晴明さんはがんばらない

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晴明さんはがんばらない
7

最後は不明確

絵は下手だが、決める所は決めているので、今後に期待。
平安時代の人はみな背が低いということを逆に利用して、男装に違和感をなくしている。
排他的な昔の人なのに受け入れすぎ…というのは漫画という性質上仕方のないことだが、そこが受け入れられない心の余裕のない人は読まない方がよい。
『がんばらない』というタイトルに反し、原作のレベルはかなり高く、平安の世俗的なこともかなり取材されているし、オチも全て面白い。キャラクターも様々なニーズに応えられるようになっており、登場人物は皆かなりのハイスペック、かつそれをしっかりと描けているところから、かなり「頑張っている」作品であり、読み手もおそらくそのようにハイレベルな読者を想定しているように思う。
ストーリーはいわゆる「男装もの」であり、メインターゲットは恐らく女性だと思うが、強い恋愛描写がある訳ではないので男性読者も楽しめることだろう。とはいえ、萌えシチュエーションはしっかり網羅している。中盤は冒険ばかりしているし、それらも全て少年漫画的な引き込まれる展開が用意されている。最終的に彼女は平成に帰るのか? それとも誰かと結ばれるのか、それともマツコ・デラックスと結ばれるのか? 明確に描かれないまま終わる所は少々不満だが、読者ごとに様々に想像させる余地とも言える。
イラストからは予想の出来ないハイクオリティが逆に笑いを誘うという事もできるが、それは作者の望むことではないだろう。
「平成…そんな時代もあったな」と、平成最後の年に楽しむのにピッタリな漫画であるし、作者の今後の作品も大いに期待できる。