逆転裁判3(逆裁3)のネタバレ解説まとめ

逆転裁判3とはカプコンが発売した「逆転裁判」と「逆転裁判2」の続編の法廷アドベンチャーゲームである。今回の法廷は弁護士の成歩堂龍一だけではなく、成歩堂の師匠である綾里千尋の新人時代のエピソードも収録されている。
綾里千尋の最初の裁判は悲しい結果になり、それから1年。千尋は決着をつけたかに見えたが事件は終わっていなかった。成歩堂は綾里家に関わる事件に再び巻き込まれる事となる。

概要

2004年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売され、その後は2007年にニンテンドーDS用ソフトとして発売。(CARO:B(12歳以上対象))
本作では「霊媒」の扱いが大きくなっていて、5話では霊媒が中核になる。また本作の第2話、第3話、第5話は前作の半年後という設定。

あらすじ・ストーリー

第1話:思い出の逆転

話は5年前に遡る。
法廷には新米弁護士・綾里千尋が立っていた。千尋が法廷に立つのはこれが1年ぶり、2度目の弁護であった。
依頼者の名前は成歩堂龍一。風邪を引いていて、よく咳をしていた。彼は同じ大学で薬学部に通う呑田菊三という人物を殺害した容疑をかけられていた。
呑田の死因は感電死であり、手には成歩堂が呑んでいた風邪薬「カゼゴロシ・Z」が握られていた。それに成歩堂の彼女である美柳ちなみの目撃証言で成歩堂と呑田がもめていた事が証言されていた。美柳ちなみは呑田の元彼女で、殺害の動機は恋愛沙汰の揉め事からの犯行だと推察された。

千尋は初めて担当した弁護以来、法廷に立つことはなかった。しかし、千尋と美柳ちなみの浅からぬ因縁があったため、今回の弁護を引き受けたのだった。

成歩堂は呑田に呼びだされ「ちなみとは付き合うのはやめておけ。」と忠告された。口論の末、成歩堂は呑田を突き飛ばした。数分後に戻ると呑田が感電死していた。
千尋は現場の状況から古くなった送電線が切れ、呑田がそれに触れた事が死因である事を導き出した。そして現場写真から成歩堂が突き飛ばした場所と死んでいた場所が離れている事、つまり成歩堂が突き飛ばした直後、呑田は死んでいなかった事が分かった。そして成歩堂が戻ってくる数分の間に呑田を殺す事が出来たのはちなみ1人しかいないと言う。
ちなみは動機が無いと主張した。しかしその動機も千尋には分かっていた。

この事件の半年前、裁判所のカフェテリアで弁護士である神乃木荘龍弁護士がコーヒーに毒を盛られた事件があった。神乃木は千尋の恋人だった。その時、毒を入れた最有力候補として名前が上がっていたのがちなみであった。
ちなみは神乃木が死ぬ前に別の事件の調査で神乃木に呼び出されて会っていた。犯人だと疑われたちなみだったが、使われた薬物は通常手に入らないものである事、毒を運ぶための容器も持っていなかった事から無実になっていた。しかし今回成歩堂から話を聞いた事により事件の真相が明らかになる。
成歩堂はこの事件があった日、裁判所の資料室で勉強をしていた。そこでちなみと知り合い、付き合う事になったという。その際にボトルの形をしたペンダントをプレゼントされていた。成歩堂は嬉しくてペンダントを見せびらかしたそうだ。
千尋はこのペンダントに毒が入っていたと推理をした。更に当時ちなみは薬学部である呑田と交際していた。薬の入手は容易だった筈と言う。そして現在、成歩堂と交際している理由は証拠品であるペンダントを成歩堂から回収するためだと。

その後、彼女であるちなみをかばっていた成歩堂から新しい証言がされる。
呑田と口論した際「昨晩、ちなみが研究室から毒薬を盗んでいた。半年前にも薬品のサンプルが無くなっていた。」という内容を聞かされた事、呑田を突き飛ばして現場に戻った際、ちなみが呑田のそばでしゃがみこんでいた事、そしてちなみからその事を口封じされた事が明らかになった。
だが成歩堂はまだちなみを信じており、事件の真相を千尋に尋ねた。千尋は昨晩盗まれた毒薬は成歩堂を殺し、ペンダントを取り戻すために入手したのだと話した。

