椎名林檎(Sheena Ringo)の徹底解説まとめ

椎名林檎は日本のシンガーソングライター。1998年「幸福論」にてメジャーデビュー。有限会社黒猫堂に所属。2004年から2012年にかけてロックバンド・東京事変のボーカルとして活動した。2009年に平成20年度芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)受賞。映画「さくらん」では音響監督を務め、リオオリンピック閉会式の演出を務めた。J-POP界を牽引するアーティストの一人である。

1999年1月20日 、1作目のスタジオ・アルバム「無罪モラトリアム」の先行シングルとして発売された。
「ダウンタウンDX」エンディングテーマ。
スペースシャワーTV1999年1月度POWER PUSH!。
本作発売後の1999年2月5日に「ここでキスして。」で「ミュージックステーション」に初出演を果たしている。

福岡在住時代に制作された楽曲で、当時交際していた男性への率直な想いが素直に綴られている。
当時共に活動していたバンドメンバーに聴かせたところ「売れ線の曲だな」と評された。
歌詞にセックス・ピストルズのベーシストであるシド・ヴィシャスが出てくる。椎名曰くシド・ヴィシャスは「儚い少年のような人」。
初回生産盤の特典は後に発売された1作目のアルバム「無罪モラトリアムとの連動企画で、オビ付属の応募券を2枚一緒に送付すると抽選で「性的ヒーリング〜特別御奉仕編〜」というVHSを貰えるというものだった。

本能(ほんのう)

1999年10月27日 発売。日本テレビ系「FUN」エンディングテーマ曲。
急性化膿性炎症で入院している際に「罪と罰」とセットで作られた。
ナースの格好でガラスを割るPVが話題となる。
そのPV撮影ではハリウッドから映画撮影用に特殊加工されたガラスを購入して挑んだが、想定より硬いガラスであったため、ガラスを割った椎名は指に切り傷を作り、ワセリンで止血しながらの撮影となった。
セットを引きで撮影しての終わり方は椎名の提案によるもの。
イントロの、ヴォコーダーで加工されている英語詞はライブで披露する際には拡声器を使用して表現される。
初回生産分のみ、特製パーカー応募券付き。

ギブス

2000年1月26日に発売されたメジャーデビュー後はじめてのバラードである。
セカンドアルバム「勝訴ストリップ」からの先行シングル。「罪と罰」との同時発売であった。
オリコンチャートでは初登場3位、初動売上40万枚を記録し「本能」に次ぐ自身2番目のヒット曲となった。
PVで椎名が着ているワンピースは渋谷109で椎名自身が買った私物である。

福岡在住の17歳当時付き合っていた人に向けて作られた曲で、歌詞に出てくるニルヴァーナのボーカル・カートとその恋人・コートニーはその恋人の趣味に影響されたもの。「また4月が来たよ」というフレーズは、曲が作られた後でカートが4月に没したため話題となった。
リリースにあたって歌詞を変えることも提案されたが「それはそれで、そのときの私なんだから」という理由で変更はされなかった。
アレンジャー兼ベーシストの亀田誠治はこの曲を大変気に入っており、「葬儀でギブスをBGMに流して欲しい」と発言している。

また、「罪と罰」同時リリースの理由について、亀田誠治は当時の現場スタッフたちの戦略だったと述べている。
ちゃんとアルバムを聴いてもらいたかったことに加え、当時の浜崎あゆみのようなやり方をしていたら椎名が潰れてしまうのがわかっていたためそれを避ける狙いがあった。ちょうど同じレーベルに当時人気絶頂の宇多田ヒカルがいてくれたおかげで、アルバム『勝訴ストリップ』の方も売り上げ250万枚に抑えられ「セルアウトしない勝ち方を示すことが出来た」。

罪と罰(つみとばつ)

2000年1月26日「本能」との同時発売。
「本能」「罪と罰」は急性化膿性炎症で入院していた際に「本能の肯定と否定」の意味をこめて作ったセット曲であるとインタビューで語っている。
病気になって気落ちした椎名が体の不調は人の話を聞かずに突っ走ってきた罰なんだと思いつめた結果「罪と罰」が制作された。
罪と罰のPVで真っ二つに割られた状態で出てくる車は椎名林檎自身の愛車「ヒトラー」(メルセデス・ベンツ)である。
廃車にしようか悩んでいた際に木村豊ビデオ監督の意向でPVに使ってしまうことに決まった。

