Genesis(ジェネシス)の徹底解説まとめ

英国出身の代表的プログレッシブ・ロックバンドグループ。5大プログレッシブ・ロックバンドの一つと言われる。1967年に結成。結成当時のリードボーカルは、ピーター・ゲイブリエルだったが、1975年に脱退。その後に、フィル・コリンズがリード・ボーカルを担当するようになってから、世界的スーパー・ロックバンドへと変貌した。2008年以降、事実上の活動停止状態。2010年、ロックの殿堂入りをしている。

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1. Watcher of the Skies
2. Time Table
3. Get 'Em Out by Friday
4. Can-Utility and the Coastliners
5. Horizons
6. Supper's Ready
a. Lover's Leap
b. The Guaranteed Eternal Sanctuary Man
c. Ikhnaton and Itsacon and Their Band of Merry Men
d. How Dare I Be So Beautiful?
e. Willow Farm
f. Apocalypse in 9/8 (Co-Starring the Delicious Talents of Gabble Ratchet)
g. As Sure as Eggs Is Eggs (Aching Men's Feet)

1972年に発表の4作目のアルバム。英チャート12位記録。
本作の特徴として、Genesisの楽曲を通して最長のトラックである「Supper’s Ready」が含まれている処である。23分と言う長さは、プログレッシブ・ロックバンドの真骨頂と言った処で、更にトラックを各章に分けるなど、クラシック的なアプローチが見られる。しかし、実際に演奏が始まると、Genesis独特のリリックに合わせた音の疾走感と目まぐるしい展開が現れる。前作から加入したスティーブとフィルのギターとドラムの音も、この作品では非常に際立っており、メンバーの一体感がこの作品をもってなされた感じがある。
この「Supper’s Ready」のリリックは、ゲイブリエルの妻(当時はパートナー)が霊に取りつかれた、と言う経験をもとに作られている。また、この作品からゲイブリエルは、フルートの担当としてクレジットされている。
アルバムの題名「Foxtrot」は、イギリス伝統の社交ダンスの形式で、ジャケットに描かれた赤いドレスを着た”Fox”に掛かっている。ちなみに、「Supper’s Ready」とは、執事が主人に向かって「お食事のご用意が出来ました」と言う意味。

Selling England by The Pound(邦題:月影の騎士)

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1. Dancing with the Moonlit Knight
2. I Know What I Like (In Your Wardrobe)
3. Firth of Fifth
4. More Fool Me[d]
5. The Battle of Epping Forest
6. After the Ordeal
7. The Cinema Show[e]
8. Aisle of Plenty

1973年発表の5作目のアルバム。全英チャート3位。全米でもチャート100にランクインし、ゴールドディスクを獲得。シングルカットされた「I Know What I Like」は全英シングルチャート21位を記録。
ゲイブリエル、バンクス、ラザフォード、ハケット、コリンズの5人組で制作されたアルバムの中で、最高傑作との評価もある。特にこの作品は、多くのユーロプログレッシブや各国のプログレッシブ・バンドに影響を与えたとされている。
相変わらずの寓話的リリックとアレンジの妙が冴えわたるGenesisらしい作品だが、前作までのおどろおどろしいリリックから、メロウでファンタスティックなアンサンブルが印象に残る作品となっている。
このアルバムの聴き所としては、「Firth of Fifth」と「The Cinema Show」が挙げられる。「Firth of Fifth」は、バンクス奏でる美しいピアノの旋律から始まり、フィルの細かく刻むドラムにハケットのギターソロはこの曲を特徴付けている。「The Cinema Show」は、ハケットのアコースティックによるアンサンブルに始まり、全体を通してメロウでファンタジックな旋律は、徐々に疾走感を伴って厚みを増していく。
アルバムの題名「Selling England by The Pound」は、当時の労働党のスローガンからとったもの。

The Lamb Lies Down on Broadway(邦題:眩惑のブロードウェイ)

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1. The Lamb Lies Down on Broadway
2. Fly on a Windshield[a]
3. Broadway Melody of 1974
4. Cuckoo Cocoon
5. In the Cage
6. The Grand Parade of Lifeless Packaging
7. Back in N.Y.C.
8. Hairless Heart
9. Counting Out Time
10. Carpet Crawlers[b]
11. The Chamber of 32 Doors
12. Lilywhite Lilith
13. The Waiting Room
14. Anyway
15. Here Comes the Supernatural Anaesthetist[c]
16. The Lamia
17. Silent Sorrow in Empty Boats
18. The Colony of Slippermen
a. The Arrival
b. A Visit to the Doktor
c. The Raven
19. Ravine
20. The Light Dies Down on Broadway
21. Riding the Scree
22. In the Rapids
23. it.

