あひるの空(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

あひるの空は、日向武史原作のバスケットボール漫画。『週刊少年マガジン』2004年第2,3合併号より連載を開始し、現在コミックスは46巻まで刊行されている。
小柄ながらもバスケ熱にあふれた車谷空は、九頭龍高校に入学する。しかしバスケ部は、ただの不良のたまり場となっていた。それでも空のバスケに対する情熱が周囲を巻き込み、チームは成長していく。
そして「インターハイ出場」を目指す。

『あひるの空』のあらすじ・ストーリー

九頭龍高校(通称クズ高)に入学した車谷空は、とても高校生には見えない程に小柄ながらもバスケ経験者だった。早速バスケ部に入部するもそこはヤンキーの巣窟となっており、花園百春、花園千秋の兄弟が仕切るたまり場でしかなかった。
しかし、しつこく食い下がる空の純粋なまでのバスケへの情熱が、かつてバスケをやっていた百春や千秋たちの心を少しずつ動かしていく。そして九頭龍高校バスケ部は、何とかバスケ部として活動を始めることになる。
まともな活動をしていなかったバスケ部は当然のごとく弱小だったが、後のエース夏目健二(通称トビ)や、フィジカルは強くないが長身で実力者の茂吉要(通称モキチ)らの加入を機にチームとして成長していく。
そして初めて出場した高校総体の地区予選。初戦で実力者の高橋や児島を擁する新城東和学園と対戦。善戦するも、一歩及ばず敗北。せっかく練習したのに…という思いから、百春らは部室で久しぶりにタバコを吸おうとする。結局先生が部室に入ってきたことで未遂に終わる。だがそれが原因かは分からないが部室でボヤ騒ぎが発生し、バスケ部は廃部になってしまう。空達の懇願から、練習試合を組みその結果次第で同好会としての復活を認めるという話をもらう。
しかしその練習試合の相手はインターハイ常連の強豪、横浜大栄高校。もちろん結果は大敗。だが最後まで勝利を諦めなかった空達は試合内容を認められ、何とか同好会としての活動を学校から許可されることになった。
同好会として活動する空達は、「モンスターバッシュ」という大会が開催されるのを聞き、すかさずエントリーした。そこで菊川高校チームと対戦し、中学MVP選手の二ノ宮と知り合い、ライバルとなる。ところがこの試合で夏目が負傷し、試合にも敗北してしまう。
里見西高校や鶴金工業高校との練習試合を経て、練習試合10勝を達成した空達は、苦労しながらも部としての復活を認めてもらうことに成功。
やがて空の父、智久が監督に就任すると、スパルタ指導のもとチームは徐々に成長を遂げていく。
やがて学年が一つあがり、空は二年生、百春や千秋は三年生になる。今年こそインターハイを狙う九頭龍高校に三人の新入部員が加入する。一人は、経験者だが中学時代にはほとんど試合出場経験がなく極度のイップス持ちの紺野道郎。もう一人は全くの初心者だが、強い根性の持ち主・田中よしお。そして、新城東和の高橋を慕っており、モンスターバッシュで実力を見せつけていた五十嵐行太。
新たな戦力を加えた九頭龍高校はインターハイ出場をめざし、県予選を戦う。

『あひるの空』の登場人物・キャラクター

九頭龍高校

車谷空(くるまたに そら)

本作の主人公。初登場時身長149センチと、バスケ選手としてはかなり小柄ながら、実力派の3ポイントシューター。母は元全日本バスケットボール選手の車谷由夏、父は後に九頭龍高校バスケ部の監督となる、車谷智久。
最も得意なのは3ポイントシュート。ワンハンドでのシュートが主体だが、かつて母親から教わった両手でのシュートも稀に披露する。身長の低さを挽回するためシュートブロックされる回数を減らそうと、北住吉高校エースの蒲地からストップ&ジャンプの技術を盗んで自分のものとした。
病気で入院している母親の近くで過ごすために九頭龍高校を受験、長野から単身で祖母の家に引っ越してきたが、母の死後もそのまま祖母との暮らしを続けている。
父親である智久が監督に就任したのちは、一試合に50得点を命じられるなどチームのポイントゲッターとして活躍する。
経験したポジションは、シューティングガード、ポイントガード。背番号15。

花園百春(はなぞの ももはる)

男子バスケ部キャプテン。チームメイトの千秋は双子の兄。
ジャンプ力・リバウンド・ブロックにおいて高い能力を発揮し、強豪新丸子高校の千葉や横浜大栄高校の八熊といった全国レベルのプレイヤーからも一目置かれる。
しかしシュートセンスが全くなく、レイアップシュート等の基本的なシュートすらしばしば外す。得点できるインサイドプレイヤーになるため、現在はシュートの練習にも力を入れている。
初登場時は金髪リーゼントという、いかにも不良な風貌をしており双子の千秋とは全く似ていない。しかし自分たちのタバコの不始末による部室炎上事件の際、反省して短髪にして、以降その髪型で落ち着いている。
非常に責任感が強く、チームメイトからの信頼も厚い。
経験したポジションはセンター、パワーフォワード。背番号4。

