Battles(バトルス)の徹底解説まとめ

バトルスは2002年にニューヨークで元ドン・キャバレロのイアン・ウィリアムスによって結成されたエクスペリメンタル・ロックバンドである。ギターやキーボードなどから作られたループ音源をリアルタイムで変化させながらテクニカルなドラムと合わせて曲を構成していくスタイルで有名。結成時は4人組であったが、現在3人組のバンドとして活動している。

概要

2002年に元ドン・キャバレロのイアン・ウィリアムス、フリー・ジャズ界で有名なサックス奏者アンソニー・ブラクストンを父に持つミュージシャン、タイヨンダイ・ブラクストン、元リンクスのデイヴ・コノプカ、元ヘルメットのジョン・ステイナーの4人で結成された。

2004年6月にEP「EP C」、シングル「Tras」、そして9月に「B EP」をリリースした。

2005年にスコット・ヘレンのプロジェクト、Prefuse 73の日本ツアーに同行し、2回公演を行う。

2006年2月、一連のEPをリリースした後にバンドは老舗レコード会社ワープ・レコーズから「EP C / B EP」という「EP C」、「B EP」、「Tras」をまとめたコンピレーションアルバムをリリースした。

2007年5月14日にファーストアルバム「Mirrored」がワープレコーズよりリリースされた。アルバムはメディアから高い評価を得て、複数のメディアで2007年の年間ベストアルバムにランクインされた。
今作からの最初のシングル曲「Atlas」はイギリスの音楽誌NMEで「ベスト・シングル・オブ・ザ・ウィーク」を獲得したり、BBCのラジオで2007年のベストソングにも選ばれている。この曲はBBCの有名テレビ番組「ジュールズ倶楽部」でも披露された。
同年の後半には「Mirrored」からのセカンドシングル「Tonto」をリリースした。ミュージックビデオも制作されており、電飾を用いたパフォーマンスを行うイギリスのグループ、ユナイテッド・ヴィジュアル・アーティスツとコラボレートした。
ファーストアルバム収録曲「Race : In」や「Atlas」のリミックスがイギリスでアウディとホンダのコマーシャルに使用されるなど、本国アメリカ以外でも知名度を上げていった。
日本のフジロックフェスティバル、エレクトラグライド含め世界の音楽フェスに多数出演しながら、セカンドアルバムの制作を進めていたが、2010年8月にツアーに参加したくないとのことから、タイヨンダイが脱退することがアナウンスされた。

タイヨンダイと共に途中まで作り上げたセカンドアルバムを振り出しに戻し、残った3人は再び制作を始める。イギリスのニューウェーブのベテラン、ゲイリー・ニューマン、ロックバンドのブロンド・レッドヘッドのカズ・マキノ、ボアダムスの山塚アイなどがゲストボーカルとして参加したセカンドアルバム「Gloss Drop」を2011年7月にリリースした。これに伴うツアーをすることも発表した。
今作も前作同様に批評家から好意的に受け入れられた。タイヨンダイが抜けた穴を多くのゲストボーカルを起用することで乗り越えたと評するメディアも多くあった。反対にBBC Musicはバンドにとってタイヨンダイが抜けたのはかなり痛手だったと評している。
2012年2月から4月にかけて「Dross Glop1〜4」という12インチのレコードEPを4枚リリースした。これはセカンドアルバム「Gloss Drop」収録曲をコード9、ハドソン・モホークなどのミュージシャンがリミックスした曲を収録しているEPである。これら4枚をまとめたコンピレーションアルバム「Dross Glop」2012年8月16日にリリースした。
今作に収録されており、シングルカットもされている曲「Ice Cream」はスクエアのゲーム「スリーピングドッグス」やサッカーゲーム「FIFA12」に使用された。

2014年、バトルスはフェイスブックのグループのページにてサードアルバムをレコーディングしていることを公表した。
2015年7月15日、サードアルバムは同年9月18日にリリース予定でタイトルは「La Di Da Di」になることがアナウンスされた。

そして、2015年8月4日ワープレコーズを通じて、ニューヨークで行われたセッションをインターネットで配信した。そのセッションでは新曲である「Summer Simmer」、「Tyne Wear」、「Dot Com」「The Yabba」の4曲を披露した。これらは24時間限定の配信だった。バンドは2015年9月2日に別の新曲「FF Bada」をサウンドクラウドにアップした。

