ストリートファイターII(ストII、Street Fighter II)のネタバレ解説まとめ

カプコンが1991年にアーケードゲームとして発売したゲーム、及びその移植作。
ストリートファイターシリーズの2作目であり、シリーズ最大のヒットを飛ばした。
1対1のストリートファイトによる世界大会を舞台に、個性豊かな総勢19人のキャラクターから1名を選び、試合での勝利を目指す。
別のプレイヤーとの「対戦」が好評を博した。

ボスキャラクターの1人。シャドルーの幹部「四天王」の1人。ゲーム中での名前表記は「M・バイソン」と略された形になっている。スラム街で生まれ育ち、一攫千金を狙いヘビー級のプロボクサーとなった。インサイドワークなどは考慮せず、相手に突撃して殴りつけるだけの戦法を取る。チャンピオンとなったこともあったが、多くの対戦相手を再起不能に追い込んだため、ボクシング界から追い出された。賭け試合で金を稼いでいたところをシャドルーにスカウトされた。
モデルは『初代』発売当時何かと話題を呼んでいた伝説級のプロボクサー、マイク・タイソン。『ターボ』までは対戦前に表示される顔グラフィックもほぼそのままだった。海外では肖像権の問題を避けるため、名称を「バルログ」に差し替えている。これにより、四天王の名前は日本と海外で大きく違うものとなった。
後の作品では粗暴で金に目がなく口が悪く頭が悪いという絵に描いたような小悪党へと変化していく。本作では金銭への執着心、素行や口の悪さは非常に目立つものの、エンディングでは世界一の座について涙を流し、アメリカン・ドリームを体現する偉人となったような描写が見られる。ストリートファイターIIのイメージアルバムで制作された楽曲『Bison's Dream』には、今の自分が本意ではない事や、皆に愛されるチャンピオンになりたいという夢がある事が歌い込まれている。
『初代』ではプレイヤーキャラクター全員に勝利した後のボスキャラクターとして画面上に登場。四天王のトップバッターを務める。高速なダッシュからのストレートを隙間なく放ち、一度ラッシュに入られてしまうと体力を一気に奪われる厄介な相手だったが、基本的には他の攻撃法を取らないため、飛び道具を連発したり、ダッシュしている最中に足払いを当てるだけで完封できることも多かった。
『ダッシュ』からはプレイアブルキャラクターに昇格。前作で猛威を奮ったダッシュからのストレート「ダッシュストレート」及びダッシュからのアッパー「ダッシュアッパー」、体を捻りながらストレートを繰り出す「ターンパンチ」が必殺技として搭載された。これらの技は『初代』譲りの隙の少なさを誇っていたが、タメ技に設定されたためプレイヤーが『初代』やコマンド入力の要らないCPUと同じようなラッシュを行うことは不可能となった。『ターボ』ではターンパンチで体を捻っている瞬間に無敵が追加され、飛び道具などを抜けて接近することができるようになった。通常技に相手の足元を殴る攻撃が追加され、下方向への攻撃も可能となった。『スーパー』では斜め上にヘッドバットを放つ無敵対空「バッファローヘッドパット」が追加された他、ターンパンチから無敵が削除され、ダッシュストレートとダッシュアッパーのタメ時間が増加。しゃがみ中キックとしゃがみ強キックが下方向へリーチの長い技となり、足払いへの弱さが軽減された。『X』で追加されたスーパーコンボはダッシュストレートを4回繰り返してからターンパンチを叩き込む「クレイジーバッファロー」。技中にキックボタンを押すことでダッシュストレートをダッシュアッパーに変えることができ、相手の飛び道具も抜けやすい強力な技となった。新必殺技として低い姿勢でダッシュしてから下方向へのストレートを放つ「ダッシュグランドストレート」、低い姿勢でダッシュしてからアッパーを放つ「ダッシュグランドアッパー」が追加され、しゃがんでいる相手に必殺技が当たらないという弱点が解消された。
荒々しく強力な攻め手を数々持つキャラクター。バージョンアップを経て弱点を克服していき、隙のないキャラクターとなった。操作法には癖があるものの、使いこなせるようになると手がつけられない強さを発揮する。

