大神

大神

『大神』とは2006年にCAPCOMより発売されたPlayStation 2用アドベンチャーゲーム。
古代日本や昔話をモチーフにした世界観であり、水墨画を思わせるグラフィックが特徴。伝説の大神であるアマテラスが、イッスンら仲間たちと共に妖怪たちと戦い、荒廃した世界を蘇らせていく。第10回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門大賞受賞、2007年度日本ゲーム大賞優秀賞受賞など、高い評価を受けている。

siva61のレビュー・評価・感想

レビューを書く
大神
10

独特な絵柄が生み出す至高の和風ファンタジーゲーム

「大神」は2006年にカプコンから発売されたPS2用ゲームソフトです。
同年の文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門では大賞を受賞し、翌年には日本ゲーム大賞優秀賞を受賞。そして遂には日本を飛び出し、アメリカのIGN(ゲーム情報webサイト)が主宰するThe Best of 2006において最優秀賞を獲得しています。その甲斐あってHDリマスター版となり、「大神 絶景版」というタイトルでPS3やPS4、XBOX等様々な機種に移植されています。2018年夏にはNINTENDO SWITCHにも移植される予定であり、古いゲームですが未プレイの人にも手を伸ばしやすくなっております。

「大神」がそれほど高い評価を受けた要因は何なのか?それは、やはりなんといっても筆で描いたような独特な絵柄でしょう。
鳥獣戯画のようなデフォルメされたキャラクター達が短い脚をちょこまか動かし、長い胴体を揺らしながら走る姿はとても可愛らしく滑稽に見えます。
かと思えば、立ちはだかる強敵を打ち倒した後に、主人公であるアマテラス(白毛の狼)が高らかに遠吠えする姿は非常に凛々しく、神々しさすら感じさせます。
ナカツクニのあちらこちらにある賽の芽を開花させ、祟り場を浄化する「大神降ろし」の美しさは、きっと忘れられないシーンになるでしょう。

「大神」をプレイしていくと、そんな魅力的な世界を思い切り満喫することが一つの目的になったりします。
スサノオ、ウシワカ、カグヤ、フセ姫など、聞き覚えのある名前のサブキャラクター達も皆愛嬌があり、駄目なところがあり、好きになれるところがあります。
そして思い切りナカツクニを堪能し冒険した最後には、涙なしには見られない最終決戦とエンディングが待っています。
大人も子供も、世代を超えて楽しんで笑って泣けるゲームです。