真・三國無双7(Dynasty Warriors 8)のネタバレ解説まとめ

『三国志』に登場する武将達を操作して数多の戦場を駆けるコーエーテクモゲームスの『真・三國無双』シリーズ。その第7作目の作品が本作である。後に『真・三國無双7 猛将伝』とセットになった『真・三國無双7with猛将伝』が、シリーズ初のPS4版として発売された。
基本のストーリーは史実通りだが、プレイヤーの行動次第でIFルートへ進めるのが本作の大きな特徴である。登場する武将も過去最多の77名となった。

字(あざな):本初(ほんしょ) 所属勢力:他 得意武器:伸細剣 身長:178cm CV:龍谷修武

後漢時代、四代に渡って三公(当時の最高位である大尉・司徒・司空のこと)を輩出した名門・袁家の出身で、本人も威厳のある容貌と清廉で謙虚な性格から評判が良く、多くの人達に慕われた。ちなみに曹操とは旧知の仲である。
後漢王朝を衰退させる一因となった宦官勢力と対立し、これを排除することには成功したが、董卓との政争に敗れて首都からの逃亡を余儀なくされる。その後は反董卓連合の盟主となって董卓としのぎを削った。

反董卓連合解散後は最も有力な群雄として活躍する。最盛期には河北四州を支配する最大勢力となったが、官渡の戦いにおいて曹操に敗北。以降は勢いを失い、202年に病死した。その後の袁家は、袁紹が生前に後継者を選んでいなかったことから内部分裂を起こしてしまい、曹操によって滅ぼされる。

官渡の戦いで敗れたことから業績の割に過小評価されることが多いが、官渡の戦いの前はほぼ連戦連勝だった。官渡の戦いでも兵糧を奪われる前は曹操軍を圧倒しており、あの曹操が一時退却を考えたほどだったと正史にも記録が残っている。意外と知られていないが、官渡の戦い後も袁家の力は依然強く、実際に曹操も袁紹が存命の間は河北に侵攻していない。また、袁紹は内政能力に非常に優れており、河北では魏どころか晋の時代になっても「袁家の治世が懐かしい」という声があったほどだったという。

ゲームでは、家格を重視した名族による華麗なる治世を理想とする群雄という設定である。名族であることにこだわり、よく口にすることから一部のファンに「名族」と呼ばれている。実力は高いが過剰なまでの名族意識と打たれ弱さから、人の上に立つには今一つ威厳に欠ける人物。その一方で、独特の裏声とコミカルな言動やアクションから、どこか憎めない人物でもある。

張角(ちょうかく)

所属勢力:他 得意武器:錫杖 身長:183cm CV:川津泰彦

道教の流れをくむ宗教組織・太平道の創始者。「大賢良師」を自称し、罪を懺悔させたり、符を浸した水を飲ませることで病を癒して人々の信望を集めた。朝廷の腐敗によって乱世に突入していたのもあって、信者の数は瞬く間に増え、太平道は巨大な組織に成長していく。
やがて、腐敗した朝廷を誅し、太平道信者による世を興すべく大規模な反乱を起こす。これが「黄巾の乱」である。ところが指導者の張角が乱の直後に病気にかかり、志半ばで病死。これに動揺した張角の弟で幹部でもある張宝・張梁兄弟も官軍に捕まって斬首され、反乱は終息に向かう。
しかし、太平道の残党や朝廷に憤る農民達による蜂起が以降も続き、朝廷の権威は完全に地に堕ちた。そして三国時代へと繋がっていく。

史実では教祖となる前についてはよく分かっていないが、『三国志演義』では南華老仙という仙人に出会い、「これを使って世直しをせよ。ただし悪用すれば天罰が下る」という言葉と共に『太平要術』なる書物を授けられたことになっている。その後『太平要術』によって様々な妖術を身に着け、その力を用いて人々の病気を治し、信者を増やしていった。以降は史実同様に黄巾の乱を起こし、その最中に病死する。

ゲームでは「太平妖術」なる術の使い手で、幻を見せたり、天変地異を起こすことができる異能の人物という設定。宗教組織の教祖という特殊な立場から、達観した言動と独特のカリスマ性とで特異な存在感を醸し出している。ナンバリングごとに髪型を冒険しているキャラでもあり、本作では髭と合わせて星型になるようにデザインされた。

実は「蜀伝」IFルート開放に関わる人物の1人。最初のステージ「黄巾の乱」で民を救助することが「蜀伝」IFルート開放条件の1つである。ちなみにこの条件をクリアすると、次のステージで張角が劉備の援軍として戦いに参戦する。また、全てのIFルート開放条件をクリアすると、「樊城の戦い」にも援軍として駆けつけてくれる。

孟獲(もうかく)