バルログ

ボスキャラクターの1人。シャドルーの幹部「四天王」の1人。スペイン代表の格闘家。全身に蛇の刺繍を入れていることから「スペインの狂える毒蛇」、白い仮面と鋭い鉤爪を身に着けていることから「仮面の貴公子」の異名を持つ。素顔は非常に美しいが、非常にナルシストであり、醜悪な者や敗者を殺すことをいとわないサディストである。強い者こそ美しいという独自の美学を覗かせる言動からは知性と狂気が伺える。シャドルーに所属している理由も自分の美学における美しい者、つまり強さの追求と、醜いものを世界から消し去るためである。
幼少期に父が母を殺したことにトラウマをもっている。仮面や鉤爪は返り値や怪我で自分の美しさが壊れないようにするためと、醜いものに素手で触れないため。ベガに服従しているわけではないのだが、映像媒体では他に適任がいないためベガの忠実な部下として描かれることが多い。特徴的な見た目と強烈なキャラクターから外部出演作にも恵まれている。
海外版での名称は「ベガ」。これは前述のバイソンの名称変更に関わる海外での名称再検討において、ベガという単語が海外では女性的な印象が強いことから、中性的で美にこだわるバルログにふさわしいとされたためである。
奇抜でインパクトの強い見た目から色物とされることが多い一方、純粋な人気も高いキャラクターである。
『初代』ではバイソンに続く四天王の二番手として登場。全キャラ中最速のスピードと、鉤爪の分リーチと威力に優れている攻撃、そしてステージ背景にある金網によじ登ってから強襲する「フライングバルセロナアタック」および強襲中に相手を掴んで投げる「イズナドロップ」でプレイヤーを翻弄してくる。迎撃のタイミングを覚えなければ対処が非常に難しく、キャラクターによってはタイミングを覚えても対処できない状況が生まれる強敵だった。数少ない弱点としては攻撃を受けると鉤爪が外れるというものがあるため、なんとか先手を取れると多少楽になる。
『ダッシュ』からはプレイアブルキャラクターに昇格。前述の強襲技「フライングバルセロナアタック」「イズナドロップ」に加え、前作で使用していた前転に攻撃判定が追加され「ローリングクリスタルフラッシュ」として3つ目の必殺技となった。バルログステージ以外でのフライングバルセロナアタック及びイズナドロップは高速で飛び上がり、壁を蹴ってから繰り出されるようになり、バルログの戦法はフライングバルセロナアタックを中心としたものとなった。前作のボスキャラクターバージョンがもっていた鉤爪の強さも維持されていたが、『ターボ』では強すぎるとして全体的に攻撃力が低下し、機動力は下げられた。攻撃力の低下はゲーム全体に施された調整よりもさらに強いものだったためダメージをなかなか奪えなくなり、ゲーム自体のスピードが高速化しているために活かせる可能性のあった機動力が相対的にも絶対的にも大きく削がれた結果、一気に使いづらいキャラクターとなってしまった。『スーパー』ではバルログステージでも金網を使わなくなり、新たな必殺技としてフライングバルセロナアタックのように飛び上がってから横方向に腕を伸ばして攻撃する「スカイハイクロー」が追加された。フライングバルセロナアタックは当てれば相手がダウンするようになり、イズナドロップは掴める範囲が拡大され、前作での弱体化を跳ね返す調整がなされた。『X』で追加されたスーパーコンボはイズナドロップを連続で決める「ローリングイズナドロップ」。相手を実際に投げるまでゲージを消費しない優秀な技となった。新必殺技として爆転しながら蹴りで攻撃する無敵対空技「スカーレットテラー」が追加され、守りも強固となった。更に外れた爪が画面内に残り、拾えるようになったため攻撃を受けると弱くなる弱点も補えるようになり、ゲームスピードが可変かつ高速なものが選ばれやすいというゲームシステムの恩恵も受け、強力なキャラクターに仕上がった。
繰り返しフライングバルセロナアタックを繰り出し、相手を翻弄していく戦法が強力。相手を撹乱させる方法を覚えれば、上級者を相手にしてもフライングバルセロナアタック1つで渡り合えると言われる。唯一の弱点はタメが必要なこと。対処法自体はいくつもあるものの、上手く捌き切らなければ再びバルセロナアタックの連発に対処しなければならなくなるループ性の高さもあり、飛び上がる際の声から「ヒョーバル」と呼ばれ、恐れを越して忌み嫌われるほどに厄介なキャラクターである。