花園千秋(はなぞの ちあき)

百春の双子の兄。先にバスケを始めた百春の影響でバスケを始めた。
パサーとして天才的な才能を有するチームの司令塔。テクニック・反射神経・勘が優れている。チームのメンバー事情や本人の怠け者の性格からずっとポイントガードをしているが、本来インサイドで実力を発揮するタイプのプレイヤー。
対戦した新丸子の千葉からは「アイツ以上のプレイヤーを見たことがない」と高く評価されている。
相手の予想の裏をつくようなトリッキーなパス等を上手く使い、空やトビを上手くアシストする。
アフロヘアーの容姿とは裏腹に格好悪い事が大嫌い。中学時代にぼろ負けしていた試合の途中で逃げ出すなど、徹底していた。自分への評価は決して高いわけではなく、新丸子の常盤等と自分の間に大きな差があることを自覚して立ち向かっている。
天才肌で、学業含め何事も優秀だが、容姿のせいか全く異性からモテない。マネージャーの七尾に何度か告白しているが全て軽くあしらわれている。
腕力が強く、百春との兄弟喧嘩では負けたことがない。
経験したポジションはポイントガード、ポイントフォワード。背番号は7。

夏目健二(なつめ けんじ)

広島出身、愛称は「トビ」。いつも広島弁で話す。
類稀なバスケットセンスをもつ、チームのエース。左利き。
モンスターバッシュという大会での菊川高校せんで右膝を負傷し、城南大学の渡瀬に治療を受けた。リハビリの際に自身の体がまだまだ未完成であることを痛感し、指導の下、筋力トレーニングを積む。現在では膝は完治しているが、雨の際には痛みがある様子。
試合の時は髪型をコーンロウにしており、右腕には「電光石火」などのタトゥーが入れられている。
バスケに対しては絶対的な自身とプライドを持っており、最初はそのプライドと協調性のなさから周囲と衝突することもしばしばだった。
チームが成長するとともに自身も成長し、周囲に対して寛容になった。
横浜大栄高校の不破豹に1on1で負けて以来、彼をライバル視している。
物言いは荒いが実は優しい一面を持ち合わせており、女子からの人気が高い。
千秋の事は「あんさん」と呼び、親しんでいる。
経験したポジションはスモールフォワード、シューティングガード。背番号は11。

茂吉要(しげよし かなめ)

西条中出身の長身プレイヤー。愛称は「モキチ」、「ノッポ」。
長身を活かしたフックシュートが得意だが、スタミナ不足が大きな課題。
小学6年生の時点で180cmに迫る長身で、強豪・西条中で活躍した。ある程度名前の知れた実力者だったが、その長身ゆえに周囲からは過度な期待を寄せられ、そのプレッシャーに耐えられず2年生でバスケ部を辞めた。
バスケも勉強も頑張らなくて良いと考え、西条高校ではなく九頭龍高校に進学した。最初は科学部に在籍していたが、クラス対抗のバスケ試合で披露したフックシュートが空たちの目を引き、空からスカウトされる。初めはそれを「病気のためバスケはできない」と嘘をつき断っていたが、その後嘘をついていたことを謝罪し、入部することに。
ゆっくりとした話し方で口数も少ないが、意外と毒舌家。
学業優秀で、1年生時の中間試験では全教科満点を取得した。
インターハイを目指す中で、自身のスタミナ不足が致命的である事を痛感。克服に努めている。
経験したポジションはセンター。背番号は12。

安原真一(やすはら しんいち)

愛称「ヤス」。
バスケは未経験者だったが運動神経がよく上達が早い。同じ時期にバスケを始めた鍋島や茶木よりも出場機会が多く、シックスマンとして活躍している。
同じポジションのトビを意識しており、彼との特訓の中でスクープショットを習得。現在の課題はディフェンス。
かつて空手部に在籍しており県大会に出場できるレベルだったが、上級生からのいじめに耐え兼ねて先輩の顔面を殴った。その際その先輩の鼻骨骨折させる傷害事件となり、1年間の保護観察を受けた過去がある。
部室炎上事件で謹慎中に毎朝10km以上のランニングを行っていた。
不良に絡まれていたところを助けたことにより里実西高校の関谷とも子に一目ぼれする。しかし彼女がかなりの実力者であることを知り、自分では彼女につり合いがとれないと思い身をひいてしまう。しかし関谷も安原の事は気になっており、試合会場で会うたびにお互い声を掛け合っている。
経験したポジションはスモールフォワード。背番号は5。

鍋島竜平(なべしま りゅうへい)

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