2015年9月18日サードアルバム「La Di Da Di」をワープレコーズよりリリースした。これまでと異なりヴォーカルトラックを廃した楽曲はファンからは原点回帰したサウンドだと評された。批評家やメディアからの評価はまずまずのものであり、売上は前作に比べ芳しいものではなかった。11月には東京、大阪の2箇所で来日公演を行なった。

メンバー

デイヴ・コノプカ(Dave Konopka)

出典: livenation-images.vice.com

1976年アメリカ生まれのミュージシャンでバトルスではギターとベースを担当している。
バトルスに入る前はボストンのマスロックバンドのリンクスのメンバーとして活動していた。
マサチューセッツ芸術大学にてグラフィックデザインを専攻していたことから、バトルスのアートワークやツアーポスターの制作を担当することもある。

イアン・ウィリアムス(Ian Williams)

出典: c2.staticflickr.com

1970年アメリカ、ペンシルヴァニア州生まれのミュージシャンである。
バトルスでは主にギターとキーボードを担当している。
バトルス結成前のドン・キャバレロ、ストーム&ストレス在籍中からギターをタッピングしながら演奏するスタイルで知られている。
学生時代はピッツバーグ大学にて歴史学や政治学を専攻していた。

ジョン・ステニアー(John Stanier)

出典: pencilsqueezer.files.wordpress.com

1968年メリーランドボルチモア州出身のミュージシャン。バトルスではドラムを担当している。
1989年にハードコア・バンド、ヘルメットのドラマーとして脚光を浴び始める。
ドラムの演奏スタイルはジョン・ボーナム、ビリー・コブハム、ビル・ブルーフォードなどから影響を受けている。
バトルスではライドシンバルを高い場所に設置している。
バトルスの他にトマホーク、マーク・オブ・ケインの計3バンドを掛け持ちしている。

元メンバー

タイヨンダイ・ブラクストン(Tyondai Braxton)

出典: www.cmj.com

1978年アメリカ生まれのミュージシャンである。
フリージャズの巨匠であるアンソニー・ブラクストンを父に持っている。
バトルスには2002年のバンド発足から2010年までギタリスト及びヴォーカリストとして在籍していた。
スティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスなど現代音楽家との共演も多く、自身のソロ作品も実験的、前衛的な傾向にある。

オリジナルアルバム

Mirrored

出典: upload.wikimedia.org

01 Race : In
02 Atlas
03 Ddiamondd
04 Tonto
05 Leyendecker
06 Rainbow
07 Bad Trails
08 Prismism
09 Snare Hangar
10 Tij
11 Race : Out

2007年5月にリリースされたバトルスのファーストアルバムである。
バンドがこれまでにリリースしてきた音源と異なり、初めてヴォーカル及び歌詞を取り入れた作品になっている。
ドラムを除くメンバーがループ音源を駆使し、4人で奏でていると思えない分厚い音像を作り出している。
批評家からも高い評価を得て、タイム誌、NME、ガーディアン誌、ピッチフォークなどのメディアで年間ベストアルバムリストにランクインした。
今作リリース後にタイヨンダイが脱退したため、オリジナルメンバーで最初で最後のアルバムになっている。

Gloss Drop

出典: images-na.ssl-images-amazon.com

01 Africastle
02 Ice Cream Feat. Matias Aguayo
03 Futura
04 Inchworm
05 Wall Street
06 My Machines Feat. Gary Numan
07 Dominican Fade
08 Sweetie & Shag Feat. Kazu Makino
09 Toddler
10 Rolls Bayce
11 White Electric
12 Sundome Feat. Yamantaka Eye

2011年6月にリリースされたバトルスのセカンドアルバム。
本作収録曲の多くはインストゥルメンタル曲になっているが、電子音楽家のゲイリー・ニューマンや米バンドのブロンド・レッド・ヘッドのカズ・マキノなどが参加したゲストボーカルがある曲も収録されている。
セカンドアルバム制作中にヴォーカル/ギターを担当していたタイヨンダイがソロキャリアに注力するため脱退した。これを受けてバンドはタイヨンダイなしの3人でバンドを継続することを決め、これまでにセカンドアルバムのために4人で制作してきたものをふりだしに戻し、再び3人でアルバムを作り上げた。
「Ice Cream」、「My Machines」が今作からシングルとしてリリースされている。

La Di Da Di

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