妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『妖狐×僕SS』(いぬぼくシークレットサービス)は藤原ここあ作の漫画。
『月刊ガンガンJOKER』の創刊号である2009年5月号から2014年3月号まで連載。単行本11巻で完結。
2012年1月から3月までアニメが放送されていた。
妖怪の先祖返りが住まうマンション『メゾン・ド・章樫』。そこに住む少女・白鬼院凜々蝶とその護衛であるSS(シークレットサービス)の御狐神双熾を中心とした先祖帰りたちによるシリアスラブコメディー。

『妖狐×僕SS』の概要

藤原ここあによる漫画作品。
藤原ここあは、14歳のときにスクウェア・エニックス主催の第7回21世紀マンガ大賞で『Beauty and the Beast』で佳作を受賞。
翌年『月刊ガンガンWING』3月号で『CALLING -コーリング-』で漫画家デビューを果たす。
今作の次作『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』は3巻まで刊行。
この連載中である2015年3月31日に亡くなったため、続きが出ることはもうない。

スクウェア・エニックスが刊行している『月刊ガンガンJOKER』の創刊号である2009年5月号から2014年3月号まで連載された。
『月刊ガンガンJOKER』の姉妹誌である『月刊Gファンタジー』『ヤングガンガン』には特別編も掲載されている。

単行本11巻で完結。
0巻として『オフィシャルガイドブック』・『妖狐×僕SS(いぬぼくショートストーリー)』というオフィシャルアンソロジーも刊行されている。
今作の累計発行部数は450万部以上であり、作者の代表作となっている。

2011年8月にテレビアニメ化が発表。2012年1月から3月まで放送された。
アニメは原作よりコメディー要素が強く出ており、豪華声優陣の力もあり、人気を博した。
エンディングテーマの御狐神双熾・白鬼院凜々蝶・渡狸卍里×夏目残夏のキャラクターソングは原作者である藤原ここあが作詞したもの。

『妖狐×僕SS』のあらすじ・ストーリー

1章

『妖館』と呼ばれるSS(シークレットサービス)付きの高級マンションメゾン・ド・章樫(あやかし)。
そこは先祖返りと呼ばれる、先祖が妖怪と交わったことにより、妖怪の血を濃く受け継いで生まれる者たちが住むマンションだった。
先祖返りたちは始祖である妖怪が生まれたのと同じ日付け、同じ時刻に同じ容姿、同じ性質を持って周期的に生まれ変わる。記憶を受け継ぐことは稀だが、同じ運命を歩むと言われている。
メゾン・ド・章樫はそんな特殊な存在である先祖返りたちが、純血の妖怪に狙われないように身を寄せ合って暮らしているマンションである。

旧家の令嬢として生まれた先祖返りの少女・白鬼院凜々蝶(しらきいん りりちよ)は、先祖返りを縁起物として育てる風習を持つ家で孤独を感じ、自立するためにこのマンションに引っ越してくる。
彼女は事あるごとに悪態を吐くなどのツンとした態度をとったあとにしゅんと落ち込む性格のため「ツンしゅん」と呼ばれていた。
この性格は幼少期の同級生の妬みから来るいじめと担任の反応によるものであり、凜々蝶はこの性格で人を傷つけないように一人でいると決めていた。
そのため、凜々蝶はボディーガードであり、身の回りの世話もするSSを断っていたが、メゾン・ド・章樫では凜々蝶のSSを名乗る御狐神双熾(みけつかみ そうし)が待ち受けていた。
凜々蝶と出会った瞬間涙を流した御狐神は凜々蝶のSSになれないのなら、殺してくれとまで言ってくる。
断り切れずに御狐神をSSにした凜々蝶。御狐神からストーキング行為を受けつつ、メゾン・ド・章樫の個性の強い住人たちとのかかわりの中で、少しずつ周囲に打ち解けていく。

ある日、放浪癖持ちの2号室の住人・青鬼院蜻蛉(しょうきいん かげろう)がメゾン・ド・章樫に帰ってくる。
蜻蛉は双熾の元主で、凜々蝶の婚約者。
彼の登場によって、凜々蝶は幼い頃に手紙のやりとりをしていた相手が蜻蛉ではなく双熾だったということが判明する。
双熾はこの手紙のやりとりの中で凜々蝶に救われ、彼女に尽くすと決めていた。