サガット

ボスキャラクターの1人。シャドルーの幹部「四天王」の1人。タイ出身でムエタイの使い手。リュウ・ケンと同様に前作にあたる『ストリートファイター』が初出で、ラスボスを勤めた。身長が226cmという偉丈夫である。
スキンヘッドと眼帯、胸についた大きな傷が見た目の特徴である。胸の傷は前作でリュウの昇竜拳を受けた際についた傷とされている。
四天王の中では唯一海外版でも名称の変更が無い。これはすでに前作に登場していたためである。
『ストリートファイター』で自身を破り、胸にも大きな傷をつけたリュウを宿敵とみなし、雪辱のために修行を積み、昇竜拳と同様のジャンピングアッパー「タイガーアッパーカット」を体得した。実力に目をつけたベガの誘いに乗り、強者と戦うためにシャドルーへと入る。
他の四天王の例に漏れず、ベガに対する忠誠心は持たない。
リュウのライバルの1人として知られ、人気も高く、外部出演作も比較的多い。
『初代』では四天王の3番手として登場。前後移動こそ遅いが、体の大きさを活かした通常技と、『ストリートファイター』でも猛威を奮った飛び道具「タイガーショット」を立ちとしゃがみで次々連射し、飛び込んできた相手には威力抜群の無敵対空技「タイガーアッパーカット」で迎撃するシンプルながら強力な「波動昇竜」のスタイルでプレイヤーを苦しめた。弱点は他の四天王に比べると行動が単純であることと、タイガーアッパーカットに反撃された際のダメージが倍になる仕様が実装されていること。
『ダッシュ』でプレイアブルキャラクターになった。必殺技は前述のものが多少マイルドになりつつそのまま実装されており、しゃがみのタイガーショットは「グランドタイガーショット」と命名された。また、高速で飛び膝蹴りを繰り出す「タイガークラッシュ」が追加され、連続技や地対空攻撃が強化された。全体的に高性能にまとまっており、隙がない強さを誇った。『ターボ』ではタイガーショットの隙が大きくなり、ゲーム自体のスピードアップの影響から相手の飛びに反応しづらくなるなど、前作同様の波動昇竜がしづらくなった。『スーパー』ではタイガーショットの隙が『ダッシュ』の頃と同等に戻り、グランドタイガーショットは立ちガード不能に変更、タイガークラッシュがグラフィックを差し替えた上で「タイガーニークラッシュ」に名称が変わった。猛威を奮った『ダッシュ』の頃と変わらない強さに戻り、再び多くのプレイヤーを苦しめることとなった。『X』で追加されたスーパーコンボはタイガーニークラッシュからタイガーアッパーカットにつなげる「タイガージェノサイド」。なかなかうまく当たらず、殆ど使用する機会がない技となっている。『X』では他にもタイガーショットの隙が増え、威力が高かった強タイガーアッパーカットはヒット回数が5回に分割されダメージを取れる場面が激減。『X』の隠し要素として『スーパー』に近い性能のキャラクターが使用できると判明してからは、殆どのプレイヤーが『スーパー』に近い性能のサガット(通称「Sサガット」)へ乗り換える程の弱体化となった。
『初代』でのCPU同様、相手を飛ばせてタイガーアッパーカットで迎撃する「波動昇竜」が強いキャラクター。リュウやケンと比べると飛び道具の性能と通常技のリーチが高いのに対し距離調整のしやすさや近距離で戦う能力が低く、波動昇竜に徹する必要が高いキャラクターである。

