映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE

映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE

『映画刀剣乱舞(継承)』とは日本刀ブームを巻き起こした大人気刀剣育成ゲーム『刀剣乱舞ONLINE』を原作に、監督に耶雲哉治、脚本に小林靖子を迎えた作品。歴代名刀を擬人化させた「刀剣男士」と歴史改変を目論む「時間遡行軍」との熱い殺陣が楽しめる。舞台は本能寺、織田信長を守り歴史を変えようとする時間遡行軍を無事撃破した刀剣男子。しかし、歴史通りと思われた矢先、彼らは信長の生存を知る。キャストは若手舞台俳優を、主題歌には西川貴教と布袋寅泰がタッグを組んだ豪華な布陣となっている。

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映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE
10

宣伝の通りの「歴史ミステリー」

兎に角凄かったです。特に、三日月宗近役の鈴木拡樹さんの殺陣やお芝居、所作、その全てが圧倒的人外感を醸し出していて、人外なのだけれど、でも、人外の感情というものを表現しているという……技量がとてつもなかったです。
それ以外にも、光や音、世界観の演出と言った部分も、細部に至るまでものすごく丁寧で繊細に作り込まれた作品だったなぁと思います。
なにより、ストーリーが凄まじかったです。織田信長といえば本能寺の変で死んだというのがあまりにもメジャーな定説ですが、真実がどうであったのかという事は、今を生きている人間にはどう逆立ちしても確認しようがない。今回の映画は、そういった歴史の特性をふんだんに生かした作りになっていたなぁと思います。まさに、宣伝の通りの「歴史ミステリー」でした。また、作品テーマとして、「正しさとはなにか」「守るとはどういうことなのか」といった重厚なテーマも散りばめられ、何度も感涙してしまいました。
一ヶ月という短いスパンで撮影されたとの事でしたが、この熱量と分量の作品を一ヶ月で撮り終えたというのは、本当に凄まじい話だと思います。
次回作があるならば、ぜひまた劇場に足を運びたいと思います。