ストリートファイターZERO(ストZERO、Street Fighter ZERO)のネタバレ解説まとめ

カプコンが1995年にリリースを開始したアーケードゲームシリーズ、及びその移植作。
ストリートファイターシリーズの3作目。
『ストリートファイター』の後、『ストリートファイターII』の前に位置する架空の時間軸を舞台に、CPU戦を勝ち抜いていく。
人気作となり、シリーズ3作品がリリースされ、最終的には総勢39人のキャラクターが登場する大型作品となった。

本作はオーソドックスな対戦格闘ゲームとなっている。以下、対戦格闘ゲーム共通のものも含め解説する。

ゲームの進行・クリア条件

ゲームを開始したプレイヤーはプレイヤーキャラクターの中から1人を選び、CPU戦を勝ち抜いていく。ゲーム中、特定のバトル前に会話デモが挟まれることがある。規定のバトルを勝ち抜くとゲームクリア。全作品でラストボスの他、対戦相手の一部が固定されている。対戦は基本的にCPU戦プレイ中のゲームに乱入する形となる。
また、キャラクター選択時にも乱入することが出来る。対戦後は勝利したプレイヤーがCPU戦を開始できる。

画面表示・勝敗条件

画面上部に表示されている黄色のゲージが体力。対戦相手の体力ゲージを先に0にしたほうがラウンドを取得する。
体力ゲージの下のゲージがガードゲージとなる。
体力ゲージの間に表示されているのが制限時間。1ラウンドは99カウントの時間制限が設けられており、時間切れになった場合は残った体力ゲージが多いほうがラウンドを取得する。
画面下部にあるゲージがスーパーコンボゲージ。段々になっている部分がレベルの仕切りとなっており、最大で3レベル分まで貯めることが可能。1つのスーパーコンボには3種類の威力が設定されており、ゲージ1/3を使用するLv.1、ゲージ2/3を消費するLv.2、ゲージ全てを消費するLv.3の順に威力などの性能が高まる。一部のスーパーコンボはLv.3専用となっており、ゲージが満タンで無ければ使用できない。
2名同時に体力が0となった場合、及び時間切れ時の体力量が全く同じだった場合には引き分けとなる。
先に2ラウンドを取ったほうが勝利となる。
引き分けにより3ラウンドで勝敗がつかなかった場合はファイナルラウンドが追加される。これでも勝敗がつかない場合は引き分けとなり、対戦の場合には両者敗北、CPU戦の場合にはゲームオーバーとなる。
ラウンド数は任意で変更できる。

操作方法

使用するのは1レバー7ボタン。レバーは移動に利用し、7ボタンの内6ボタンは攻撃に、残りの1つはスタートボタンに使用する。
レバーは入力方向に応じて左右に歩き、上方向へ倒すとジャンプ。前後入力と合わせることで3方向へのジャンプが可能になっている。下方向はしゃがみとなっており、前後入力にかかわらず移動はできない。相手キャラクターの位置に応じ、歩きとジャンプは性質が変わる。相手方向に倒すと前進、相手方向斜め上に倒すと前方ジャンプ、同様に相手と逆方向に倒すと後退、相手と逆方向の斜め上に倒すと後方ジャンプとなる。相手の位置に依存するため、頻繁に左右と前後の関係が入れ替わる場合もある。
6つのボタンにはパンチ・キックそれぞれの弱・中・強の3種類の攻撃振り分けられており、対戦中はこれらを駆使して相手に攻撃を仕掛ける。スタートボタンはゲームの開始に使用する他、対戦中に押すと相手を挑発出来る。
相手が攻撃を出した際に相手と逆方向にレバーを倒すことでガードが出来、攻撃を防げる。ただし、必殺技やスーパーコンボをガードすると体力が若干減少する。ガードには立ちとしゃがみの二種類があり、それぞれ真後ろ・後ろ斜め下に入力する。それぞれにガードできない攻撃があるため、使い分ける必要がある。また、投げはガードで防ぐことができない。攻撃を見てからではなく、まえもってレバーを倒しておくことが攻撃をガードするコツ。相手の攻撃の間合いの外にいる場合、ガードポーズを取らない。一部の技は攻撃の間合いの設定にミスがあり、特定の距離ではガードが出来なくなる。『ZERO』シリーズではジャンプ中でもガードが可能となった。ガードの種類は1つで使い分けの必要はないが、地上で出された通常技や一部の必殺技などガードできない攻撃が多いため、注意が必要である。
投げは相手の近くで入力することで、相手のガードを無視して掴み、攻撃を加える事ができる。入力方法は基本的に『ZERO3』以外では前または後ろにレバーを倒して中・強攻撃。『ZERO3』では前または後ろにレバーを倒してパンチボタンまたはキックボタンを2つ同時押し。『ZERO3』のみ投げに失敗した場合、失敗モーションが出てスキを晒す。掴まれてから攻撃を加えられるまでの間に投げコマンドを入力すると投げ受け身が可能となる。ダメージは大きく減少するが、完全に防ぐことはできない。なお、投げの種類によっては投げ受け身が出来ないものもある。
一部を除き、特定の順番でレバーを倒すと必殺技のコマンド入力が出来、コマンドが完成した状態で対応した攻撃ボタンを押すと必殺技が出る。多くの必殺技は弱・中・強の2種類が存在し、性質が変わる。レバーを倒す方向は相手の位置に依存するため、相手との位置が入れ替わると入力が左右反転する。
スーパーコンボゲージが溜まっている時に、必殺技と同様にコマンド入力を行ってから攻撃ボタンをおすことでスーパーコンボが出せる。スーパーコンボには3種類の威力が設定されており、威力に応じたゲージを消費する。威力の打ち分けは『ZERO2』までは同時押しした攻撃ボタンの数、『ZERO3』では押した攻撃ボタンの強弱による。