ちなみは苛立っているようだったが証拠が無いと主張した。
そこで千尋は「カゼゴロシ・Z」を突きつけた。半年前の事件と同じように他人に証拠を渡す事で毒薬を処分するつもりだと推理したのだった。
鼻で笑うちなみだったが、「この薬、飲めるかしら?」と千尋に問われると何も言うことができなかった。
成歩堂の無実は証明されたが、ちなみは「わたし、このままでは終わりませんわよ。またいつか、お会いするわ。必ず。」と謎の言葉を残していった。

第2話:盗まれた逆転

「逆転裁判2」から半年たったある日。町で一番の高級デパートである高菱屋にて「倉院の里 秘宝展」という企画が開催されることになった。
次の日からの催し物に、成歩堂は真宵、春美とともに高菱屋に向かう。そこで出会ったのは以前、成歩堂が関わった事件の証人であった華宮霧緒だった。彼女は以前の事件でお世話になった成歩堂たちに恩返しがしたいと芸能事務所を辞めた後、高菱屋に入りこの企画をプロデュースした。元気そうにしている霧緒だったが、彼女は不安を抱えていた。
それは今世間をにぎわせている「怪人☆仮面マスク」からの予告状が来ていたのだ。彼女はその警備を名探偵と豪語し、一度仮面マスクから宝石を奪い返したという実績のある星威岳哀牙に頼んでいた。

しかしその翌日にあっけなく「倉院の壷」は仮面マスクに盗まれてしまう。その捜査に乗り込んだ成歩堂だったが、仮面マスクはあっけなく自首してしまう。
留置場に呼び出された成歩堂たちは仮面マスクだと名乗る男、天杉優作と出会う。気弱な弱々しい男に壺のありかを訪ねても失くしたなど証言がはっきりしない。成歩堂たちは本当に彼が仮面マスクなのかという疑問が浮かんでいた。優作は奥さんに会ってくれと成歩堂に頼む。
奥さんは優作とは真逆な性格で、さっぱりとした人だった。バイクとショッピングが趣味で、事件当日もバイクでツーリングをしていたので優作のアリバイは証明できなかった。彼女は、優作のことを仮面マスクである訳がなく、ただの仮面マスクに憧れる可哀想な人と説明した。

仮面マスクの裁判はギャラリーも多く、世間の注目を集めていた。捜査の結果、壷を盗んだ犯人として名探偵、星威岳哀牙が逮捕される。自分が仮面マスクだと言い張っている優作はその時間、元の職場であるKB警備会社にいることが証明され、KB警備会社から高菱屋までの距離は車で30分以上かかることから優作に壺を盗むことは不可能だったとわかる。
それで終わりかと思われたその裁判は、検事ゴドーの発言により急展開を見せる。壺を盗まれた時間とほぼ同じ時間に「KB警備会社」の社長毒島黒兵衛が殺害される。その時の状況証拠から警察は再び天杉優作を逮捕する。

成歩堂は再び優作の弁護を引き受け、取り調べを進めた。すると新たな真実が明らかになる。
実は優作は仮面マスクとして本当に盗みを働いていた。優作は1年前に勤めていたKB警備会社をクビになっていて収入源がなかった。しかし希華の豪快なショッピングには多額のお金が必要だった。希華の希望を満たす為に仮面マスクとして犯行を行ったのだった。
しかし、優作は実行犯として行動しており、計画を立てている共犯者がもう一人いるという。共犯者は手紙で盗みの計画を送り、優作が盗んだ品物をお金に変えて、そのお金を優作と山分けしていた。優作は共犯者と手紙でやり取りしていた為、共犯者が誰なのか知らなかった。
そして毒島が殺された日、優作に脅迫状が届く。そこにはKB会社の社長室まで来るように書いてあった。仮面マスクの格好でKB会社に行った優作は社長室で背後から後頭部を殴られて気絶してしまう。目を覚ました時には既に他に人影は無く、社長の毒島が死んでいた。優作は社長の遺体をそのままにしておくことはできず、社長室にある大きな金庫の中に隠した。しかし、社長室に毒島社長、優作の他に第三者がいたという証拠はない。

