井上織姫（BLEACH）とは【徹底解説・考察まとめ】

破面篇

「虚」の上位個体「破面（アランカル）」と、中でも特に優れた戦闘能力を持つ十体の破面「十刃（エスパーダ）」が、死神の力を手に入れようと襲来。織姫は現世に現れた第10十刃（ディエス・エスパーダ）であるヤミー・リヤルゴの襲撃を受け深手を負うが、駆けつけた黒崎一護により救出される。
一時は速度で圧倒する一護だったが、自身の力の暴走を恐れた結果敗北。現れた浦原喜助と四楓院夜一により助けられ、撃退に成功する。自身や傷を追った一護を「双天帰盾」で治療するが、能力の特異性のために、十刃を統率する藍染惣右介に目を付けられてしまう。

織姫に危機が迫っていることを予見した浦原は、戦いから遠ざけるために戦力外だと彼女に告げる。自身の無力を嘆く織姫は尸魂界で修行に打ち込むが、藍染の命令のもと破面たちが再来。第4十刃（クアトロ・エスパーダ）であるウルキオラ・シファーにより、虚たちの世界「虚圏（ウェコムンド）」へと連行される。仲間たちと自身の命を天秤にかけ自ら虚圏へ連行されることを選んだ織姫は、就寝中の一護に対し「5回人生があれば、5回とも同じ人（一護）を好きになる」と別れの言葉を告げた。虚圏に到着後、藍染から自身の能力が持つ「事象を”拒絶”し過去の状態に巻き戻す」という特性がいかに特異であるか聞かされる。

その後は命令を受けて第6十刃（セスタ・エスパーダ）であるグリムジョー・ジャガージャックが一護との戦いで失った左腕を治療し、ウルキオラの部屋に監禁される。藍染の関心を引く織姫の存在を疎ましく思った破面、ロリ・アイヴァーンとメノリ・マリアに嫌がらせを受けるが、一護との再戦を望むグリムジョーの独断専行により助けられ監禁されていた部屋から連れ出される。
グリムジョーにより一護のもとへ連れられ、一護に味方する元・第3十刃（トレス・エスパーダ）であるネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクと共に彼らの決闘を見守る。

第5十刃（クイント・エスパーダ）であるノイトラ・ジルガがグリムジョーとの戦いに勝利した一護を強襲するが、救援に現れた更木剣八により助けられ、連戦で傷ついた一護を治療した。
その後、藍染が現世を襲撃する間の虚圏を一任されたウルキオラと一護が交戦。力を抑えられず暴走した一護だったが、圧倒的な速度と膂力で勝利した。
虚圏で監禁される日々の中で、助け合うヒトの心を理解しようとし始めたウルキオラの心境の変化を感じ取っていた織姫は、今際の際に「俺がこわいか」と問うウルキオラに対し「こわくないよ」と語った。

死神代行消失篇

進級して高校3年生となり、アルバイトを始めるなど平和な日常を過ごす中で、愛染との戦いで死神としての力を全て失った黒崎一護を気に掛ける。そんな折、石田雨竜が何者かの襲撃を受け、無力を嘆く一護の前に異能力集団「XCUTION（エクスキューション）」のリーダー・銀城空吾（ぎんじょうくうご）が現れる。
一護が銀城のもとで”物質に宿る魂を使役する”能力「完現術（フルブリング）」の修行を開始するが、時を同じくして織姫のもとに月島秀九郎（つきしましゅうくろう）と名乗る男が現れ、攻撃を受ける。外傷はなく、駆け付けた一護と茶渡泰虎に対して無事だと伝えた。

その後は銀城の依頼により、修行で傷付いた一護を治療する役を引き受ける。
完現術を身に付けた一護は月島と交戦するが、織姫は以前攻撃を受けた時点から月島の完現術「ブック・オブ・ジ・エンド」の影響下にあった。「斬りつけた人間の過去を改変する」という能力により、月島を掛け替えのない恩人であるかのように認識させられた織姫は、一護と月島の戦いにおいて月島側についてしまう。
織姫だけでなく茶渡や家族までもが月島の能力に侵され、「一護が成熟させた完現術の力を奪い取る」ことが真の目的であった銀城が一護に襲いかかる。

絶体絶命であったが、朽木ルキアを始めとした死神たちの協力により死神の力を取り戻した一護は銀城に勝利し、月島と他のXCUTIONメンバーは駆け付けた護廷十三隊により各個撃破された。
これにより月島の完現術から解放されるが、月島のことは一切記憶していなかった。