時は流れ、メゾン・ド・章樫の住人たちは来世の自分たちにタイムカプセルを埋めることになる。
凜々蝶は双熾への気持ちを綴ったタイムカプセルに入れる手紙と、双熾への贈り物に添えた手紙を間違えてしまい、双熾に気持ちがバレてしまう。
それをきっかけに凜々蝶から双熾に告白。ふたりは付き合うことになる。

幸せな日常を過ごしていたふたり。
しかし、ある晩、凜々蝶の友人であり、蜻蛉のSSである髏々宮カルタ(ろろみや カルタ)が白い狼に襲われたことで少しずつメゾン・ド・章樫の平穏は失われていく。
襲われたことによってカルタが先祖である妖怪「がしゃどくろ」の本能を呼び起こされ、人間の姿に戻れなくなり、自我も失ってしまう。
カルタを襲ったのは、犬神命(いぬがみ みこと)。
命には呪いをかける力があり、その呪いにかかると人間から妖怪に変化する力のある先祖返りは人間に戻れなくなり、自我を失ってしまう。
カルタはその呪いによって、人間ではなくなってしまった。
呪いの根源を絶つことで、カルタを救うことに決めたメゾン・ド・章樫の住民たち。
命との戦いに挑んだ凜々蝶・青鬼院蜻蛉(しょうきいん かげろう)・雪小路野ばら(ゆきのこうじ のばら)の3人。
戦いは苦戦を極め、凜々蝶をかばって途中から参戦した御狐神は殺されてしまう。
その後の凜々蝶は、見ていられないような状態になりつつも、命が引き連れる自我を失った先祖返りたちである妖怪の群れ、「百鬼夜行」を探すが、その途中で死亡。
野ばら、蜻蛉、幼馴染のカルタに想いを寄せていた渡狸卍里(わたぬき ばんり)も凜々蝶と同じ理由で死亡。
卍里のSSであり、百目の先祖返りであり、もともと短命である夏目残夏(なつめ ざんげ)は病死。
カルタは妖怪として殺処理。
生き残ったのはメゾン・ド・章樫の住人であり、凜々蝶の幼馴染でもある反ノ塚連勝(そりのづか れんしょう)のみとなった。

2章

1章から23年後。
先祖返りとして転生した凜々蝶は前世の記憶はなくしていたが、高校1年生になったのを機にメゾン・ド・章樫に入居する。
1章とは違い、直接的ないじめを受けている場面はないが、同級生の心ない言葉によって、1章と同じ「ツンしゅん」の性格になってしまっている。
メゾン・ド・章樫に入居した理由も1章と同じく自立するため。
1章と同じように双熾と出会い、住人との日々を過ごしていた凜々蝶の前にある日、2章では面識のなかった反ノ塚が現れる。
凜々蝶は反ノ塚との出会いにより、前世である1章の記憶の一部を思い出し、記憶の混濁により錯乱。
双熾は凜々蝶のために「前世(1章)の御狐神双熾」として振る舞う契約をし、凜々蝶は前世の記憶と向き合うことからは逃げ出す。
その結果、凜々蝶は安心を手に入れた代わりに双熾と恋人とはいえない歪な関係になってしまう。

その頃、前世(1章)の記憶を持ったまま転生した野ばら・蜻蛉・カルタ・残夏は定期的に集まりながら、また起こるかもしれない百鬼夜行を追っていた。
双熾との歪な関係に甘え、前世の記憶から逃げていた凜々蝶は蜻蛉に凜々蝶が見ているのは前世の双熾であり、今の双熾ではないと告げられて、前世の記憶を取り戻す。
前世の記憶をもつ仲間たちとの再会も果たし、再び百鬼夜行を追うことを決意。
感情を整理するためと誠実に彼に向き合うために双熾との歪な関係を解消する。
前世の記憶を持っているのかと思われていた双熾は実は前世の記憶は一切持っておらず、純粋に凜々蝶に恋をして、彼女を守るためだけに「前世(1章)の御狐神双熾」を演じることを選んでいた。
前世のことについて双熾が知っていたのは、先祖返りである双熾は実家の風習によって軟禁されていた際に「何度も生まれ変わる先祖返りではあるが、その前世について自ら調べてはならない」という禁忌を犯して、自身の前世について調べていたからだということが判明する。

