白ゆき姫殺人事件

白ゆき姫殺人事件

『白ゆき姫殺人事件』は、湊かなえによる小説。集英社の『小説すばる』にて2011年5月号から2012年1月号まで連載され、2012年7月に発売された。また、湊かなえ初の電子書籍として2013年8月23日よりeBookJapan、BookLiveで配信されており、メディアミックスにより映画化・漫画化されている。
本編は「第一章 同僚I」「第二章 同僚II」「第三章 同級生」「第四章 地元住民」「第五章 当事者」「『しぐれ谷OL殺人事件』関連資料」という構成になっている。
化粧品会社に勤める三木典子が何者かに殺される。テレビワイドショーの制作を請け負う赤星雄治は、知人の狩野里沙子から三木殺害に関する情報を聞くと、その内容をツイートし始めTwitter上で注目される。「白ゆき姫殺人事件」とネット上で呼ばれるようになった事件。本作は過熱するテレビ報道、炎上するネット、噂が噂を呼ぶ口コミの恐ろしさといった現代社会が抱える闇を描き出していく。
2014年3月29日に映画が公開された。監督は中村義洋。主演は井上真央。綾野剛、菜々緒らが出演している。主演の井上真央は本作で第38回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞を受賞している。

hijiki0422のレビュー・評価・感想

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白ゆき姫殺人事件
8

最後のどんでん返しが面白い!

この映画は、ネット炎上をテーマにしたサスペンス映画です。
ある会社の女性OLが殺害されてしまい、事件について調べていた男がいろんな関係者から情報を集めて犯人の特定を目指すというストーリーになります。
これだけ聞くとありきたりな映画のように感じるかもしれませんが、この映画の面白いところは、最近流行りのSNSが関係していることです。
調べたことをSNSで発信して、いろんなユーザーから騒がれたり叩かれたりというのがリアルな現代社会の実状と重なって、普段からSNSを利用している方であれば、さらに楽しめる内容となっていると思います。
調べていくうちにひとりの女性が犯人像として浮かび上がり、証拠もないのに決めつけてしまうのですが、じつはみんな自分のいいように嘘をついていて、その女性にすべての罪をなすり付けていたのです。人間の本質をよく表現している映画だなと思いました。
映画の後半で真実が一気に明かされていくのですが、人の噂ででっちあげられた話がきれいに解明されていき、みていて気持ちよかったです。
わたしも実際SNSや噂をわりと信じてしまうほうなのですが、何が本当で何が嘘なのかわからないSNS等を簡単に信じない方がいいんだなということが、この映画を通じてわかりました。