一方、壺は哀牙の事務所にあり、取り戻すことに成功した。しかしその壺は変貌していた。壺に書かれていた「供子」の文字は、デパートに来た時には「子供」になっていたのに、盗まれて戻ってきた時には「供子」に戻っていたのである。いびつだった表面も綺麗になっていたし、ピンクのシミがついていた。
霧緒にその旨を問いただすと、2週間前に壺をピンクのペンキの上に落としてしまっていた。時間がなかったのと焦っていた霧緒は、そのシミをそのままに組み立てるだけ組み立ててあとはデパートの倉庫に誰の目にも触れす、保管していたのである。

殺人の罪の法廷が始まり、犯行の時間に押された社長室に設置されている防犯ベルに話の焦点が集まる。
防犯ベルは事件の夜一度鳴っていた。しかしそのベル自体に指紋は付いていない。そこで成歩堂は社長室に優作と、毒島社長以外の第三者がいることを主張する。その名前は星威岳哀牙。
急遽、隣の法廷で仮面マスクとして裁かれる直前の哀牙を召喚した。
しかし哀牙はその時間、高菱屋にいて壺を盗んでいたと主張した。仮面マスクが盗んでいる瞬間を捉えた証拠写真もある。
しかしそれは数日前にあらかじめ用意しておいた偽造の証拠だった。その証拠に、仮面マスクが10日前に出したという予告状に「まだらの壺」という言葉が使われていたのだが、元々、壺にはまだら模様は無く、霧緒がピンクのペンキに壺を落とした時にできた模様だった。当日まで壺を見たことがないと言っていた哀牙は証拠写真を捏造する時に壺を目撃していたのだった。警備のためと壺を納めている倉庫に誰も近づけさせなかったことから、犯行は可能だったのだ。
しかし、ゴドー検事は「哀牙が高菱屋にいなかったことは証明されたが、KB警備会社にいたとは限らない」と主張した。
確かに哀牙が社長室にいたかどうかなど証明のしようがない。証拠がなければ哀牙を訴えることはできない。
成歩堂に証拠がないと哀牙は勝利を確信した。勝ち誇った彼が法廷を去ろうとした時だった。彼を止める声。それは真宵が霊媒をした千尋の姿だった。哀牙に対してまだ尋問する権利があると屁理屈をいい、ゴドーはそれになぜか異議を唱えず尋問のチャンスを得た。
最後の尋問で哀牙は「防犯ベルに指紋が付いていないのは、優作が仮面マスクの格好をしていたから」と言い、彼がKB警備会社にいることが証明され、彼は毒島の殺害の罪で逮捕されることになった。

優作は仮面マスクとして犯行を重ねていたが、そのプランを考え脅迫により実行させていたのは哀牙だった。そしてまた哀牙も脅迫されていた。
毒島は仮面マスク関係の警備をずっとしていた。そして哀牙のことを突き止めた。そして哀牙は毒島に脅迫されることになる。そこで哀牙は優作に殺人の罪をなすりつけ、自分は仮面マスクとして軽い罪でわざと捕まり裁かれることを期待していたのだ。
優作は仮面マスクとしても裁かれることなく、無罪のまま妻に全て告白をした。

第3話:逆転のレシピ

正月気分の抜けないその日のことだった。
成歩堂法律事務所に、糸鋸が息を切らせてやってくる。雑誌の1ページには「成歩堂の敗北」が載っていたのだ。その裁判は年末に行われていた。
年末に殺人事件の弁護などした覚えがない成歩堂はそれは自分の偽物が存在する事を知り、偽成歩堂に弁護をされた被告人に会いに行く。