1974年リリースのこのアルバムは、ゲイブリエル在籍最後のアルバムとなる。通算6作目のスタジオアルバムで、Genesisのアルバム中最多の23トラックを収め、最長の94分と言う長時間を誇る。
アルバムは、ニューヨークに住むプエルトルコ人の少年ラエルが、自己発見のための精神的な旅行をする、と言うコンセプトアルバムになっている。
一曲目の「The Lamb Lies Down on The Broadway」や「In The Cage」などは、ライブでも必ず演奏される、おなじみの曲となっている。
アルバム作成には逸話があり、最初ラザフォードが、サン=テグジュペリの「星の王子様」をモチーフとした作品を作りたいと意見したところ、ゲイブリエルが「気取っている」「おとぎ話など時代遅れ」と猛反発されたと言う。その為、全リリックをゲイブリエルに一員したところ、この様なコンセプトアルバムが出来たと言う。
ある意味、ゲイブリエルが理想とする音楽の集大成の一つと言えるが、その為、メンバーとの不協和音が高まり、彼の脱退へと繋がったのではないか?とも言われている。
ブライアン・イーノが、シンセサイザーを用いたボーカル・エフェクトに参加している。

A Trick of The Tail

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1. Dance on a Volcano
2. Entangled
3. Squonk
4. Mad Man Moon
5. Robbery, Assault and Battery
6. Ripples
7. A Trick of the Tail
8. Los Endos

ピーター・ゲイブリエル脱退後初のアルバム。1976年制作。
ゲイブリエル脱退後、グループを解散するかインストルメンタル・バンドとして活動するかを考えていたというメンバーが、次のメインボーカリストを見つけるまでの”つなぎ”として、フィル・コリンズをボーカルとしてレコーディングしたアルバム。ところが、最初にレコーディングした「Squonk」でのフィルの歌声が中々良かった為、その後、フィルをメインボーカルに据えて活動を続ける事にしたと言う。
ゲイブリエルが抜けた後の4人が、新しい試みにチャレンジしている様に見受けられるこの作品は、後のテクノ・ミュージックにつながるとも言われる、ネオ・プログレッシブ・バンドに多大な影響を及ぼした。
ラストトラックの「Los Endos」は、今でもライブで必ず演奏される曲の一つ。

Wind and Wuthering(邦題:静寂の嵐)

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1. Eleventh Earl of Mar
2. One for the Vine
3. Your Own Special Way
4. Wot Gorilla?
5. All in a Mouse's Night Banks
6. Blood on the Rooftops
7. Unquiet Slumbers for the Sleepers...
8. ...In That Quiet Earth
9. Afterglow

1976年リリース。8作目のアルバム。
スティーブ・ハケット在籍最後のアルバムとなる。
題名は、エミリー・ブロンテの有名な小説「Wuthering Heights」(邦題:嵐が丘)からとったもの。
前作の、新たな音楽を模索する方向性とは違い、GENESISが続けてきたプログレッシブ・ロックに回帰したアルバムとなっている。例えば、ファーストトラックの「Eleventh Earl of Mar」は、英国作家D.K. Brosterが1925年に発表した著書「The Flight of the Heron」からの引用であったり、かつてゲイブリエルが在籍していた頃の、英国寓話的リリックを彷彿させる作品になっている。
しかし、リリックを生かすためのメロディラインに回帰する方向性は、よりインストルメンタル色を強めたいスティーヴ・ハケットには受け入れられず、このアルバム収録を最後に、脱退する事になる。

…And Then There Were Three…

出典: blog.iso50.com

1. Down and Out
2. Undertow
3. Ballad of Big
4. Snowbound
5. Burning Rope
6. Deep in the Motherlode
7. Many Too Many
8. Scenes from a Night's Dream
9. Say It's Alright Joe
10. The Lady Lies
11. Follow You Follow Me

1978年に発表した、スタジオ・アルバムとして9作品目のアルバム。スティーヴ・ハケット脱退後の、3人編成となるバンドの初のアルバム。
多くの評論家が一致している事は、このアルバムを以って、Genesisはポップ路線へと変更した、マイルストーン的作品とされている。
プログレッシブ・ロックバンドは、メンバーの入れ替わりが激しく、それはGenesisも例外ではない。既に、オリジナルメンバーが居ないPink Floydや何度も解散、バンド名変更を行ったYES、事実上のロバート・フィリップ・バンドであるKING CRIMSONなど、5大プログレッシブ・ロックバンド全てが、その構成員の殆どを入れ替える歴史をたどっている。
複雑な旋律を弾きこなすテクニックや、で灰汁の強い音楽性と言った物を内包するプログレッシブ・ロックは、メンバーの思想そのものに大きく影響されやすい事の証でもある。
メンバー構成が欠いた場合、大抵は別のメンバーを迎え入れる事になる。Genesisの初期も、その様な形を辿っている。しかし、ハケット脱退以降のGenesisは、オリジナルメンバーはそのままに、3人だけで進む事を決めた。これが、バンドメンバーの結束を固め、80年代以降の世界的人気の一因となっていく。
このアルバムは、正にGenesisのマイル・ストーン的存在である。ラストトラックの「Follow You, Follow Me」は、世界的ヒット曲になったが、一見ポップに見えるこの曲は3人のアンサンブルの妙が冴えわたり、今までのアルバムの締めとはまた違った方向性を見せる結果となっている。

Duke

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