ベガ

ラスボスキャラクター。シャドルーの総帥にして、「四天王」のトップである。サガットを倒したプレイヤーの前に現れる。シリーズ通しての悪役であり、カリスマ性が高く人気も集まっている。軍服と不敵な笑み、割れ顎が目立つ。本作ではスマートな体型だが、後のシリーズでは大柄で筋肉質な体型となっている。サイコパワーという超能力を体得しており、これで技の威力を強化している。格闘技の実力そのものも類まれなる高さを誇る。もちろん本作でもラスボスとしてプレイヤーを苦しめる。
サイコパワーは洗脳にも用いられ、忠実な部下を増やすのに活用されている様子がメディアミックス作品で見られる。外部出演作品ではこのサイコパワーに関する描写が多い。
海外版での名称は「M・バイソン」。先述の肖像権問題を受けての変更であり、急場しのぎの面が強いため、「M」が何を意味するのかは媒体や資料毎に設定が異なっている状況である。
後のシリーズに比べストーリー性が薄いため、本作では世界征服を企む悪役という印象が強い。後のシリーズではサイコパワーに耐えられる格闘家の体を探し、自身の生命を移そうと企む様子が描かれる。
『初代』ではラスボスとして高い攻撃力と奇襲を交えた軽快な動きでプレイヤーを完封しようとしてくる。オーラを纏い突撃してくる「サイコクラッシャー」は発動するまでが遅い上に迎撃された際のダメージが2倍になる仕様が搭載されているものの、他の技の性能がすこぶる高く、耐えるのにも苦労するほどの強さを見せる。
『ダッシュ』でプレイアブルキャラクターになった。攻撃力は低くなったものの、ボスとしての性能をほぼ引き継いでおり、必殺技の「サイコクラッシャー」は発動が早くなる上にガードしても75%のダメージを削り取られるという強化まで加えられている。搭載されている必殺技は先述の「サイコクラッシャー」と小さく飛び込みながら両足を振り下ろす2段蹴り「ダブルニープレス」、素早くジャンプして相手の頭を踏みつける「ヘッドプレス」、ヘッドプレス後にくるりと体を回転させチョップを繰り出しながら落下してくる「サマーソルトスカルダイバー」。ダブルニープレスの隙の小ささを利用して相手に反撃の隙を与えない「ダブルニーハメ」や、サイコクラッシャーの隙の小ささを利用してサイコクラッシャー終了直後に相手を投げる「サイコ投げ」といったハメ技が簡単に行える上に、当てやすい通常技からの連続技で相手を気絶させ、再び連続技を決めて気絶に持ち込むことも可能という凶悪な性能を誇った。『ターボ』では殆どの攻撃が当てにくくなり、隙も全体的に大きくなる。一部の攻撃に関しては使いやすくなる調整を施されたものの、一気に扱いづらいキャラクターへと変化した。『スーパー』では新必殺技としてヘッドプレスとよく似た軌道から身を翻して手刀を繰り出す「デビルリバース」が追加され、ダブルニープレスでダウンを奪えるようになった。『X』で追加されたスーパーコンボはダブルニープレスを2回放つ「ニープレスナイトメア」。移動距離と無敵時間が長いため、相手の攻めからの脱出や連続技に重宝する技となった。デビルリバースは空中で前後に動きを変えられ、飛び上がった後に再度ボタンを押すことで手刀を繰り出し、何も押さなければフェイントをかけられるようになった。全体的に攻めれば強いが守りは弱いという強味と弱味がはっきりしたキャラクターとなった。
ベガで戦う場合、攻めの手数が勝負を決めることとなる。なるべく切れ目のない攻めを繰り広げ、相手の攻撃を防ぐ状況になったらじっとチャンスの時を伺う事となる。若干難しいが、連携の手順を覚えておくと相手を完封できるようになる。

豪鬼

スパ2Xから登場。隠しキャラ。CPU戦で条件を満たすと隠しボスとしてベガ戦前に乱入し、ベガを一瞬で葬ってから挑みかかってくる。隠しコマンドでプレイヤーが使用することもできる。CPU版とプレイヤー版では若干性能が異なる。本作が初登場。
海外版での名称は「AKUMA」。なお、『X』及び『ハイパー』のゲーム中では名称表記がされない。『X』と『ハイパー』では乱入条件が異なる。
自称「拳を極めし者」。リュウとケンの師匠である剛拳の実弟であり、剛拳を殺害した過去がある。本作での一人称は「俺」または「我」。ベガを一瞬で葬るさまはインパクトが強く、後に「瞬獄殺」として様々な作品に収録され、本作でも一部の家庭用版などで実装されている。
豪鬼に関する設定は多くが本シリーズ休止中に作成されたため、本作には反映されていない部分も多い。外部出演作品でも後の設定を踏まえた筋書きで登場することが多い。
『X』で登場した際の技はリュウやケンのものをベースとしていたが、隠しボスらしい非常に高い性能を誇っている。必殺技は性能の高い波動拳「豪波動拳」、最大3ヒットする「灼熱波動拳」、空中から波動拳を繰り出す(CPUは2発、プレイヤーは1発)「斬空波動拳」、最大3ヒットする昇竜拳「豪昇龍拳」、最大3ヒットする竜巻旋風脚「竜巻斬空脚」、1/2の確率でガード不能となる空中竜巻旋風脚「空中竜巻斬空脚」無敵状態で移動するワープ技「阿修羅閃空」の7つを持ち、どれも強力無比。特に豪昇龍拳と竜巻斬空脚はそれぞれをつなげた連続技が可能となっており、必殺技らしい攻撃力の高さもあって体力が一気に消し飛ぶ。また、豪鬼のみの特殊仕様として気絶しても自動で即時回復するというものがあり、気絶を絡めた大ダメージコンボをもらうこともない。後のシリーズでは攻撃力が高い分体力が異常に低く調整されているが、本作ではその弱点も搭載されておらず、弱点のないキャラクターとなっている。また、バグを利用した「灼熱ハメ」がこれらに輪をかけて異常な強力さを誇り、対戦が成り立たないとまで言われている。
リリース当時から現在まで公式大会等での使用が禁止されている他、まともな試合にならないからと乱入してくれるプレイヤーがほとんどおらず、20年以上の間攻略さえ進んでいない禁忌のキャラ。『ハイパー』でもこれらの性能がほぼそのまま残ってしまっているため、状況は変わらない。

