マルホランド・ドライブ

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マルホランド・ドライブ
8

デヴィッド・リンチの代表作!

この映画を知ってから何度も観返しているとてもお気に入りの映画です。というか何度も観返さないと理解がし辛い映画でもあります。観る度に新しい解釈や新しい疑問が湧いてきて、興味を持った方は恐らく同じ感覚になると思います。
個人的にデヴィッド・リンチが好きで、この映画に興味を持ったのですが、彼の世界観/人間像がこの中に如実に表現されていると思います。人間の内/外の世界、目の前にある現実が本当に現実なのかという、個人の認識に対する疑問や懐疑、などの精神的なアプローチに加えて、その難しい題材を演じきるナオミ・ワッツやローラ・ハリングなどの役者陣。そして彼の映画特有のトリッキーな構図やカメラワーク、ミステリアスな音楽。
第54回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した作品だけあって、細部までしっかりと作り込まれています。
全編を通して描かれる主人公二人の記憶にまつわる物語は、時に官能的な表現と相まって、人間という存在そのものにまで言及されているような気になります。作品の随所に散りばめられた対比構造が、フィクションではありますが、実社会の裏に隠されている何かへと観る人を誘導する仕組みとなっています。観る度に新たな発見がある映画、とてもおすすめです。