鼻下長紳士回顧録

j_saitouさんのレビュー・評価・感想

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鼻下長紳士回顧録
10

エロチシズムにあふれた世界観、安野モヨコさんの描く美しい夜の街で働く女性達がとても美しい

20世紀が始まった頃のパリの娼館を舞台に繰り広げられる、娼婦とその客の人間模様、欲望、愛の表現が赤裸々に描かれている物語。エロチシズムにあふれた世界観、安野モヨコさんの描く美しい夜の街で働く女性達がとても美しいです。
主人公のコレットは、その昔田舎からパリに出てきた何もわからない娘だった頃にレオンという伊達男に出会い、人生が変わっていきます。画家をしているレオンは、コレット以外の女と会うため、コレットにお金を錆びるようになり、コレットは針仕事よりも給料の良い娼婦の仕事に身を転じます。コレットの働く娼館は変態的趣向性癖を持つ紳士達が集まる場所。赤ちゃんになりきる紳士、小鳥になりきり娼婦達に追いかけられる老紳士など、沢山の鼻下長紳士が毎日娼館を訪れコレット達を求める。コレットは稼いだお金のほとんどをレオンに渡す。ヒモの生活を送るレオンは高級娼婦のナナの家に出入りをする。ナナはお金持ちの紳士を捕まえて紳士がお金の無くなるとたちまち他の紳士に乗り換える。男を弄ぶナナはとても美しくまた恐ろしく魅力的に描かれている。コレットは日本人の小説家の客と出会い、あるノートをもらい娼館の日常を綴った小説を書くようになる。出口の見えない日々をコレットがどう生きていくのか、レオンとの関係はどうなるのか、今後の展開が気になります。