文豪とアルケミスト(文アル)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『文豪とアルケミスト』(略称:文アル)とは、「文豪」を題材にした育成シミュレーションゲームである。開発・運営は、ゲームプラットフォームのDMM GAMESである。2016年11月にブラウザ版がリリースされ、翌年の2017年6月にスマートフォン版の配信が開始された。大正ロマンとスチームパンクを基調にした現実とは異なる歴史を歩んだ日本を舞台に、物語を展開していく。侵蝕者と呼ばれる敵から文学を守る為、プレイヤーは文豪達を転生させ、彼らと共に侵蝕者達と戦っていく事となる。

第六話 侵蝕者の生態

襲いかかってきた侵蝕者に息も絶え絶えになりながら勝った仲間達。

どうにか侵蝕者との戦闘を切り抜けた文豪とプレイヤー達に、アカは改めて侵蝕者が感情から生まれた「エネルギー体」である事を説明する。感情は精神に大きく影響されるもので、いわゆる精神エネルギーと言っても過言ではない。それが凝縮された結果、感情に伴った姿形をもって生まれたのが侵蝕者なのだという。
なかでもスランプを筆頭とした嫉妬や妬み、焦りや不安といった「負の感情」は力が大きくややこしいのだと、語るアカ。何やら思い当たるところがあるらしい織田作之助は、アカの説明に納得する。すぐに侵蝕者の生態について理解した織田作之助に驚く堀辰雄。アカの方は理解が早い織田作之助に満足そうなさまを見せる。各者各様の反応を見せる仲間達に、織田作之助は「感覚でモノを理解する人間なのだ」と自分の事を語るのだった。

第七話 浸蝕現象の原因

織田作之助(画面真ん中の青年)と堀辰雄(一番右端の少年)に自分達が潜り込んでいる本の中の世界について解説するアカ(左端の少年)。

文学書の中を調査を続けていると、改めて「自分達が本を創った時に、こんな世界も生み出していた」ことを実感した堀辰雄が感動の声をあげる。するとアカが、堀辰雄の考えは間違いであると指摘した。アカが言うには、この世界はあくまでも「この文学書に対する世間の共通認識」が生み出している概念の世界でしかないとのこと。世間の人々のおかげでこの世界が出来ていると知った織田作之助は、「世間の皆様に支えられてこんなところにいるのか」とこぼす。
その時、彼らの前に新しい浸食者が現れる。何か言葉のようなものを言いながら現れた浸蝕者に驚く、織田作之助と堀辰雄。しかし驚き以外にも何かを感じたようで、「この浸蝕者の逃げの姿勢が嫌だ」と愚痴る織田作之助に、堀辰雄も否定はせずに苦笑する。
浸蝕者の正体に関わると思われる発言をした2人に驚いたアカは、彼らに「どうしてわかるんだ」と尋ねる。織田作之助と堀辰雄は「近くにいるとそんな気持ちになってくる」とアカに返した後、浸蝕者との戦闘を開始した。

第八話 文学の世界/勝利

侵蝕者が文学書に集まってくる理由について考察する織田作之助(画像真ん中の青年)。

浸蝕者との戦闘を終え、文学書の調査に戻るプレイヤー達。そこで織田作之助は、侵蝕者達が文学書に集まるのは、それだけ自分の作品が面白いからなのかも知れないという推測をたてる。その推測が正しいのかはわからないが、侵蝕者が文学書に集まる事自体はとてもめずらしい事だと、アカも織田作之助の考えに便乗するように話し始める。「錬金術の研究分野としても貴重な現象」だと説明するアカ。しかし、文学にそうした実用性を求めた事がない織田作之助と堀辰雄は複雑な気持ちを抱く。
そこで、話題を変えるように「文学書以外で潜書できる本はないのか」と堀辰雄がアカに尋ねる。尋ねられたアカは「聞いたことはない」と答えつつ、思い出したように「アルケミストの中には記憶を本に閉じ込めた者もいる」と彼に教える。
錬金術の予想外の使い方に驚く織田作之助と堀辰雄。するとそこに新たな侵蝕者が現れ、2人は戦闘を余儀なくされてしまう。無事に侵蝕者を倒した2人は、何度目になるかわからない戦いの勝利に喜ぶ。

