスの自由なところが実によく描かれています。

ある日ドリスの弟が屋敷にやってきます。
フィリップはそこで初めてドリスの難しい家庭環境を知ります。
「この仕事はもうやめにしよう」フィリップはドリスを家族の元に帰すことにしたのでした。

新しい介護士がくるやいないや自分に対し気を遣い、刺激がない生活にフィリップは心を開かず、食事もしません。
そんなフィリップの様子を見かねた助手がドリスに助けを求めました。

ドリスはフィリップを車に乗せて高級車を暴走させ…警察に追われるも上手に巻き、二人は笑い転げました。

伸び放題だった髭、ボサボサな髪をキレイに整えてくれたドリス。
身支度を整え、ドリスはフィリップを海辺のホテルに連れていきました。
席に着くとしばらくして、ドリスはフィリップをその場に残し出ていってしまいました。
フィリップが何事だと思ったとき目の前に現れたのは文通の相手エレオノールでした。
幸せそうに挨拶をする二人、ドリスは二人の様子を窓の外から見届け手を振って去っていきました。

ドリスもその後結婚し、子宝に恵まれたようです。

何度みても鳥肌が立つ映画です。
絶対に一度は観てほしいと思う映画です。