パプリカ(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

パプリカとは今敏監督によるアニメ映画である。原作は筒井康隆作の小説「パプリカ」。2006年11月25日に劇場公開された。
千葉敦子は夢を共有できる装置DCミニの中で別人格「パプリカ」となって活躍するサイコセラピスト。ある日、研究所からDCミニが奪われてしまい悪用される事件が起こる。なんとか解決策を模索する敦子と研究所の仲間たちだが、事件の影響により夢が現実世界にも影響を及ぼし始める。

CVは山寺宏一。精神医療総合研究所の職員で序盤から千葉や時田とともに行動するが、実は乾の手駒となっている。原作では乾との肉体関係もあるとされている。
千葉に恋心を抱いており、千葉を捕らえた際には彼女の処遇で乾と対立し、粉川が彼女を救出する隙を与えてしまう。その後、粉川にトラウマをみせ奪い返そうとするが、トラウマを克服した粉川に銃撃され、夢の中で倒れる。この銃撃により現実世界の小山内も死亡してしまい、これを起点に現実世界での夢の侵食が始まる。

乾 精次郎(いぬい せいじろう)

CVは江守徹。精神医療総合研究所の理事長であり、この物語の黒幕。氷室からDCミニを奪い、手下である小山内を使って時田や島を共有された夢の中に閉じ込めた。
下半身不随となっており、常に車椅子を使って移動している。このことから自由な体を渇望しており、夢と現実世界が混濁してしまった終盤ではついに自由な体を手に入れる。しかし、直後に現れた赤子の千葉に体を全て飲み込まれてしまい姿を消す。

『パプリカ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「オセアニアじゃあ常識なんだよ!」

研究所所長の島が共有された夢に犯されてしまい、発狂するシーン。はじめはなんら変わりなかったが、徐々にセリフが不可解なものとなり最終的に意味不明な発言を発しながら研究所の窓から飛び降りるというショッキングでありながら、インパクトのシーンとなっている。
中でもこのセリフは『パプリカ』の不可思議な雰囲気を表す代表的なセリフとしてよく挙げられる。

終盤のパレードシーン

共有された夢が現実世界にも干渉しはじめるシーン。サラリーマンの大量投身自殺からはじまる衝撃的な場面であり、また、パレードに参加する全ての物体が滑らかに動くことから作画視点と演出視点の両方で非常に評価されている名シーンである。

いくつもの顔がある。それが人間だ!

終盤においてパプリカを捉えた小山内が放ったセリフ。研究所の職員としての顔と乾の言いなり人形としての顔を指摘されて発言している。このセリフはパプリカを有している千葉敦子にも当てはまり、この映画の根幹を捉えたセリフである。

『パプリカ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作者・筒井康隆と監督・今敏が声優として出演

この映画には原作の筒井康隆氏と監督の今敏氏が声優としてバーテンダーとして劇中に登場している。登場シーンは少ないが、登場人物の悩みに乗ったり、終盤でも敵の侵攻を阻んだりと活躍している。

お蔵入りとなった次回作『夢みる機械』

劇中には「夢見る子供たち」という映画の看板がみられる。これは今敏監督のアイデアで、実際に「夢みる機械」という次回作が予定されていたが、監督が亡くなってしまったためにお蔵入りとなってしまった。

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