地縛少年花子くん

kedamakun88のレビュー・評価・感想

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地縛少年花子くん
9

圧倒的世界観!

アニメ化が決まった大人気作品です。
表紙を見て頂ければ分かるのですが、かなり特徴的な絵柄をされています。このカラーの独特な怖さと可愛さは本編でも崩れません。ストーリーと相まってコミカルな可愛らしさにほっこりしていたら、いきなり突き落とされます。といっても怪異の怖さより人間的な怖さが多いです。
優しかった花子くんが一変して人間の汚い部分を主人公に突き付けたり、ネタバレになりますが花子くんの弟は無邪気に虫を殺す子供のような性格をしています。特に弟が出てきた後は少し闇を感じて作風変わっていく感じがするかもしれません。ダーク和風ファンタジーと呼ばれる作品かなと思います。
怪異との戦闘シーンは迫力があり、書き込みが細かいです。また恋愛シーンは可愛らしくさっきの戦闘でのカッコよさはどこいったんだというような青春を味わえる、振り幅の大きい欲張りセットな作品です。
内容としてはある学校の七不思議のひとつ、花子さんに主人公の寧々が願いを叶えて欲しくて接触したら花子さんは女の子ではなく少年の姿をした花子くんであった。というところでタイトルが回収されます。そして寧々は花子さんに協力してもらううちに、自分と向き合って本当に欲しかったものはなにかを見つけます。しかしそれと同時に認めたくない寧々は花子くんが隠していたリスクの高い、けれど彼女の願いが叶う怪異に関わるものを使ってしまい最終的には呪いを緩和するために花子くんと契約します。そうして二人で何者かに暴走させられている学校の怪異を治めていく話です。
怪異や初々しい人外少年の恋、特徴的大根足ヒロインが大好きな方はぜひご覧ください。各キャラクターのデザインも交通お守りピアスにしていたり、髑髏のブローチを常に携帯していたり魅力的です。作者のかたは二人体制でTwitterでよく仲が良さそうな投稿やイラストを載せていらっしゃるのでそちらで判断するのもいいかもしれません。