そのころ、記憶を持たずに転生した卍里は何も知らずに、百鬼夜行をはじめた張本人、犬神命と友人関係を築いていた。
ある日突然いなくなってしまった命を探すため、卍里はなんでも「視る」ことができる残夏を訪ねる。
卍里の記憶の中に命を視た残夏は、命が人の心や人生を悟ることができるサトリの先祖返りであり先祖返りの最高権力者とされる悟ヶ原思紋(さとりがはら しもん)のもとにいることを仲間たちに告げる。
百鬼夜行が再び起こる可能性を感じ取った凜々蝶たちは思紋の元に駆けつける。
既に命の呪いによって自我を失った思紋の護衛を務めていた鴉丸クロエ(からすま くろえ)に襲われる凜々蝶の前に現れたのは双熾だった。
今度こそ双熾を守りたいと願った凜々蝶は双熾を庇って負傷。
ふたりがクロエと戦っている間に、仲間たちは百鬼夜行の真実にたどり着いていた。

思紋の家系が代々管理する千年桜という桜の妖怪。
その妖怪は未練のある過去に戻る力を持った妖怪だった。
命は思紋を愛していた。
無邪気だった思紋は千年桜の力を命に伝え、昔の自分たちに会いに行こうと誘った。
しかし、先祖返りを閉じ込める風習のあった実家に生まれた命に未練のある過去などなく、千年桜を使うことには失敗。
命は三日三晩時空の狭間をさまよった後に、千年桜の前に黒かった髪を真っ白にして倒れていた。
千年桜は恐ろしい妖怪であり、未練のある過去に戻す代わりに、過去に戻った者に永遠の命(いのち)を与える力を持っていたのだ。
永遠に生き続けることに孤独を感じる命に思紋は「自分が命の未練になる」と伝える。
思紋のために尽くして生きた命と思紋の関係は時が経つごとに歪んでいく。
思紋は家に閉じ込められており、サトリの能力によって周囲の心の声をすべて読み取れてしまう彼女は外にでることを禁じられている。
外の世界のことを知るために、思紋は死体からその者の人生を物語として悟ることを生きがいとしていた。
長年閉じ込められていた思紋は命に頼んでしまう。
「もっと沢山の命(いのち)が欲しい」
その思紋の願いを果たすため、命は何度も何度も、23年前の思紋が生きていた時代に戻り、沢山の物語を思紋に届けるために百鬼夜行を行い、多くの命を奪ってきた。
それが百鬼夜行の真実だった。

真実を知った仲間たちは、千年桜の力を利用して、23年前の自分たちへの手紙をタイムカプセルにして送ることを決意する。
過去を変えることによって、「百鬼夜行が起きた未来」である今に生きる自分たちが消滅してしまうことを受け入れて、それぞれが最期の想いを語り合う。
クロエに襲われた怪我によって眠りについていた凜々蝶も目覚め、傍にいた双熾に「愛している」と想いを告げられる。
凜々蝶は「前世(1章)の御狐神双熾」を愛していることを伝えて、それでも今の双熾は特別な存在であると告げた。