被告人は以前、別の無実の罪で逮捕され弁護をした結果、無罪になった須々木マコだった。以前は警察官だったがそれを辞めた後、レストラン「吐麗美庵」のウェイトレスをしていた。
被害者は株式会社「バグダス」のプログラマー岡高夫。マコとはいっさい面識のない男だった。マコが主張では高夫の他に男が一人座っていて、その男が高夫を毒殺した。しかし他の客とシェフはもう一人の男などいなかったと口を揃えて言うのだ。
不自然なのはそれだけではない。どうして彼女が面識のない男を殺さないといけないのか。裁判の焦点はそこに移る。
高夫は死の直前、5000万円の宝くじが当たっていた。そして気絶したマコのエプロンのポケットの中から、その5000万円の当たり宝くじと毒薬の入った小瓶が出てきた。その事実から、マコの狙いはその宝くじであるとされた。
しかし宝くじを盗んだのは、彼女だけではなかった。レストラン「吐麗美庵」のオーナーシェフ本土坊薫もまたその宝くじを盗んでいた一人だった。しかし彼が盗んだのは、ハズレの宝くじだった。
彼はこれで無実が証明されたが、彼が金を欲していた一人なのだという事がわかった。本土坊には借金があった。レストランの経営不振が原因だった。
高夫もギャンブル狂で多額の借金を持っていた。返しきれない借金を高尾はコンピューターウイルスを売る事で返済しようとしていた事が分かる。

岡高夫、本土坊薫、二人が借金をしていた会社は「カリヨーゼ」という金融会社だった。成歩堂たちは「カリヨーゼ」で社長の秘書のうらみちゃんという女性にと出会う。そして彼女がお茶を入れている間、社長の机にあった「クリーニングボンバー」というCDを見つける。
これこそが、高夫が作っていた新種のコンピュータウィルスだったのだ。そのウイルスは売れば数億円にもなるという。
なぜこれがここにあるのかわからないまま、成歩堂はカリヨーゼの社長に会う。その人は髪型だけ成歩堂にそっくりな男「芝九蔵虎ノ助」通称なにわのゼニトラだった。一目見て、彼が成歩堂の名前を語ってマコを弁護した偽物だとわかった。どうしてそこまでして彼女を容疑者に仕立て上げないといけなかったのか。それにはうらみちゃんとゼニトラのいびつな関係にあった。

うらみちゃんのフルネームは鹿羽うらみ。日本金融界のドン鹿羽権太の一番かわいがっている孫娘だった。ゼニトラは去年の年末、バイクと車で接触事故を起こしたのだ。その車に乗っていたのがうらみだった。ゼニトラはその事件の慰謝料として1億円を要求されていた。
うらみはゼニトラに一目惚れをし、ゼニトラからも愛されていると思っていた。しかし、それは彼女が鹿羽権太の孫だからに過ぎなかった。うらみはそれを知り、成歩堂に一枚の診断書を渡す。彼女の怪我の程度を記したものだった。

成歩堂は法廷に参考人としてゼニトラを呼ぶことに成功した。
1億円の慰謝料を払うため、ゼニトラが数億円の価値のあるコンピュータウィルスを奪ったのは間違いない。しかし彼が高夫のコーヒーに毒を入れたという証拠もない。
裁判が進むごとに真実が明らかになっていく。

事件は2度起きた。まず、マコが見たというもう一人の男、それはゼニトラだった。そしてゼニトラは高夫のコーヒーに毒薬を入れる。高夫は死に、それをマコが見て彼女はショックで気絶する。二人をキッチンに運び、高夫のふりをしたゼニトラが席に座る。そしてマコのふりをしてウェイトレスの格好をしたうらみが目撃者に見せつけるように、コーヒーに薬を入れるふりをする。
ゼニトラはわざと倒れ、借金をしている本土坊を協力させ、目撃者に警察に電話をするように外の公衆電話まで行かせる。
その間に、高夫の死体を本来の場所に置いた事が分かった。しかし、直接的な証拠がない。
そんな時、糸鋸から高夫の使っていた点耳薬の小瓶から、ゼニトラの指紋が検出されたと連絡があった。今更そんなものは意味がないとうなだれた成歩堂だったが、その時彼はひらめいた。
偽の弁護士、偽の証拠。偽物だらけのこの事件では偽物の証拠品がふさわしい。
成歩堂はその点鼻薬の瓶を掲げこれが毒薬であり、これにはゼニトラの指紋がついていると言ったのだ。その時、ゼニトラは笑いながら「毒薬はそんな瓶じゃない。毒薬は茶色の小瓶だ。」と言ったのだ。
そうしてゼニトラは逮捕され、マコの無実は成歩堂によってまたもや証明されたのだった。