レコーディングには椎名の憧れBLANKEY JET CITY(当時)の浅井健一がゲスト・ミュージシャンとしてギターで参加している。
「『罪と罰』は絶対浅井さんにギター弾いて欲しかった」と語る椎名はギターパートのみ外して収録したデモテープとこの曲に対する気持ちと自身の電話番号を書いた手紙を同封して浅井に送り、後日浅井健一から「カッコイイ曲だね、弾くよ」と快諾の返事をもらった。
浅井とのセッションが盛り上がり、「罪と罰」は収録予定時間に対してアウトロが伸びている。またアウトロには浅井による歯笛も挿入されている。
椎名初の全国ツアー・先攻エクスタシーツアー初日の福岡公演で「罪と罰」を初披露した椎名はMCの中で「まったくリリース予定のない曲やけん、もし、これがシングルで出て欲しいと思った人は、東芝EMIに手紙でも書いてください」と話し、それがきっかけでファンによるリリース嘆願の署名運動が行われた。

2000年1月26日 罪と罰(勝訴ストリップ収録)

真夜中は純潔(まよなかはじゅんけつ)

2001年3月28日発売。
椎名の楽曲の編曲を務めてきたアレンジャー兼ベーシストの亀田誠治が関与せず、東京スカパラダイスオーケストラが編曲を務めている。
アルバム「加爾基精液栗ノ花」に収録される予定であったが世界観が合わなかったため見送られた。
そのためシングル曲としては唯一アルバム収録されていない。

PVの撮影を始めてから椎名の妊娠が発覚し、急遽番場秀一によるアニメーションに変更された。
アニメーションの中には椎名ソックリの女性と椎名の飼い猫・ゲーテをモデルにしたサイボーグの猫、キーボード・皆川真人をモデルにした禿頭に髭の男が登場する。椎名をモデルに描かれた女性は名前が募集され一般公募の中から「潔純真夜(きよずみまよ)」と命名されている。
2003年に発売されたシングル「りんごのうた」のPVの中で、当初予定されていた衣装を纏った椎名の姿を見ることができる。

茎(STEM)~大名遊び編~(くき(すてむ)~だいみょうあそびへん~)

2003年1月22日、サードアルバム「加爾基精液栗ノ花」の先行シングルとして発売された。
「大名遊び」はオーケストラ演奏が豪華なためにつけられた。
アルバムには日本語詞で制作された楽曲が収録されているがシングルはロビー・クラークによる英語詞で制作されている。
編曲は森俊之。

演奏を担当している「秘密部隊」は椎名の個人的な友人たちで結成されており、椎名曰く「畑違いの人たちが集まって演奏したらどうなるか実験したかった」。レコーディング時はそれぞれの得意分野の違いから合わせるのが大変だったそう。
本作と同時発売の「短篇キネマ 百色眼鏡」のジャケット撮影は写真家の荒木経惟が担当している。
この作品で椎名は自身初のオリコンシングルチャート初登場1位を獲得している。

りんごのうた

2003年11月25日、東京事変での活動を始める前に発売された椎名のソロ名義最後の作品。NHK「みんなのうた」で流す曲を求められ制作した楽曲のため、これまでの作品とは一風変わったアレンジが施されている。後に東京事変のアルバム「教育」に「林檎の唄」というタイトルでアレンジされたものが収録されている。
椎名の25歳の誕生日に合わせ、日本のCD発売で一般的になっている水曜日でなく、11月25日火曜日に発売された。
このためオリコン週間シングルチャートでは前週発売として、発売日前にランクインされる珍現象が起こった。

この世の限り(このよのかぎり)

2007年1月17日発売。
映画「さくらん」エンディングテーマとして書き下ろされた本作は椎名の兄・椎名純平とのデュエットソング。
アレンジャー兼指揮者として斎藤ネコが参加し「椎名林檎×斎藤ネコ+椎名純平」名義で発表された。

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