3章

3章は1章のタイムカプセルを埋めるところから始まる。
未来へのタイムカプセルを埋めようと掘っていた穴から、2章である未来から送られてきたタイムカプセルを掘り起こした凜々蝶たちは、自分たちの未来に起こる悲劇と百鬼夜行のことを知る。
それぞれが百鬼夜行に備えながらも平和な日常をすごし、メゾン・ド・章樫の住人たちに百鬼夜行の手が伸びることはなかったが、各地の先祖返りが襲われていることが、突然メゾン・ド・章樫に現れた凜々蝶の父から告げられる。
危険から凜々蝶を守るため、凜々蝶の父は彼女を実家に連れ戻す。
「待ってて」と言った凜々蝶を信じて待っていた双熾もまた実家に連れ戻され監禁されてしまう。
凜々蝶は厳格な父にはじめて反発して、みんなといるためにメゾン・ド・章樫に戻る。
先祖返りとして生まれた凜々蝶にどう接していいかわからなかった母親とも少しだけ和解することができる。
他の住人達もそれぞれ実家に連れ戻されていたが、メゾン・ド・章樫に帰ることに成功し、双熾を救い出すことにも成功する。
凜々蝶はそこで初めて、双熾が先祖返りを監禁する風習のある実家から出るために権力のある女性を時には体も使って騙していたことを知る。
双熾の真実を受け入れた凜々蝶は、これからは虚勢を張らずに双熾と向き合うことを決意。
双熾はそんな凜々蝶に凜々蝶が嫌っていたすぐに人を傷つける性格は治っていることを告げた。

メゾン・ド・章樫に戻った凜々蝶たちのもとに衝撃的な知らせが届く。
世界を放浪していた蜻蛉が遺体で発見されたというものだった。
蜻蛉の死を悲しみながらも、思紋が死体から物語を悟る儀式が始まることを察知。
蜻蛉の死を乗り越えて思紋の元へと向かう。
百鬼夜行の証拠をつかむため、思紋の元に潜伏していた凜々蝶たちの目の前に現れたのは命だった。
思紋を守るクロエと命との戦闘の中で蜻蛉の遺体が入っている棺桶を守ろうとしたカルタ。
そのカルタに襲い掛かるクロエから、カルタを守ったのは死んだふりをしていた蜻蛉だった。
蜻蛉は全国の先祖返りを巻き込んで自分の死を偽装。
蜻蛉の死体を怪しんだ命が思紋の元に来るように仕向けていたのだった。
2章で消えていった「もしも」の未来の自分たちの想いを背負って戦う凜々蝶たち。
2章で友人になっていた卍里の声に反応した命の一瞬の隙を突いて、双熾が命の胸を後ろから貫く。
2章で気まぐれに卍里の友人となった命は、こういう未来もあったのかもしれないという希望を抱き、百鬼夜行から逃げ出したいとさえ、本音では思っていた。
3章の卍里は、命の友達だった2章の卍里とは異なる存在だと言う命に、「想いは残った」と未来から送られてきた手紙を見せる。
「救いに来たんだ」という卍里の言葉に救われた命はそのまま死んでしまう。
だが、先祖返りである命はまた生まれ変わる。「また会える」と告げる卍里に命は「また会えるのか」と返し、思紋への愛を思いながら死んでいくのだった。
命の死体に触れて、その永く繰り返された百鬼夜行の真実を知った思紋は涙する。
こうして、永く続いた百鬼夜行は終焉を迎えた。

それぞれが戦いの先にある幸せな日常を過ごす。
卍里はカルタと共に寿命で亡くなった思紋の墓前で命を想う。
反ノ塚は2章で生き残ったにもかかわらず独身を貫いた「もしも」の未来の自分と同じ後悔をしないために野ばらにプロポーズするも断られ、長期決戦を決意した。
短命である残夏は死を目前にしていたが、同じく短命であるクロエを連れた蜻蛉に運命を変える方法を探すための旅に誘われて、旅に出る。
そして、恋人となった凜々蝶と双熾は2章の消えた自分たちへと想いを馳せるのだった。

エピローグでは旅に出ていた蜻蛉たちも戻ってきており、メゾン・ド・章樫では住人たちが騒がしくも幸せな日々を過ごしていた。
短命という運命を克服した残夏は凜々蝶と二人でいたときに、2章の凜々蝶たちが笑っている姿を視る。
2章の双熾は、3章の凜々蝶に送った手紙に「貴女の一部に生まれたかった」という言葉を書いていた。
2章の双熾も凜々蝶を心から愛していたことを残夏から告げられた凜々蝶は涙を流す。
残夏が視ていたのは凜々蝶の過去ではなく、凜々蝶の胎に宿った子どもの過去であった。
2章の双熾は願い通り、凜々蝶の一部に生まれようとしていたのだった。
別れが来たとしても、いつかまた出会える。その日を胸を張って迎えられるように待とう。という言葉で物語は終わる。