第九話 錬金術とアルケミスト

織田作之助(画面真ん中の青年)と堀辰雄(画面右端の少年)、それからプレイヤーに対して錬金術の解説を始めるアカ(左端の少年)。

文学書の調査に戻るプレイヤー達。織田作之助と堀辰雄がアルケミストについて何も知らないと知ったアカは、彼らにアルケミスト、そして錬金術について説明を始める。
アカの説明いわく「錬金術はモノの『概念』を捉えるもの」だという。ここでいう「概念」とは、なんらかの物に対するイメージや感覚の事で、それらを己の精神力を使って自分以外のほかの人に伝えたり、そこにある見えないものを見たりする事ができるのが、錬金術なのだという。プレイヤー達特務司書が行う転生や文豪を潜書させる力などは、すべてこの錬金術の仕組みに関する研究や応用によるものとなっている。
「最終的には誰もが使える『科学』にする事が目標」だと言うアカに、「夢がある」と返す堀辰雄。アカはそれに嬉しくなるが、侵蝕者問題が解決しない限りこの研究を進める余裕はない現実を思い出し、気を落とす。

第十話 アルケミストの力

自らを「優秀だ」というアカ(左端の少年)に「なにができるのか」と尋ねる織田作之助(画面真ん中の青年)。

アルケミストに興味をもった織田作之助は、アカに「アカはどんな力を使えるのか」と尋ねる。それに対するアカの答えは、「3秒先の未来が見える」という微妙なものだった。やろうと思えばもっと先の未来も見えるらしいが、館長から止められているとの事だ。
アカの能力がどのくらいのものか見たくなったプレイヤーは、彼に「能力を見せて欲しい」と頼む。アカもそれに乗って自分の能力を披露する。次の瞬間、アカは大声で「侵蝕者だ!」と声をあげる。すると、アカの言葉通り侵蝕者が現れ、彼らに向かって襲いかかってきた。

第十一話 侵蝕者の概念

アカ(左端の少年)のアルケミストとしての力を直に見て感激する織田作之助(画面真ん中の青年)。

突如現れた侵蝕者に驚きながらも、見事彼らを返り討ちにした織田作之助と堀辰雄。アカの宣言通りに侵蝕者が現れた事もあり、彼らはアルケミストの力の凄さを実感する。
アカは2人に、侵蝕者も「概念」の1種である事を教える。いわく感情が元になってる侵蝕者は、実態のない抽象的な存在で、アルケミストでも捉える事が難しい概念なのだという。それを簡単に捉え、なおかつ戦う事ができる文豪は凄い存在なのだといわれ、急に褒められた織田作之助と堀辰雄は気恥ずかしさから照れるのだった。

第十二話 侵蝕者を追え/救出

侵蝕者について調べているアルケミスト達の現状を織田作之助(画面真ん中の青年)と堀辰雄(画面右端の少年)に説明するアカ(画面左端の少年)。

ここまでの説明から、侵蝕者の正体について知り得たプレイヤーと文豪達。しかし、侵蝕者について詳しいアルケミストでも、彼らが文学書に集まる理由についてはわからないままだった。
「ここ数年で見つかった問題」なので、まだまだ調査段階の難しい問題なのだと説明を続けるアカ。するとそこへ、これまで出てきた侵蝕者とは異なる姿の侵蝕が現れ、研究者として興味ひかれたアカはその後を追っていってしまう。
慌ててアカと侵蝕者の後を追いかける、プレイヤー達。しかし、追いついた時にはアカは侵蝕者に捉えられ、その精神を侵食されてしまっていた。プレイヤー達は侵蝕者を倒してアカを救出する。しかし、侵蝕者に精神を侵蝕されていたアカは、吐き気に襲われ動けなくなってしまう。ちょうどよく先の戦闘で本書の侵蝕の大本を叩けていた事もあり、3人はアカを連れて、一旦図書館へ戻る事を決める。

文学奇譚 第二章

第十三話 文学の世界

文豪・佐藤春夫(画面左端の青年)と中野重治(画面真ん中の青年)と一緒に文学書の中に潜り込んだアオ(画面右端の少年)。

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