ことの終わり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ことの終わり(The End of the Affair)』はニール・ジョーダン監督による1999年公開の映画。1940年代ロンドン。作家モーリスは友人の官僚ヘンリーから、妻のサラが浮気しているようだと相談される。以前サラと不倫関係にあったモーリスは「第三の男」が現れたと思い、ヘンリーに代わって探偵に調査を依頼する。調査が進むにつれ、意外な事実が発覚する。原作はグレアム・グリーン『情事の終わり』

交互に描かれる現在と過去の回想

現在と過去の回想シーンが交互に描かれる。まるで現在のシーンの続きのように回想シーンが現れるので混乱させられるが、のちにその効果がわかる。
初めはモーリスの過去の記憶としてサラとの思い出が描かれるが、のちにサラの日記を通してサラのモーリスに対する思い、記憶が描かれる。
モーリスにとってサラは「突然自分を捨てた」人だったが、サラがなぜモーリスの元を去ったのか、その真相をサラの日記を通して描かれる場面は感動的。
裏切りではなく、サラはモーリスを救ったのだった。

探偵との会話

探偵パーキスとモーリスとのやりとりが映画を上品に仕上げるのに役立っている。
名言の「情事の目撃者です」もそうだが、終盤、ブライトンまで追ってきたパーキスとモーリスの会話もいい。
その時のパーキスはヘンリーに雇われていた。
ヘンリーとサラを早く別れさせたいモーリスがわざと浮気の証拠をパーキスに渡す。
「証拠物件A。汽車で買ったサンドイッチの領収書。分け合って食べた証拠だ」
「利用できます」
「証拠物件B。遊園地の乗り物のチケット」
「大助かりです」
「まだ足りない。ダメ押しに何が必要だ」
「写真が決め手になります」
パーキスはモーリスとサラの関係に好意的で応援しているように見える。
この会話の後、ホテルに戻ったモーリスはサラを窓際に立たせてキスをする。
パーキスはその写真を撮った。

『ことの終わり』のエピソード・逸話

恋愛・宗教の物語とはいえ主軸になっているのは不倫の話であり、しかもR指定。
それなのに下世話な不倫物語に見えないのは、第二次世界大戦当時の風物やファッションを丁寧に描いていることもその理由の一つ。
登場人物が官僚、作家、探偵、ということもあり、ファッションも優雅で上品。
1999年度英国アカデミー賞映画部門 では脚色賞を受賞した他、衣装賞、メイクアップ賞、美術賞がノミネートされているのもうなずける。
ノミネートは他に、 主演女優賞、主演男優賞、撮影賞、監督賞、作品賞、音楽賞。

『ことの終わり』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作はグレアム・グリーンの「情事の終わり」だが、これは実話が元になっている。
グレアムの親友の妻キャサリンとの実際の浮気が元になっているが、このキャサリンは映画のサラとは大分違うようだ。
彼女はイギリスの聖職者たちと次々と関係を持ちスキャンダルを巻き起こしたというのだから驚きである。

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