BASARA(バサラ)のネタバレ解説まとめ

「BASARA」(バサラ)とは田村由美による漫画作品。暴君が支配する日本にて、日本を救う運命の子供が誕生する。しかし運命の少年・タタラは国王の末子の赤の王に殺され、代わりに双子の妹・更紗がタタラを名乗り立ち上がった。日本を救う革命家として、白虎の刀を携え、残りの朱雀・青龍・玄武の刀の継承者を探す旅に出るタタラ(更紗)。仇とは知らずに朱理(赤の王)と偶然出会い、互いの正体を知らずに惹かれ合っていく。

概要

1990年9月から1998年6月まで「別冊少女コミック」にて連載される。単行本は全27巻(外伝を含む)。1993年に平成4年度(第38回)小学館漫画賞を受賞した。1998年にテレビアニメ化した。
文明崩壊後の日本を舞台にした架空戦記であり、本来少年漫画のジャンルであるところを、少女漫画らしいラブストーリーを絡めて描かれている。

あらすじ・ストーリー

20世紀末、高名な予言者の予言のとおり地球は崩壊し、文明は衰退した。それから300年後、戦国の世の中になりその中で豪傑だった悪路王が日本を支配する。
それから時がたち悪路王から15代目の鬱金王の時代だった。
山陰地方にある白虎の村という小さな村にて双子の男の子と女の子が誕生する。預言者であり医者である「ナギ」はその子供に「やがて日本を救う運命の子供である」と予言した。

15年たち、運命の子供タタラとその双子の妹更紗は白虎の村にて平和に暮らしていた。ところが西日本を統治する鬱金王の末子「赤の王」が率いる「赤の軍勢」が白虎の村を壊滅状態にし、更紗の父と「運命の子供」タタラは殺されてしまう。
タタラに心酔していた村人たちはこの場で死ぬことも考えたが、それを見た更紗は髪を切り兄のタタラのふりをして村人たちを逃がすことに成功する。
それから以降、更紗はタタラのふりをして過ごすことになる。

兄から受け継いだものは兄の愛馬である「夜刀」と白虎の村の守護刀である「白虎の刀」であった。
白虎の刀は4本ある宝刀のうちの1つであり、残りの3つの宝刀の継承者を見つけるために更紗は時にタタラとして、時に更紗として旅に出ることになる。
更紗はその旅の中で多くの仲間と出会う。普段は旅人であり旅芸人集団「マダム・バタフライ」の一芸人である「揚羽」。九州では「朱雀の刀」の継承者である「ハヤト」、関東では「青竜の刀」の継承者「雷蔵」、東北では「玄武の刀」の継承者「多聞」。そのほか、海賊の「茶々」「座木」、熊野の大神殿の息子「那智」、那智の幼なじみである「聖」が仲間になり、タタラの軍は勢力を増していく。
その中で、更紗は旅先で偶然出会う男と恋に落ちる。いつも見事な馬をつれた「朱理」と言う男だった。だが朱理には更紗に話していないことがある。

朱理は白虎の村を襲った張本人である「赤の王」その人だったのだ。朱理もまた生まれたときに、王家に災いをもたらす「運命の子供」と位置づけられ奴隷の烙印を背中に押され、辺境の地である西日本に追いやられていたのだった。
朱理は砂漠の地である西日本の緑化計画を進め、赤の国の主要都市である蘇芳の都の発展に従事していた。しかしその方法は荒いものであり、一部で反感を買うものも多くいるのも確かだった。その上、タタラにより右腕である「四道」や「錵山」を失い、朱理は一時、都を追われることになる。

多くの仲間を連れ更紗はタタラとしての職務を全うし、また、朱理も復帰した蘇芳の都にてタタラを迎え撃つ。タタラ軍は籠城している赤の王を炙り出すため蘇芳の都の水を枯らせた。しかし赤の軍はその空になった地下水路を逆手に取り、通路として利用してタタラ軍の背後に回り込みタタラ軍を追い払うことに成功した。タタラ軍は都を崩壊させたと都の人たちからの怒りを買ってしまい、更紗は深く傷ついてしまう。そしてまた朱理も、自分が作り上げた都を壊され深く傷ついてしまう。
そして呆然とした二人は嵐の砂漠の中で出会い、なぜここにいるのか聞かないまま愛し合う。
その次の日、嘘のように力の抜けた朱理と更紗は初めて刀を合わせることになる。
そのとき二人はやっと朱理が赤の王であり、更紗がタタラであることを知る。

失恋の痛みから更紗はタタラとして演じることができなくなるほど、心にダメージを加えられていた。そんな更紗を救ったのは、北の大地で再会した更紗とタタラの母である「千草」だった。
赤の王を愛してしまったら、タタラとして戦えないと思っていた更紗に、母は「私怨のために動くのがタタラの働きなのか」と問う。
そして母はすべてを許し、更紗は本来の明るさを取り戻していく。

