ベティ・ブルー 愛と激情の日々(37°2 le matin、Betty Blue)のネタバレ解説まとめ

Betty 01

1986年制作、フランス映画。激しく愛し合うベティとゾルグ。ゾルグを深く愛するほど自分を失い、破滅に向かうベティとそんな彼女をありのままに受け入れるゾルグだが、やがてベティの行動はエスカレートしていく。刺激的なストーリーと美しい映像で世界的なロングランヒットとなった。原作はフィリップ・ジャンの同名小説。監督はジャン=ジャック・ベネックス。

あらすじ

リゾート地のバンガローで、ゾルグは一人で暮らしていた。ある日、彼はエキセントリックで、奔放なベティと出会う。
彼女はウエイトレスをしていたが、店のオーナーに嫌気が差して、ゾルグの元に転がり込む。二人は激しく愛し合うようになる。
ある日、寝坊したゾルグの元に家主が訪れ、ベティも一緒に住むならバンガロー500軒のペンキを塗るようを命じられた。一軒だけのペンキ塗りだと思っていたベティもゾルグを手伝った。
ようやく一軒目のペンキ塗りが終わり、二人が記念撮影をしていたところに家主が現れる。500軒のペンキ塗りをしなければいけないと知ったベティは怒って家主の車にペンキをぶちまけた。
その夜、怒りが収まらないベティは家財を窓の外に投げ捨てる。あるダンボールを捨てようとした時、ゾルグは彼女を止める。そこにはゾルグが以前書いた小説が入っていた。
ベティは小説に夢中になり、翌朝まで読み続ける。ベティはゾルグの才能に惚れ込み、ゾルグと家主が口論していると「彼は偉大な作家よ」と叫ぶ。
怒りがピークに達したベティは火のついたランプを家に放り込み、家を全焼させてゾルグと共に逃げる。

パリにやってきた二人は、ベティの友人で未亡人のリサの家に住まわせてもらうことになった。ベティは日夜タイプライターに向かい、ゾルグの小説を清書して出版社に送る。
ゾルグとベティは、リサの恋人エディが経営するピザレストランで働き始めた。一人の女性客の態度に腹が立ったベティは、フォークでその女性客の腕を刺してしまう。ゾルグは泣き叫ぶベティを必死でなだめる。 毎日出版社からの返事を待つベティの元に、ようやく返事が届くが、それは小説の内容をこき下ろす辛辣なものだった。怒ったベティは返事を書いた編集長の家に押しかけ罵倒し、落ちていた櫛で彼の顔を傷つける。後に編集長はベティを傷害罪で告訴するが、ゾルグは編集長の家を訪れ彼を押し倒し、馬乗りになって酒を浴びせる。「ベティはオレのすべてだ。オレの命なんだよ。言っとくが失うものはない」と脅し、告訴を取り下げることに成功する。

ある日、エディの母の訃報が入る。エディの故郷に行き、葬儀に参列したゾルグとベティは、空き家となったエディの実家に住むことになり、エディの母が経営していたピアノ店を任された。
郊外の穏やかな町でピアノを売り、穏やかに暮らし始めた二人だが、ベティは満足していなかった。才能ある恋人が作家として認められず、ゾルグ本人もその状況を受け入れていることにベティは苛立っていた。
苛立ちが募ると、ベティは突然ガラスを素手で割って、なだめようとするゾルグを振り払い、夜の街を疾走する。ゾルグはそんなベティを守り、愛し続けた。

ベティの20歳の誕生日、ゾルグはピアノ店の前に止めてある黄色いベンツに乗ってみよう、といい、ベティを載せて広大な草原に向かった。美しい景色に見とれるベティに、ゾルグは車もこの土地もベティのために買ったといい、車のトランクをあけてバースデーケーキを取り出した。二人は永遠の愛を誓った。
その後ベティは妊娠検査薬で陽性反応を見る。喜ぶ二人だが、ある時ゾルグが外出から戻るとベティがいない。そこには病院での妊娠検査の通知書があり、結果は陰性だった。
ベティは落ち込み、ふさぎ込んでしまう。 ゾルグはリサやエディを誘って皆で彼女を元気づけようとするが効果はなく、ベティは精神を病み、夜中に裸のままボーっと座り「自分の中から声が聞こえる」と言い、泣き出す。
ゾルグなんとか元気づけようと、警備会社を襲って大金を手に入れ「島を買おう」と言う。ベティは「バカね」とほほ笑むだけだった。
ある時は、ベティは迷子になった子どもをデパートに連れ出し、誘拐騒ぎになる。ゾルグが見つけて事なきを得るが、ベティの精神は崩壊寸前だった。