『妖狐×僕SS』の用語

SS(シークレットサービス)

過去に思紋が提案したことで出来上がった攻撃性のある先祖返りが他の先祖返りを守るためのシステム。
先祖返りは純血の妖怪から狙われやすい存在であるため、身を寄せ合い、守りあって暮らすためのシステムでもある。
妖館と呼ばれるマンションはそのシステムが採用されている施設であり、一世帯につき一人のSS(シークレットサービス)がつくことになっており、今作の舞台であるメゾン・ド・章樫も全国各地に存在している妖館のひとつ。
SSはパートナーとなった住人と同じフロアに住まうことでパートナーを守る。

妖怪

人の世に昔から存在している謎の存在。
姿形・性格は様々で神出鬼没。
祓ってもまた蘇るため、無限の時間を生きている。

先祖返り

先祖が妖怪と交わったことにより、その妖怪と同じ日、同じ時間に同じ容姿、同じ性質を持って生まれる。
記憶を受け継ぐことは稀であるが、短命、同じ者と戦うなど、なんど生まれ変わっても同じ運命を歩むことが多い。
両親からの遺伝は関係なく、ただの母体であるため家族とのつながりは薄い者が多い。
先祖返りの家系の多くは繁栄することが多く、さらなる繁栄を願って大切に育てる家もあれば、祀り上げて軟禁・監禁する家もある。
メゾン・ド・章樫の住人も実家が裕福な者ばかりである。

千年桜

思紋の家が代々管理する植物の姿をした妖怪。
未練がある過去へ引きずり込む性質を持つ妖怪で、その力を使えば未練がある過去へと行くことができる。
しかし、過去へ戻ることの代償として、戻った人間は不老になってしまうが、死に直結するような攻撃をされると死亡するため、不死になるわけではない。

『妖狐×僕SS』の登場人物・キャラクター

白鬼院凜々蝶(しらきいん りりちよ)

鬼の先祖返り。
同級生からのいじめや希薄な家族関係の中、孤独な幼少期を過ごす。
その結果、事あるごとに悪態を吐くなどのツンとした態度をとったあとにしゅんと落ち込む「ツンしゅん」と呼ばれる厄介の性格になり、その性格を自分で嫌っていた。
15歳の春にメゾン・ド・章樫に入居。そこでSSの双熾と出会う。
孤独な幼少期時代に先祖返り同士で結婚させて血を濃くするという計画により親が勝手に決めた婚約相手である蜻蛉と文通をしていたが、その手紙を書いていたのは蜻蛉ではないということを見抜いていた。
蜻蛉のふりをして手紙を書いていたのが双熾だということが1章途中で判明。
その後、双熾とは恋人関係になるが、百鬼夜行の際に彼女を庇って双熾が死亡。
監禁状態にあった双熾を外に出して蜻蛉の世話役とした蜻蛉の母親に、双熾が転生した際には再び双熾を救ってくれるように依頼。
百鬼夜行を追っている最中に16歳で死亡する。

2章では記憶を持たずに生まれ変わり、15歳で登場。同じく高校入学を期にメゾン・ド・章樫に入居。そこでSSの双熾と出会う。
親切な人々に囲まれた幼少期を過ごすが、そのすべてが家柄に惹かれた者であることを知っていた彼女は常に孤独を感じていた。
1章で唯一生き延びた反ノ塚と出会い、過去の記憶を思い出しかけて、そのショックから錯乱。
2章の双熾が「前世(1章)の双熾」を演じることで恋人とは言えない歪んだ関係を結ぶが、過去の記憶をすべて思い出し、その関係は解消する。
1章の双熾を愛しているが、2章の双熾もまた「特別」だと伝えた。
3章では1章の双熾と恋人関係になる前から話がはじまり、その後命を倒すことで百鬼夜行を終わらせる。
3章でもその後は双熾と恋人関係になっており、腹の中に双熾との子どもを宿している描写もある。
その子どもは2章の双熾の生まれ変わりという描写もある。

御狐神双熾(みけつかみ そうし)

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