千年血戦篇

現世に現れたネリエルから、滅却師のみで構成される敵対勢力「見えざる帝国（ヴァンデンライヒ）」が「虚圏」を侵略していることを聞かされる。解決のため一護たちと共に虚圏へ向かい、見えざる帝国の虚圏狩猟部隊（ウェコムンドヤークトアルメー）の隊長であるキルゲ・オピーと交戦。負傷しながらも浦原喜助やグリムジョーとの協力のもとキルゲを撃破した。
次なる侵攻に備え「尸魂界」に向かった一護とは別行動を取り、浦原の指示のもと茶渡と共に能力の修行に入る。修行後は基本性能の向上に加え霊力を駆使した空中浮遊が可能になった。

現世、尸魂界、虚圏のすべてを奪い尽くし、新たな世界を創造しようと目論む「見えざる帝国」の皇帝・ユーハバッハを止めるべく、一護とともに世界の王たる「霊王」を安置する霊王宮へ向かう。一護と肩を並べて戦えることに喜びを感じつつ善戦するが、「未来を予知し、観測した未来を改変する」というユーハバッハの力により一護の斬魄刀を破壊され、足場が崩壊したことで霊王宮から落下してしまう。
敗北し意識を失っていた一護と織姫だったが、合流した阿散井恋次（あばらいれんじ）と朽木ルキアに発見され意識を取り戻す。そこへ、死後「尸魂界」へ昇り死神たちに協力している月島秀九郎が現れ、織姫との能力のかけ合わせにより破壊された一護の斬魄刀を修繕した。
その後は世界の命運を賭けた最期の戦いに向かう一護を恋次を、ルキアと共に見送った。

すべてが解決した十年後、一護と結婚して息子の黒崎一勇（くろさきかずい）を授かる。

井上織姫の関連人物・キャラクター

黒崎一護（くろさきいちご）

CV：森田成一

井上織姫と同じく空座第一高等学校に通うクラスメイトであり、本作の主人公。非常に優れた霊感を持っており、日常的に身の回りでさまよう幽霊たちの姿がくっきりと見えている。
死神である朽木ルキアとの出会いや家族が「虚」の襲撃を受けたことがきっかけとなり死神として覚醒する。
ぶっきらぼうな口調だが基本的に温厚な性格であり、「自分には人を助けるための力があるのだから」という理由で、織姫を筆頭に多くの人々を護ろうと奮闘する。
最終回では織姫と結婚しており、長男に黒崎一勇（くろさきかずい）を授かる。

茶渡泰虎（さどやすとら）

CV：安元洋貴

井上織姫と同じく空座第一高等学校に通うクラスメイト。メキシコ人の祖父を持つクォーターで、浅黒い肌が特徴の無口な青年。
大柄で筋骨隆々の恵体を持ち、バイクと衝突しても無事でいる、工事現場から落下した鉄骨を背中で受け止めるなど、その肉体は非常に頑丈。無口なこととその容姿が相まって怯えられることもあるが、その実穏やかで心優しい性格。
死神である朽木ルキアや死神化した黒崎一護との接触をきっかけに、強力な衝撃波を放つ鎧を右腕に纏う能力「巨人の右腕（ブラソ・デレチャ・デ・ヒガンテ）」に目覚める。
作中における戦闘能力は中堅程度ではあるものの、物語随所で黒崎一護が危機に瀕した際、織姫や石田雨竜とともに助太刀に駆けつける。

石田雨竜（いしだうりゅう）

CV：杉山紀彰

井上織姫と同じく空座第一高等学校に通うクラスメイト。「虚」と戦う退魔の一族「滅却師（クインシー）」の末裔であり、大気中にただよう霊子を操り収束させて生成した兵装を用いて戦う。
常に冷静で努力を怠らないストイックな性格だが、唐突に真剣な顔で突拍子のない質問をするなど、織姫に負けず劣らずの天然。料理と裁縫が特技であり、非常にマメで手先が器用。
物語随所で黒崎一護が危機に瀕した際、織姫や茶渡泰虎とともに助太刀に駆けつける。一護とは肩を並べるライバル同士であり、その実力から一護に織姫の護衛を任されることもある。

井上織姫の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「お兄ちゃん…いってらっしゃい…」

「お兄ちゃん…いってらっしゃい…」は、虚と化した織姫の兄・井上昊との別れの言葉。
虚となったことで正気を失い織姫を傷付けた昊だったが、最期には正気を取り戻し、織姫の無事を確認して安堵したのち成仏した。

「それで5回とも…同じ人を好きになる」