第4話:始まりの逆転

今から6年前、綾里千尋は脱獄囚、尾並田美散の弁護が最初の法廷になった。そして同じく初めての法廷だったのが検事である御剣怜侍だった。
尾並田の容疑は脱獄及び、吊り橋で警察官の美柳勇希を殺し盗んだ車のトランクに入れた殺人容疑だった。その一部始終を目撃し写真を撮ったという、大学生、無久井里子が証言に立つ。
千尋のサポートに立つのは、彼女の先輩である皮肉屋の神乃木荘龍だった。
里子は、偶然その場にいて犯行の写真を撮ったというが、その証言は不自然なものが多かった。

千尋は今までの証拠品、証言、全てを照らし合わせ、無久井里子という女性はが6年前おぼろ橋から落ちた美柳ちなみであると証明した。しかし、御剣はそれをあっさりとみとめ、証人保護のためにわざと偽名を使わせたと証言した。

少しの休憩の時、尾並田に彼が死刑囚となった6年前の事件について話を聞く。尾並田は宝石商をしている美柳家の娘、美柳ちなみの家庭教師をしていて彼女と交際していた。そしその姉である勇希と出会う。3人は父親から宝石を手に入れるために狂言誘拐を企てたのだ。しかし、勇希はおぼろ橋の上でいきなり裏切ったのだ。そしてちなみはその橋から落ちて行方不明になった。
尾並田は逮捕され勇希が偽証をした為、死刑判決になってしまう。
なぜ突然勇希は裏切ったのか。尾並田はその理由が知りたくて、脱獄し彼女をおぼろ橋まで呼び出したのだ。
千尋は尾並田の話と証拠品から真実を導き出す。

実はちなみはダイヤモンドを一人占めをしようとしていた。そして勇希はそれに協力していた。
ちなみは川に飛び込んでも死なない事を知った上でダイヤモンドを持ったまま飛び込んだ。勇希は尾並田を逮捕し、嘘の証言で罪をなすりつけた。

しかし勇希は尾並田を犯罪者にしてしまったことをずっと悔やんでいた。そこへ尾並田が脱走して連絡してきた。罪の意識に耐えきれなくなった勇希が真相を話そうとしていたが、ちなみがそれを知ってしまう。ちなみは勇希を殺し、トランクに詰め込んだ。そして勇希に変装し尾並田と会って話をした。尾並田が車に戻るとトランクがあり、勇希の死体をを発見する。
以上が千尋の推理だった。その推理を証明するには、証拠品も証言も何もかも足りなかった。そこで千尋は尾並田の証言を求める。

尾並田はちなみを信じていた。千尋に真実を言われてもちなみを「天使」と呼び、彼女と運命を共同すると誓った。もしもお互いを信じられなかったら、毒を飲みお互い死ぬと約束し、毒の入った小瓶をペンダントに入れ持ち歩いていたのだ。
しかし尾並田はちなみに裏切られていた。あくまで恋人であるちなみを信じようとしていたのに。
その事実を尾並田は知ったとき、ちなみを信じられなくなった。彼は証言台の上で持っていた毒を飲み干し死亡した。自らの口をふさぐために。
そしてちなみは満面の笑みで、軽やかに法廷を去ったのだった。

その事件から半年後、神乃木荘龍は裁判所の地下にあるカフェテリアに美柳ちなみを呼び出した。
あの事件の真実を聞くためだ。しかし彼は彼女の用意したペンダントに仕込んであった毒薬により、意識不明の重体になる。同席していたちなみは、当然のように容疑者になるはずだった。
しかし身体検査をした結果、彼女の持ち物からは毒薬は発見されなかった。なぜなら、彼女は地下にある資料室でばったり出会った成歩堂龍一に恋人の証だとそのペンダントを託したのだ。

