バジリスク〜甲賀忍法帖〜 / Basilisk

バジリスク〜甲賀忍法帖〜 / Basilisk

『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』とは、山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」をせがわまさきが漫画化した作品。2005年にTVアニメ化もされている。この物語は徳川将軍家の世継ぎ問題に巻き込まれた伊賀と甲賀、その両家の跡取りが愛し合いながら殺し合いをする運命をどのように受け止めるかを描く時代劇漫画。

tyam29のレビュー・評価・感想

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バジリスク〜甲賀忍法帖〜 / Basilisk
9

バトルアニメだと思わずに見てください

徳川家の跡継ぎを決めるため、甲賀・伊賀の忍者たちが忍法合戦を行っていくストーリー。
手足が伸びる忍法や、女忍者による色仕掛けでの殺戮、人間離れした技が目まぐるしく繰り広げられ、緊迫したムードでバトルが繰り広げられていきます。
初めはただのバトル系のアニメと決めつけて見ていました。しかしながら、バトルの中に散りばめられている複雑な人間関係もまた、ストーリーに奥行きを与えてくれます。
特に、甲賀・伊賀の頭領の子供同士が、密かに愛を結び、長年の宿敵である両家を結びつけるカギとなっていたにも関わらず、戦わなければいけない運命となってしまう部分が切なく、またその運命を受け入れながら、どのように立ち振る舞うか、とても目が離せられません。
また、同じ里のなかに愛する者がいる忍もいます。彼ら(彼女ら)の愛する者の死を受け入れ戦っていく姿に、「悪」とは一体何なのか、現代の戦争でも兵士には愛する者がいるのではないか、と深く考えさせられます。
少しグロテスクな表現等あり、小さいお子さんに見せることは困難かと思いますが、「人間性」を育むにも、おすすめのアニメかと思いますので、ぜひご視聴してみてはいかがでしょうか。