所属勢力:他 得意武器:鬼神手甲、石柱(7 Empires) 身長:210cm CV:幸野善之

南中の豪族で、諸葛亮の南征を受けて蜀に帰順した。『三国志演義』では南蛮の王として登場し、何度も諸葛亮率いる蜀軍と戦うが、正史『三国志』や東晋時代に編纂された史書『華陽国志』によると、純粋な異民族ではなく漢族との混血だったらしい。帰順後は蜀で功績を立てて、御史中丞にまで昇進している。

ゲームでは、並外れた巨躯と怪力とを併せ持つ南中の大王という設定。思考よりも感情で動くタイプで気性も荒いが、南中の族長や領民、獣達までも自分の家族と考え、全力で庇護する好漢でもある。厳つい外見に似合わず恐妻家かつ愛妻家であり、妻の祝融には頭が上がらない。ちなみに妻のことは「かあちゃん」と呼んでいる。

諸葛亮と友誼を結んでおり、「魏伝」などで蜀と戦うステージでは蜀側として参戦していることがある。なお、南中と蜀との戦い「南中平定戦」は史実ルートではなく、IFルートに登場する。

祝融(しゅくゆう)

所属勢力:他 得意武器:飛刀 身長:173cm CV:米本千珠

『三国志演義』に登場する架空の人物で、孟獲の妻であり、中国神話の火の神・祝融の末裔を自称する女戦士。夫が諸葛亮に何度も敗れたことに業を煮やして自ら出陣、蜀将2人を捕縛する戦果を挙げるが、諸葛亮の策にはまって捕らえられてしまう。その後は人質交換によって自軍に戻され、最終的には孟獲と共に蜀へ帰順した。

ゲームでは情熱的な姉御肌の女性武将として描かれている。直情的で攻撃的な性格だが、機転に欠ける夫・孟獲を上手に補佐する冷静さも持っている。扇情的な姿から誤解されがちだが、夫の大王としての器量に心底惚れ込んでおり、夫が良き大王として振る舞えるよう全力で支える賢妻である。
ちなみに「蜀軍」IFルート「南中平定戦」で祝融を3回撃破すると、次のステージ「洛陽侵攻戦」で援軍として登場する。

左慈(さじ)

所属勢力:他 得意武器:呪符 身長:185cm CV:佐藤正治

後漢時代末期の方士。方士とは、神仙の術や方術などを行う人のことである。ちなみに方術とは卜占、医術、錬金術などを指す。
遠方の品物をその場で取り寄せたり、姿を消したり、市中の人を全て自分の姿に変えたりするなど、とんでもない逸話が伝わっているが、これらの逸話は小説ではなく正史『後漢書』に記載されている。『三国志演義』では仙術を使って曹操をからかう役として登場する。

本作でナンバリング作品に久々の再登場を果たした武将で、初登場は『真・三國無双4』。道術を体得し、超常的な奇跡を自在に操れる稀代の神仙である。混迷する乱世を憂い、仁徳に溢れる劉備が目指す大徳の世の実現を願っている。そのために一番の障害となる曹操の覇道を阻もうと歴史の裏で暗躍する。
ストーリーモードでは、「魏伝」IFルート「許昌政変戦」に敵ボスキャラとして登場。様々な術を用いて魏の都・許昌を混乱に陥れる。

裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

追悼

第1作目の『真・三國無双』から約13年間、司馬懿役を演じてきた声優の滝下毅が、2013年の3月10日に転落事故で急逝。『真・三國無双7』が司馬懿役を演じた最後の作品となった。その後発売された『真・三國無双7 猛将伝」では生前収録した音源を用い、『真・三國無双7 Empires』にて、司馬師役を演じている声優の置鮎龍太郎が司馬懿役を引き継ぐことが発表された。
なお、コーエーテクモゲームスは追悼として、歴代の司馬懿をデザインした壁紙を配布している。

主題歌

HOTEIオリジナル”呂布”コラボレーション武器&コスチューム

本作の主題歌は2つある。1つは布袋寅泰の『嵐が丘』。本作のイメージソングで、史実ルートのエンディングテーマ曲でもある。
この曲は布袋寅泰の35枚目のシングルとして、2013年3月6日に発売された。なお、シングルには特典として「HOTEIオリジナル”呂布”コラボレーション武器&コスチューム」のシリアルコードが封入されている。

もう1つの主題歌は一青窈の『生路~CIRCUIT~』で、IFルートのエンディングテーマ曲。ちなみにこの曲は過去に『真・三國無双2』にて、エンディングテーマ曲として使用されていた。

アンケート

『真・三國無双7』が発売された際に、ゲーム雑誌『週刊ファミ通』で「次回作にプレイヤー武将として登場して欲しい武将」アンケートが行われた。そのアンケートで見事1位に輝いたのが陳宮である。
その記念として陳宮のイメージイラストが誌上に公開され、そのイラストのデザインがそのまま『7 猛将伝』に採用された。

チャッカマン

Laylah
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@Laylah

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