第5話:華麗なる逆転

真宵と春美は霊力を高めるために、雑誌に載っていた霊場へ成歩堂に同行して欲しいと頼んできた。最初は乗り気ではなかったが、その雑誌に載っている人物を見て彼の顔色が変わった。
そこに載っていたのは、大学生の成歩堂を毒殺しようとたくらんでいた美柳ちなみの姿だった。あまりにも似ている彼女の姿に、成歩堂は霊場である「葉桜院」へ向かうことにした。

葉桜院にいたのは尼僧の「毘忌尼」と毘忌尼を母のように慕う美柳ちなみにそっくりな「葉桜院あやめ」だった。
その夜、真宵は修行のために唯一の交通手段吊り橋であるおぼろ橋をを通り奥の院へ向かう。そして事件は起きる。
葉桜院の客である絵本作家の「天流斎エリス」が葉桜院の中庭であやめによって殺されたのだ。そして奥の院へ行くおぼろ橋が燃えていた。
成歩堂は奥の院に真宵がいると、危険を省みずにその燃えた橋を渡ろうとした。しかし橋は崩れ落ち、成歩堂は川に落ちひどい風邪をひき入院し、身動きがとれなくなってしまう。
そこで成歩堂の代わりに弁護士としてたって欲しいと頼んだのは、検事である御剣怜侍だった。御剣は自分の弁護をするあやめに初めて会った時、彼女がとても美柳ちなみに似ているとやはり思った。彼にとっても強烈な裁判だったからだ。そして彼はちなみがもうすでに死刑を執行された故人であることを彼女に伝える。するとあやめもそれを知っていた。彼女はちなみの双子の妹だったのだ。
検事であることを隠し、法廷に弁護士としてたつ御剣。検事は御剣の計らいで狩魔冥が立つことになった。

次の日、なんとか体調が元に戻った成歩堂は、渡れるようになったおぼろ橋をわたる。そこには行方不明になっていた春美の姿があった。春美は真宵のことが心配になり、真宵が奥の院にいった後あとをつけて奥の院に潜んでいたのだという。
しかし春美には目的があったのだ。春美の母である綾里キミ子の手紙を読んで尾行を実行したのだ。しかし彼女は母の手紙の内容が理解できず、キミ子が呼んで欲しいと願った異父姉妹である美柳ちなみを霊媒する事が出来なかった。
手紙の内容も理解できず、霊媒ができなかったことで霊力が無くなってしまったと思い込み、自分を責める春美。
しかしちなみを先に霊媒していたのは、天流斎エリスだった。それで春美はちなみを霊媒することができなかったのだ。
エリスはDL6号事件から行方不明になっていた千尋と真宵の母、綾里舞子なのだった。舞子はキミ子の手紙を知り、このままでは春美が真宵を殺してしまう。春美の前に霊媒をしなければいけないと思っていたのだ。

舞子はずっと行方不明ではあったが、警察からは常にマークされていたのだ。キミ子の手紙を彼女に教えたのは、検事であるゴドーだった。
ゴドーはキミ子の計画をすでに知っていた。一足先に奥の院に忍び込み、ちなみを霊媒した舞子が真宵を殺そうとしていた。そこでやむを得ずゴドーは舞子が持っていた仕込み刀で舞子を刺し殺した。そのあと、協力者であったあやめに連絡をし、舞子の遺体を燃えているおぼろ橋から下がっていたロープにくくり、対岸のあやめの元に届けた。遺体を受け取ったあやめはそれを葉桜院の中庭にて細工をしているところを毘忌尼に見られ、毘忌尼はあやめが舞子を殺したという目撃者になったのである。
ゴドーは本来の殺害現場である、奥の院の中庭にて雪に散らばった血があることはわかっていたのだが、彼は赤い色を見ることができなかったため飛び散ったであろう雪をすべて川に廃棄し、隠蔽したように見えた。
しかし予想外だったのは、舞子が霊媒したちなみが中庭の灯籠に真宵の名前を血文字で書いていたのである。中庭に飛び散った血は処分できたが赤い文字が見えなかったゴドー。法廷では舞子がちなみを霊媒し真宵に襲い掛かったその時、真宵が彼女を返り討ちにして殺したのではないかという疑いが出る。真宵に殺害の容疑がかかってしまったのはゴドーの予想外だった。
真宵は真犯人がゴドーであることがわかっていた。しかし、自分をかばってくれたゴドーに恩がある。今度は自分をかばってくれたゴドーをかばわないといけないと思っていた。しかし、ゴドーから「真実」を語るように促される。そして真宵は「暗い中庭に光る三本の赤い光を見た。格闘する音が聞こえ、その後その光はふっと消えた。」と告白した。
成歩堂はその時、中庭にゴドーの姿があることを証明した。法廷の光を消して真の闇になった。そこに煌々と輝く赤い三本の光があったのだ。それはゴドーのバイザーの光だった。
どうしてゴドーはそこまでして、真宵を助けようとしたのか。成歩堂は彼の真の名前をつきとめる。「あなたの本当の名前は神乃木荘龍だ。」と。
それを証明するため、成歩堂はゴドーにバイザーを取るように言う。その下には、舞子が霊媒したちなみと挌闘した時についた傷があるはずだ。ゴドーはそれを取らなかった。
かわりにそのバイザー下から血が溢れ出す。

