溺れるナイフ / Drowning Love / Oboreru Knife

溺れるナイフ / Drowning Love / Oboreru Knife

『溺れるナイフ』は、ジョージ朝倉による漫画。講談社の『別冊フレンド』にて、2004年11月号より2014年1月号まで休載を挟みながら連載された。単行本は全17巻。 2010年度「このマンガがすごい!」オンナ篇(宝島社)で第17位、第2回ananマンガ大賞(マガジンハウス)候補作に選ばれた。また『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦は『ダ・ヴィンチ』で「『溺れるナイフ』は最高傑作」と本作を推薦するコメントを述べている。
東京で雑誌モデルとして活動している小学6年生の望月夏芽(もちづきなつめ)は、ある日突然父の故郷である浮雲町(うきぐもちょう)に引っ越すことになる。そこでコウと呼ばれる長谷川航一朗に出会い、傲慢で自由なコウに惹かれていく。傷ついた彼らは、再び輝きを取り戻すことができるのか。夏目とコウ、友人たちとの揺れ動く関係を描く。
実写映画化作品が、2016年11月5日に公開された。監督は山戸結希、主演は小松菜奈、菅田将暉が務めた。

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溺れるナイフ / Drowning Love / Oboreru Knife
9

青春の感動ストーリー『溺れるナイフ』

『溺れるナイフ』は架空の田舎の温泉街である浮雲町を舞台にした恋愛長編コミックです。
地元の人たちが信仰する神社や祭り、神さんの海などがキーポイントとして登場して風情があり、懐かしい感じがします。

主人公の夏芽は小学生ながら東京でモデルをしている美少女。フラッシュライトの光を浴びることに情熱を感じ、モデル仲間と都会の生活を楽しんでいましたが、父親が家業の温泉旅館を継ぐことになったため浮雲町の小学校に転校してきます。そこで出会ったクラスメイトのコウは地元の大地主の家に生まれ、やりたい放題の傲慢な少年。夏芽はコウの輝きに心を奪われて夢中になります。そしてコウも夏芽の美しさに惹かれていき、中学生になった二人はつき合うことに。しかし、写真集を出したり、CMに出て人気が出ていた夏芽のストーカーが祭りの日に夏芽を誘拐。コウは夏芽を守れず、誘拐犯に負けたことで光を失い、夏芽は傷ついて片耳が聞こえなくなってしまいました。美しい夏芽と、神さまのように特別な存在だったコウ。子供の頃の全能感が打ち砕かれ、闇に迷い、そしてその光を取り戻すまでの感動のストーリーです!少年少女の繊細なむき出しの心が駆け抜け、みずみずしい青春時代が感受性豊かに描かれています。