ある日、ゾルグが買い物から帰ってくると、自宅付近でパトカーとすれ違う。自宅に駆け込むと、ベティが病院に運ばれた後だった。ベティは自分の右目をえぐってしまった。
ゾルグは呆然としながら病院に向かうが、病室のベティは鎮静剤を打たれて反応がなかった。
その後、出版社から吉報が届く。ゾルグの本を出版したいと言う。ベティにそのことを伝えようとゾルグは病院に向かうが、ベティはベッドに縛られ、植物人間のようになっていた。
薬を飲まされ、本のことを話しても反応はなかった。医者には理性を取り戻すかどうかも分からないといわれ、激昂したゾルグは、妙な薬を飲ませたからだと暴れ、病院を追い出される。

ゾルグは、もう元に戻らないであろうベティを思い、ある決心をする。 夜中にベティの病室に忍び込み、ベティに語りかける。「二人で旅に出よう」
ベティにキスすると「僕たちはいつも一緒だ。何があろうと誰にも離せない」そう言って枕でベティの顔を押さえ込み、窒息死させた。

ゾルグは二人の写真を見つめ、机に向かい、原稿を書き始めた。白猫がじっと彼をみつめていた。
「書いてたの?」ベティの声が聞こえる。「考えていたんだ」ゾルグは白猫に向かってそう答えた。

登場人物

ベティ(演:ベアトリス・ダル)

Betty betty

本能のままに生きる、エキセントリックで奔放な女性。ゾルグを心から愛し、彼は作家として生きるべきだと信じて疑わない。
ゾルグ曰く「彼女は存在しない何かを求めている」「彼女は透明な感性を持つ奇妙な花のようだった」。

ゾルグ(演:ジャン=ユーグ・アングラード)

Betty jean

一人で気ままに暮らしていたが、ベティに出会い「30歳になって初めて自分の人生を生き始めた」と感じる。周囲には理解されがたいベティを深く愛し、彼女がどんな行動を取ろうとも守る。
彼自身も、ベティのために強盗をはたらいたり、告訴を取り下げるため相手を脅したりとベティに負けず常識外れな行動を取ることがある。

リサ(演:コンスエロ・デ・ハヴィランド)

Betty lisa

パリに住むベティの友人。夫と死に別れ未亡人となっていたリサは、訪ねてきたベティとゾルグを歓迎し、家の空き部屋に住まわせる。後にエディと出会い、4人で楽しく暮らし始める。

エディ(演:ジェラール・ダルモン)

Betty ed

リサの恋人。陽気な性格で、ベティとゾルグともすぐに打ち解ける。リサの家に越して4人で住み始める。ピザレストランを経営している。
母親が亡くなるとリサ、ベティ、ゾルグと共に故郷に行き、ベティとゾルグに実家と、母親が経営していたピアノ店を任せる。

名シーン

全編に渡って美しい絵画のようである。
この映画は1986年から長年愛され、「インテグラル版」「デジタルリマスター版」など版を変えて何度も上映をされている。
ストーリーもさることながら、美しい映像もファンが多い理由の一つのようだ。

テレビを見るベティ

Betty 07

家を改装するゾルグを待つベティは、暇に任せてスナック菓子をつまんでテレビを見ている。
暗い部屋の中にドレスの赤が映える。

ベティの誕生日

Betty 08

ゾルグは広大な草原にベティを連れてくると、車のトランクからろうそくのついたケーキを取り出す。
風光明媚な風景に、幸せそうな二人が美しいシーン。

「お尻を温めてるの」

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