一方、朱理は憎むべき相手が愛する更紗だったことで、自害をしようとしていた。しかしそれを救ったのは、朱理の兄で蒼の王である「浅葱」だった。浅葱はタタラの仲間としてうまく取り入り、朱理と浅葱の姉である「白の王」のスパイとして動いていた。
朱理は浅葱に奴隷として売られ、自分の愚かさを自覚していく。

更紗は仲間に朱理との関係を黙っていたこと、タタラは既に死んでおり、自分がタタラのふりをしていたことを謝罪し、仲間の元に帰っていく。そして朱理も彼の右腕として動いていた四道や錵山を失ったあと、沖縄で出会い何でも言い合える相手として必要不可欠になっていた「今帰仁」や「ユウナ」の元へ帰っていった。
そして朱理は京の都にて自分の父である鬱金王に引退勧告をする。もう王家の権力や威厳は無くなっていたからだ。しかし鬱金王はそれを拒否し、今なお朱理を「奴隷」だと罵った。
タタラ軍が京に襲ってくる事実を受け入れようとしない鬱金王に、朱理は蜃気楼の壁を作り力を見せつける。そして王家の力は、朱理に託されたように見えた。

襲ってくるタタラ軍に、王家に擦り寄り寺院や貴族から財産を搾り取り、赤の軍は豪華な装飾の入った鎧や武器を持ってきた。そして朱理は白の王「銀子」の忠実な部下であり、最強の暗殺者と言われている「柊」をつれてきた。そしてタタラ軍に戦いを挑むように見えた。しかしそれは朱理の策略だった。
戦いのためと言って持ってきた豪華な武器や鎧は、新しい世代には不要なものであると思っていた。
そしてその中でもっとも不必要なもの、それは「柊」だった。新しい時代には暗殺者などという血生臭いものは不要だという。そのときやっと朱理と更紗がお互いの憎しみや私怨のためだけに戦うのではなく、「王家」を滅亡させ「新しい時代」を築くために戦っていることをその場にいた兵士や仲間たちは知ることとなる。
そして柊は朱理の片腕を落とし、崖から落ちる。

やっと朱理と更紗たちは「王家を滅亡させるため」という目標のために、手を組むことを了承する。そして王の城がある京へ向かっていた。
しかしその途中、王家の兵士がその軍勢に襲いかかる。朱理と更紗は王家に反逆する罪人としてとらえられようとしていたのだ。そして次の王家が決まったというニュースを知らされる。
次の王は朱理の兄であり「蒼の王」であった「浅葱」だった。

更紗は浅葱の本心を知るために王の城へ潜り込む。その後を朱理も追う。もぬけの殻になっていた王の城の中で、浅葱は朱理と更紗に本心を語る。
「朱理のように潔い王家の終わり方は、王家としてふさわしくない。王家は悪の権化として憎まれて終わるのがふさわしい。」
そう浅葱は語り、王家を守ろうとしていた手負いの「柊」に刀を向ける。

その間、朱理と更紗は鬱金王と対峙していた。鬱金王は自分の権力の保持のことしか考えていないちっぽけな男であり、国民のことなど一切考えていなかった。
朱理と更紗はこんな男を殺すのも惜しいと、城から逃がす。
そのときだった。城の地下にて、銀子が城を崩壊させる仕掛けを発動させていた。
命からがら朱理と更紗、そして浅葱は城から脱出する。しかしそれは時間稼ぎをしてくれた「揚羽」のおかげだった。揚羽は城の地下に生き埋めになり、更紗は号泣する。

こうして王家は滅亡した。
あとは、本来の目的である赤の王の討伐だった。白虎の村を崩壊させ、兄であるタタラを殺し、父を殺し、村人を殺し、更紗にタタラのふりをさせていた赤の王が目の前にいる。
自分の右腕であり腹心である四道を殺し、錵山を自決させ、蘇芳の都の水を枯らせたタタラが目の前にいる。
刀を持ちお互いに振りかざしたが、それは叶わなかった。刀を捨て、お互いに抱きしめ会う二人の姿があった。更紗はもうタタラを演じることはできなかった。朱理ももう赤の王として振る舞うことができなかった。そこにいたのはただの愛し合う男と女だった。
そのとき一部にしか知られていなかった、タタラが更紗という女の子であったことや、朱理と愛し合っていたことをみんなが知るようになり、「裏切られた」と二人に矢を放つ。
しかし矢は地に落ちた。そしてその周りには、更紗が今まで出会ってきた仲間が壁になる。
憎しみは続かない。しかし、二人を攻めることは許さない。もしも騙していた罪を問うなら、仲間たちが相手になると。

こうして戦いを繰り返していたタタラと赤の王はもうどこにもいなくなった。朱理と更紗は手を取り旅に出る。「誰も殺されない世界」を作るために。

用語

日本

西日本

ほぼ砂漠の土地であり、そこにタタラたちの村「白虎の村」がある。とはいえ、温泉はあり、そこで朱理と更紗は密会していた。
朱理はそこを緑が多い土地にしたいと思っており、まずは自分が作った蘇芳の都の水源の工事をしていた。

関東

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