ZEROコンボ

『ZERO』にのみ搭載されたシステム。通常技ボタンを指定の順番で押すことで、通常技から通常技へつなげる事ができる。全てのボタンを自由に使うことはできないが、使用できる攻撃は多彩で、様々なコンボが可能となっている。
基本的にはパンチからキック、弱から強へとつながる。『ストリートファイター』シリーズにはそぐわないとして『ZERO2』からは全体システムから省かれ、一部のキャラクターの仕様に変更され、バリエーションも大幅に減少することとなった。

ZEROカウンター

前作共通のシステム。本作におけるガードキャンセル(ガード状態を中断して繰り出す行動)で、時間が停止し相手に攻撃を当てる。ダメージは攻撃1発分程度。スーパーコンボゲージを消費する。
ゲージ消費量は『ZERO2ALPHA』のみスーパーコンボゲージ半分、他の作品ではスーパーコンボゲージLv.1つ分。
防御法としては本作唯一のガード中に使用できる貴重な切り返し手段であると同時に、体力リードを取った状況で相手の攻撃を誘い、「ZEROカウンター」で返り討ちにするという攻撃的な使用法もある。
ユーザー間では「ゼロカン」と略されることもある

ISM

『ZERO3』で搭載されたシステム。キャラクタータイプを「X-ISM」「Z-ISM」「V-ISM」の3種類から選ぶことができる。同じキャラクターでも「ISM」次第で全く違う個性を発揮するというものである。
「Z-ISM」はスタンダードタイプで、攻撃力も平均的。スーパーコンボの使い分けによる細かなダメージの確保が得意となっている。
「X-ISM」はシンプルタイプで、攻撃力が高いが「ZEROカウンター」や「空中ガード」が出来ない。スーパーコンボは1種類のみとなり、使用できるのもLv.3のみだが、「Z-ISM」に比べてゲージが溜まりやすく、威力も高くなっている。
「V-ISM」はテクニカル・スピードタイプで、レバー操作により多彩な通常技を繰り出せる他、スーパーコンボが使えない代わりに「オリジナルコンボ」が使用できる。代わりに防御力が低いが、スーパーコンボゲージが溜まりやすい。

空中受け身

『ZERO3』で搭載されたシステム。空中で攻撃を受けた際、地面に転倒しておらず、攻撃を受けてから一定時間経っておらず、相手が攻撃ヒット後に一度立ちかしゃがみのニュートラルモーションに移行しており、一定以上の高さにいる場合、レバーを倒しながらパンチボタンを2つ同時押しすることで受け身を取ることが出来る。受け身後は相手のコンボが途切れ、攻撃や空中ガードが可能。素早く復帰して相手の攻めを迎撃することが可能となるが、逆にコンボが仕切り直しとなり、もう一度空中コンボによる大ダメージを負う可能性がある。基本的には相手の追撃を受け身のタイミングをずらす事でかわし、着地して仕切り直すという使い方をする。

