乙嫁語り(森薫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『乙嫁語り』とは森薫によって描かれ、2008年10月から『fellows!!』で連載された、中央アジア、カスピ海周辺の地域が舞台の漫画作品である。作者の長編漫画第2作目。19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺を舞台にイギリスからの旅行者「ヘンリー・スミス」が出会う人たちの物語。古語である「乙嫁」を「美しいお嬢さん」ととらえ、第1の乙嫁「アミル」、第2の乙嫁「タラス」、第3の乙嫁「ライラとレイリ」、第4の乙嫁「アニス」、第5の乙嫁「パリア」とそれぞれの話が進んでいく。

中央アジアもかなり広く、それぞれで着ているものや習慣も違う。
食生活も違い、アミルの実家は半遊牧民族であり狩猟をして生活をしている。対してエイホン家は昔は遊牧民族だったが今は定住し、羊やヤギを飼ったりして生活をしている。
タラスの家は、広大な土地があるらしくそこに羊を放牧して生活をしている。今でも広大ではあるがさらに昔は更に広大だったらしく、5人の息子が死に舅が死んだ後、一部を売り生活をしている。
ライラとレイリの家は湖の近くにあり、漁をしたり貝を取って生活をしている。キャビアも取れるらしい。

アミルのところは主食は石焼のパンだが、タラスの地域になると米が主流になる。特に焼き飯がおいしい。

緻密な描き込み

アミルの花嫁姿

第1話の一コマ目。アミルの花嫁姿。顔よりも洋服の刺繍と装飾品の細かさに多さに目がいく。

刺繍された布の製品

これを全て手作りをするという。パリヤがげんなりするのがわかる。

宴の食事

この土地独特の食事。普段の食事ではなく、宴のための食事である。ザクロは、アミルの好物。

中央アジアの広大な風景

中央アジアの遊牧民の生活を描いた本作は、広大な自然の中に美しい生命力を感じ、同時に命の尊さも感じさせられる。
他作品ではあまり紹介されることのない遊牧民族たちの日常の営みが丁寧に書かれた漫画である。

9jamenochihare
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@9jamenochihare

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