ゴドーはすべてを告白し、逮捕される。
そしてあやめは死んでしまった千尋に復讐をするため、真宵を殺そうとしていた姉のちなみを止めようとゴドーに協力したのだ。そのことから彼女は殺人罪では処分されなかったものの、ゴドーの協力者として罪に問われることになる。
綾里千尋の恋人であった神乃木荘龍。すべては真宵を助けるため、助けてあげられなかった千尋の分を守ってあげるための行動だった。
ゴドーは成歩堂に謝罪をする。この計画を知ってまず相談するべきだったのは、真宵の一番近くにいる成歩堂だったと。

あやめは事件に関与はしていたが、殺人での罪は問われなかった。
最後にあやめは成歩堂に秘密を明かした。
ちなみと成歩堂が交際していた時、実はちなみと成歩堂が会ったのは2回だけだった。毎日会い、毎日デートを繰り返していた相手は実はあやめだったのだ。
あやめは成歩堂と交際しているうちに本当に好きになってしまったが、その事をちなみに知られてしまう。成歩堂に証拠品を預けていたちなみはそれがきっかけで5年前の事件を起こしてしまう(第1話:思い出の逆転)。
あやめは最後に「ひとつだけ、言わせてください。…あなたはやはり、僕の思った通りの人でした。それだけはずっと信じていました。」と言って去っていった。

登場人物・キャラクター

成歩堂龍一 (なるほどうりゅういち) 声:巧舟

現在の成歩堂

大学3回生のときの成歩堂。風邪をひいている。

26歳。外見はほぼ1から変化はない。青いスーツと赤いネクタイ。つんつんの髪型。大学生の時は、髪型こそ変わらないが、おそらくちなみからのプレゼントであるピンクのセーターに赤いハートの中にRYUの文字がある。
刑事事件専門の弁護士。師匠は綾里千尋。亡き千尋のオフィスを、そのまま成歩堂法律事務所として使っている。
依頼人を信じ、信頼することで絶体絶命の依頼人の無罪を勝ち取り、名が売れてきている。
学生の時は今と全く違い、すぐ泣いたりするが人を信じることはこのころからあまり変わらないようである。ちなみの事件から、彼の憎むべきものは毒薬と裏切りだと公言している。
ちなみに成歩堂の写真を真宵や糸鋸に突きつけると、写真写りが悪いなどさんざんである。

綾里千尋 (あやさとちひろ) 声:河原深雪

新人の頃の千尋

享年27歳。黒いスーツと胸元には勾玉が下がっている。新人の時は多少スーツのデザインが違い、髪型も前髪が短く切りそろえられている。
刑事事件専門の弁護士。綾里法律事務所以前は、星影法律事務所に籍を置いている。師匠は星影宙ノ介。事務所の先輩であり恋人は神乃木荘龍。
家族は母、舞子。妹、真宵。いとこは春美。叔母はキミ子。
大人になりそうでもないが、新人の頃は星影から「落ち着きがない」と釘を差されるところがあった。そしてなぜか成歩堂がちなみのことでのろけたりすると星影に八つ当たりしている。

綾里真宵 (あやさとまよい)

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