オリジナルコンボ

『ZERO2』で初登場したシステムで、ゲージを消費することで一瞬無敵となり、自由な連続技を組み上げられる特殊な状態に移行する。
『ZERO2』では自動で前進し、攻撃ヒット時の距離の離れ方が小さくなり、通常技を通常技と必殺技、必殺技を必殺技でキャンセルできる。同じ技を繰り返すだけの単純なコンボが大火力となり、バランスが悪いとされた。
『ZERO3』では仕様が変更となり、「V-ISM」専用の能力となった。前作と違い、自動での前進やノックバックの変化が削除され、これを補うためこれまではスーパーコンボやオリジナルコンボの演出として表示されていた残像が相手を攻撃するようになった。分身の攻撃力は低く抑えられている。前作のような単純なコンボは不可能となったが、テクニカルな入力ならば前作よりも大きくコンボを伸ばせるようになった。
結果的に上級者が用いた際のダメージが前作より増加し、発動時の無敵により相手の攻撃にとっさに割り込むことが可能という点も問題視され、「着キャン」を用いた永久パターンへの移行が簡単と判明してからは前作以上の問題を孕んだバランスブレイカーとなる。一番の弱点は全キャラクターが利用可能な共通システムであるため、相手もオリコンを使ってくる可能性があるということ。
このため、オリジナルコンボと致命的に相性の悪い一部のキャラクター以外は最終的に「V-ISM」を使えるようにプレイヤーが練習する必要があるゲームとなってしまい、「ISMシステム」の存在意義が大きく削がれることとなった。
後の作品にもオリジナルコンボやオリジナルコンボに近いシステム・技が搭載されたゲームが登場したが、ことごとくバランスブレイカーと化すシステムとなってしまった。

着地キャンセル

着地動作によるスキをキャンセルすること。着地時のスキのキャンセル自体は殆どの対戦格闘ゲームで行えるが、『ZERO3』では空中追撃と受身に絡む大きな問題が発生したため、本作特有のシステムとして語られることが多い。『ZERO3』では空中でプレイヤーが任意で受け身を取れる代わりに、受け身を取らないといつまでも追撃されうるシステムとなっているのだが、受け身を取れるようになる条件は「相手の行動が終了している」というものである。行動終了の判定は立ちとしゃがみのニュートラル状態を取った時になされ、普通であれば技の終了後やジャンプからの着地動作後にかならず立ちかしゃがみのニュートラル状態を取るため、この時点で相手は受け身を取れるようになる。
しかし、本作では「ジャンプ攻撃→着地動作をキャンセルしてしゃがみモーションへ→しゃがみモーションをジャンプでキャンセル→ジャンプ攻撃」というループを成立させることができ、永久コンボが可能となってしまった。特にオリジナルコンボはその自由度の高さから「永久コンボに適した高さでジャンプ攻撃を当ててオリジナルコンボ終了」という状況を作りやすく、「V-ISM」一択の状況を更に強める結果となった。
ただし、着地キャンセルを正確に行うには精密な操作を必要とし、これが攻撃一発ごとに必要となるため、実際に永久コンボを行うこと、一度行った後にずっと繋ぎ続けることは共に非常に高難度となっている。
また、このコンボで使用できる技は空中通常技のみとなっており、ジャンプ1回毎に1発しか攻撃できないため永久コンボとしては非常に体力減少量が低く、かかる時間も長くなっている。そのため、タイムアップまでかかっても相手を倒しきれないことも多く、集中力を切らさない忍耐力も必要となっている。
最上位のプレイヤーでも最後まで着キャンを繰り返すことは難しく、スーパーコンボゲージを増やしつつ時間を稼ぎ、あわよくば試合終了まで永久コンボを続けて勝てれば幸い、というスタンスを取っている者も多い。
見た目も操作もゲーム展開も単調になるため、ユーザー間での評価は高くないが、テクニックとしては認知され、対戦シーンでは使用に制限がなされないことが多い。
ユーザー間では「着キャン」と略して呼ばれる。

プレイヤーキャラクター

『ZERO』から登場

keeper
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@keeper

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