かいりきベア

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かいりきベア
8

生きることに苦しみを覚える人なら、きっと共感できます

歌詞は総じて、人生や人間関係に苦しむ弱い存在の視点です。
それでいてアップテンポかつキャッチーなサビは耳に残り、何度も聴いてしまいます。

苦しんでいるからこそ不満もあるわけで、攻撃的で皮肉な部分もあり、そう言った面も含めて共感を覚えました。動画として公開されている曲につけられた一枚イラストは曲の雰囲気に合致したもので、キャラクターは無表情なのも好感を抱けます。ほとんどのイラストであえてVOCALOID的なキャラクターを描いていないのも、キャラクターへの先入観がなく世界に惹き混まれる感覚を覚えました。

アルカリレットウセイやヒトサマアレルギーなど、ネガティブでありながら特徴的なタイトルはそれを見ただけで作者がかいりきベア氏だとわかるほどです。
2018年末期から2019年に発表された曲はベノム、ロジカ、アンヘルなど今までとは異なり短くまとまっていて、また新たな展開を見せています。

フレーズの1〜2文字を早いテンポで繰り返したりする展開は、その特徴的なメロディによって記憶に残りつい口ずさんでしまうことがあり、カラオケでも歌いたくなる曲です。
辛い時、疲れ切ってしまった時にはかいりきベア氏の曲を聴くと癒されます。こういった曲は、あまりJ-POPには見られないように思え、貴重な癒し曲と感じています。