ロボコップ(2014年の映画)

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ロボコップ(2014年の映画)
6

リメイクとは

80年代のロボコップ映画のリメイク版で、2014年の映画です。
当たり前かもしれませんが、CGの技術は発達し、過去の作品では再現不可能であったであろう、精密なメカのデティールや都市風景、敵ロボットの細かい動きなど、“見せる”という点に関しては、申し分ありません。
特に前半のシーンですが、ロボコップを後に造り出す博士(ゲイリー・オールドマン)が、腕を亡くしたギタリストの患者に、新しくメカの精密な腕を取り付けてあげて、再び以前の様にクラシックギターを演奏するシーンがあります。こんな技術が現実にできたら、本当に感動するだろうなぁと思える程、素晴らしいシーンでした。弾いている本人の表情が、最初は困惑しながらも、徐々に以前の感覚を戻し、昔の様に演奏できるようになれた事に、見ているこちらも感極まります。
もう1つよいシーンは本編の中盤頃になりますが、主人公が自分が改造されてロボット警官になってしまったと気付き、苦悩するシーンです。こちらも、旧作と同じく以前の自分には戻れない、家族との別れ、これからは体の大半が機械化した、サイボーグとして生きていかなければならない事の苦悩が、しっかり描かれています。
ただ残念なのは、全体的にですが旧作にあった、どっしりとした雰囲気というか、おそらくロボコップの動きが軽やか過ぎる事も原因の一つかもしれませんが、なにか物語がテンポよすぎる雰囲気です。リメイクなので、ある程度ネタが割れているのでしかたがないかもしれませんが。
ヒットした旧作を乗り越えて、新しい物語を造り出すのは、大変な事だと思いました。