宅飲み残念乙女ズ

manmaikunのレビュー・評価・感想

レビューを書く
宅飲み残念乙女ズ
7

現代アラサー女子の生態

コンビニでバイトをしているフリーターのてつ子と恋愛依存症で化粧品販売員のゆみみ、ワーカホリック気味のデザイナーぐりっちの3人が今宵も楽しく宅飲みしているお話です。
簡単おつまみの作り方やお酒のアレンジに加え、衣服のケアから裁縫、美容に関することまで現代女子の生活に役立つありとあらゆる小ネタが満載です。基本的に四コマなので一つ一つの話はとても短いのですが、絵も文字も密度が高く、読み応えがあります。
タイトルにあるように3人ともなにかしら問題のある"残念"な女子です。いつも宅飲みの会場となっている家に住むてつ子は真夏に扇風機が壊れた部屋で汗で服が汚れるのが面倒で裸で過ごしたり、やかん型のバッグを買ったりする奇抜な感性の持ち主ですが、実は父親が官僚のエリート一家の出身で肩身が狭くて実家を飛び出した不思議女子です。
ぐりっちは男子より女子にもてる男まさりな性格で、仕事を頑張りすぎて肌が傷んでいたり、美容に関しては手抜きがちですが、お祭りで小学生の女の子に射的の景品を取ってあげたりといったイケメンエピソードが多いです。
ゆみみは男子に対する執着が強すぎて、合コンでお持ち帰りされるために相手のカバンの中に入ろうとしたり、職場で見つけたイケメンを血眼で探したりするただの変態なのですが、そういう異常なエピソードがありすぎて読み終わる頃には麻痺してしまいます。
3人がうまく入れ替わりながらボケとツッコミをしているのもバランスがとれてていいです。誰かひとりがボケをしているとあとの2人が常識人のようにつっこむといった具合です。
お酒と現代女子にまつわるありとあらゆるネタが集約されておりお腹いっぱいになる内容でした。