ましろのおと(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ましろのおと』は、2010年5月号から「月間少年マガジン」(講談社)に連載されている津軽三味線を題材にした漫画。作者は羅川真里茂。
タイトルには「ましろの音」と「ましろノート」(ノートは音符などの意)の2つの意味がある。
三味線奏者にして師匠の祖父を亡くしたことをきっかけに上京した16歳の少年、澤村雪が様々な出来事を通しながら三味線や自分の音と向き合い、三味線で生きていくことを決意する。

津軽三味線とは

津軽三味線、別名・太棹三味線。
他に細棹三味線、長唄三味線とあるが、太棹はそのサイズに比例して迫力のある音が特徴。
一番太い糸の天神(ギターでいうところのヘッド部分に当たる)付近に取り付けられた「東サワリ」という部品を調整することで味わい深い音を得られる。
(三味線特有の「ベンベン」という音が、東サワリという部品でビビらせることにより、開放弦で「ヴィィィィィ……ン」と響く音に変わる。なお、弦同士も共鳴するため、一弦開放で二、三弦を弾くと一弦が響き続けること(三味線が鳴く)もある。)

『ましろのおと』の名シーン・名場面

雪が梅園学園に入った際、保護者代わりに状況してきた若菜と「たぬきち食堂」近くの神社で一緒に即興曲を演奏。
三味線の音での掛け合いに兄弟の絆を感じるワンシーン。

津軽三味線同好会OBの緒方洸輔が来校し、雪の実力を推し量るために共に演奏。
弾いた曲は津軽三味線甲子園の課題曲「新節」をアレンジしたものだった。梅園学園はこのときの演奏をベースに大会に挑む。

津軽三味線甲子園で独創的な演奏で三位に入る。そして審査員特別賞。
初っ端から海人の思い切った叩き、安定した演奏を見せる朱利と結、雪の本番前の閃きを形にした雷、そして皆の音をバックにした雪の独奏。全てが噛み合った演奏であった。

竹の華での雪の世話係、大河鉄雄。雪に触発されて出た日比谷公会堂での大会にて演奏。
実に13年ぶりの大会出場。三位入賞に終わるが、その楽しそうな演奏は観客を大いに盛り上げた。

澤村雪、田沼総一、緒方洸輔が一堂に会する弘前での「津軽三味線全国大会」。
総一、洸輔の後の演奏にも関わらず、プレッシャーを感じることなく自分の音を出し見事優勝を勝ち取った。

作品情報

月間少年マガジン2010年1月号に読み切りが掲載された後、5月号より連載スタート。
タイトルには「ましろの音」「ましろノート」(ノート=音符など)の意味が込められている。

「全国書店員が選んだおすすめコミック2011」9位。
「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」6位。
第36回講談社漫画賞「少年部門」優秀賞。
第16回文化メディア芸術祭「マンガ部門」優秀賞を獲得。

月刊少年マガジン2011年12月号、2012年5月号に小説版(著者・円山まどか)が掲載されたこともある。

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