殺意の波動に目覚めたリュウ

『ウルトラ』で追加されたキャラクター。
『ストリートファイターZERO』シリーズで登場した特殊で危険な力「殺意の波動」に侵食されたリュウ。『ストリートファイターZERO』シリーズではこの殺意の波動を克服するストーリーが描かれ、同時に「殺意の波動に目覚めたリュウ」もキャラクターとして登場。本作に逆輸入された形となる。
強力な攻撃力と脆弱な防御力を併せ持つ、『ストリートファイターZERO』シリーズ以降の豪鬼とよく似たコンセプトとなっている。

洗脳されたケン

『ウルトラ』で追加されたキャラクター。
ベガに洗脳されたケン。コミカライズやアニメ版で登場したキャラクターで、対戦格闘ゲームへの登場はSNKとの合作『SNK VS CAPCOM SVC CHAOS』が唯一の先例だった。同作はSNKが制作した作品だったため、カプコンが洗脳されたケンを制作するのは初となる。
殺意の波動に目覚めたリュウ同様、火力が高く防御力が低い。

用語

『ストリートファイターII』は対戦格闘ゲームのベースとなった作品であり、後に格闘ゲームの標準語となった用語も数が多い。
ここでは特に『ストリートファイターII』と縁が深い、あるいは本作独自の用語を中心に取り上げたいと思う。

キャンセル

様々な行動の途中から別の動作に移るシステムの総称。『ストリートファイター』には存在せず、本作で追加された。本来あるはずの動きを途中で「取り消し」して他の動作に移っているように見えるため、こう呼ばれる。本作には連打キャンセル・空振りキャンセル・必殺技キャンセル・ジャンプ予備動作のキャンセルが存在する。4つ目は一般的な名称が無いが、斜め上にレバーを倒してから宙に飛び上がるまでの間に攻撃を出すと、ジャンプをキャンセルして技を出すことができる。一部の上方向への入力が必要な必殺技は、これを利用しないと飛び上がってしまい普通に出すことができない。
本作を含めた対戦格闘ゲームで重要となるのは、他の3種のキャンセルである。連打キャンセルは対応する弱攻撃を連打することで後半をキャンセルでき、数回の連続技が成立する。弱攻撃1発ではダメージは微々たるものだが、これによりある程度まとまったダメージを奪えるようになる。弱攻撃は攻撃できるまでの時間が短いため、とっさの時に出したい場合が多い。その際に与えられるダメージ量に直結する重要な要素である。
空キャンセルは通常技の出始めの短い時間に必殺技を出すと、通常技を丸々キャンセルして必殺技が出せるというもの。必殺技は基本的に左手で持つレバーと右手で押すボタンの組み合わせが重要なのだが、どうしてもきっちり左右のタイミングを合わせるのは難しく、レバー入力が終わる前にボタンを押してしまう事態が度々発生する。この際に通常技が普通に出てしまうと、当然ながら必殺技は出ないため、必殺技が非常に出しにくいものとなってしまう。前作『ストリートファイター』では空キャンセルがなかったために必殺技が非常に出しにくかったため、本作で改良された結果生まれたキャンセルである。
必殺技キャンセルは対応する通常技の後半をキャンセルして必殺技を出し、連続技をつなげたり隙を消したりできる。単なるテクニックとして重要なだけではなく、本作がヒットした要因は、必殺技キャンセルを用いた連続技の爽快感にあるとまで言われる要素である。

三種の神器

リュウおよびケンの必殺技である飛び道具の「波動拳」無敵対空技の「昇竜拳」突進技の「竜巻旋風脚」のこと。
『ストリートファイター』から受け継がれるリュウとケンの基本必殺技であり、対戦格闘ゲームで重要な要素が詰まった必殺技である。
無限のリーチを持つ飛び道具を用いて地上戦を制し、空中から迫る相手には無敵対空技を叩き込み、攻め込まない相手には突進技で奇襲を試みる。このスタイルはリュウとケンで成立した後、SNKの大ヒット対戦格闘ゲーム『餓狼伝説』の主人公「テリー・ボガード」が半年で継承、以来多くの対戦格闘ゲームで主人公キャラ・万能キャラ・スタンダードキャラにこれに類する技を持っていたことから、三種類であることに引っ掛けて「三種の神器」と呼ばれるようになった。
先述の基本戦法の他、突進技で足払いをかわす、無敵対空技の無敵部分で相手の攻撃をかわして反撃する、隙をごまかすために飛び道具につなぐ等の使い勝手の良さが多くのゲームで採用され、愛される理由の1つでもある。

波動コマンド

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@keeper

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