乙女男子に恋する乙女

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乙女男子に恋する乙女
8

男性恐怖症の乙女が出会った、女装が似合う素敵男子

日常的に女装姿で暮らすゆき。
彼はかわいいものやきれいなものが好きで、身に付けるものも男性向けではなく、かわいいものが多い女性向けのものであるというだけで、女性になりたかったり、恋愛対象が男性というわけではない女装男子です。
男性恐怖症のまゆと初めて会った時には、彼女が痴漢に遭っているのを助けて落ち着かせた後去ろうとし、連絡先を知りたがる彼女に自分が男であることを伝えます。それまであえて伝えなかったのは性別を隠しているわけではなく、痴漢被害にあったまゆを気遣ってのことという優しさが見えます。
そんなゆきの魅力は、彼が男と女、どちらの性別を持っていたとしても変わらないであろう「人間的魅力」と言えると思います。
まゆはその時、ゆきが女性だと思ったまま初恋し、男の人を好きになったのではなく、好きになったのがたまたま男の人だっただけ、と、その男性恐怖の根深さをのぞかせます。
初恋というところから、彼女がもともと同性が恋愛対象だったのかもはっきりとはわかりません。性別を超えた魅力を持つゆきを好きになり、彼が男で女装をして過ごしているという偶然から、他の男の人と違いゆきには恐怖を覚えず関われるようになり、ゆっくりとまゆの男性恐怖症も和らいでいきます。
お互いを認め合い、受け入れあい、惹かれ合う二人の少し変則的な恋愛模様は、彼女たちが幸せになる様を見守りたくなる魅力があります。