転生したらスライムだった件 / 転スラ / That Time I Got Reincarnated as a Slime

『転生したらスライムだった件』とは、小説投稿サイト『小説家になろう』に2013年から連載されたWeb小説が大幅に改定され、マイクロマガジン社からCGノベルとして刊行された作家・伏瀬氏によるライトノベルである。
異世界にスライムとして転生した三上悟は、無限牢獄に封印された暴風竜ヴェルドラに出会い、盟友としての契を結ぶとともにリムル=テンペストの名を得る。
そして何年かかろうともヴェルドラを封印から開放すると約束し、無限牢獄もろともスライムの胃袋にしまい込むのである。
様々なトラブルに巻き込まれながら強大な力をたくわえて仲間を増やしていくリムルは、いつしかジュラ大森林の盟主としての地位を得て、国家“ジュラ・テンペスト連邦国”をつくり上げた。
大切な仲間の理不尽な死をきっかけに“真なる魔王”として目覚めたリムルは、その力を使い盟友ヴェルドラを開放。
魔王たちの宴・ワルプルギスに乗り込んで、悲劇を生んだ元凶である魔王・クレイマンと対決することになる。
回を追うごとに強大になる敵に立ち向かうリムルとその仲間たちの活躍を描くこの物語は、2018年にTVアニメとなり、ほかにもコミック化などにメディア展開している。
ライトノベルのガイドブック「このライトノベルがすごい!」では、単行本・ノベルズ部門で2017年に8位、2018年に6位、そして2019年には5位となるなど高い評価を受けている。

kurumi_hakoのレビュー・評価・感想

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転生したらスライムだった件 / 転スラ / That Time I Got Reincarnated as a Slime
7

流行りの転生モノ

漫画とアニメ共に好きな作品。転生モノの作品はたくさんあるけれど、その中でも特に面白い。
前世は平凡な人間だった主人公が転生してチートスキル持ちのスライムになる、ここまではよくありそうな話だが、主人公が冒険する目的がしっかりしていることと、周りの仲間が魅力的なので、毎回安定のクオリティで安心して観れる。中でも主人公が人型になれるエピソードが一番の見どころ。
物語の中でもキーパーソンとなる少女との出会いだが、その少女の存在と過去が今後の冒険の目的となり、主人公の成長の一役を買っている。異世界から来たという点では主人公と同じ境遇である少女だったが、こちらの世界で受けた仕打ちが過酷であり、彼女との別れは今作で一番感動した回であった。

主人公を慕ってたくさんの仲間が増えていくが、増えていく速度と数が尋常ではないため、キャラが覚えきれない、ゴチャゴチャしているところが難点。けれども、仲間にもそれぞれスポットを当てたストーリーがあり、ストーリーが進むにつれ進化したり強力な技を覚えたりと、バトルが飽きないような展開があるのも面白い。チートなスキルを持っている主人公のため、無双展開になるのかと思いきや、様々な障害があってそうならないところが、転生モノの中でも突出して面白い点だと思う。