マクロスF(マクロスフロンティア)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2008年に放送されたテレビアニメ作品。1982年に放映された「超時空要塞マクロス」から始まる「マクロスシリーズ」の6番目の作品となる。舞台は西暦2059年、超長距離移民船団「マクロス・フロンティア」に住む人類と、超時空生命体「バジュラ」との戦いの中で、パイロット候補生早乙女アルトと歌姫シェリル・ノーム、そして普通の女子高生ランカ・リーとの恋の三角関係を描いたスペース・ファンタジー。

VF-27とはマクロスフロンティアに登場してくる戦闘機の名称である。
「バルキリー」と呼ばれる可変戦闘機の一つ。
VF-25との違いはサイボーグ専用機のため、肉体の限界を超えた機動力を発揮できる点。

VF-27はギャラクシー船団のブレア(アルトのライバル)の戦闘機として登場する。

バジュラ

宇宙移民船団を襲う未知の地球外生命体。
フォールド断層(次元の裂け目)の影響を受けずに、通信や移動を行う特殊能力を持つ。
人類を襲う理由、目的、その他が一切の謎に包まれている。

フロンティア船団では「ビクター」のコードネームで呼ばれる。

V型感染症

バジュラと接触した人間が感染する感染症。感染率は低い。

感染初期ならば完治可能だが、末期まで症状が進むと細菌が「脳内」に根付き毒素を分泌、手の施しようがなくなり死亡する。
現時点では完全な治療法はないとされていた。

ただし母胎内で感染した場合は例外で、細菌が胎児と共存しようとするらしく、頭部ではなく腹部へと留まる。
その場合何の病状も発症することがなく、血液検査でも感染が検出されず自覚症状も無い。

腹部にV型ウイルスが定着した場合、ウイルスは宿主と共存するためバジュラの持つ「意思を共有」する能力を獲得できる。
そのため、母子感染していたランカは歌によってバジュラの行動に影響を与え、ランカもまたバジュラの意思を感じ取ることができていた。

ゼントラーディ

マクロスシリーズに登場する異星人の総称。
第一作目「超時空要塞マクロス」では敵として現れる。
元々体長10mほどだが、マイクローン化という技術により人類と同じ大きさに縮小して活動することができるようになった。
マクロスフロンティアにおいてゼントラーディはマイクローン化せずそのままの大きさで共存しており、移民船団の中でもリベラルな方針を持っているとされている。

デカルチャー!

ゼントラーディ語で「信じられない!恐ろしい!」の意味。
ネガティブな意味ではなく、興味や驚き、感嘆を含んだ表現。

マクロスフロンティアのここが見どころ

アルトとランカの出会い…バジュラとの遭遇

ギャラクシー船団からやってきた「銀河の妖精」ことシェリル・ノーム。
彼女のコンサート会場へと急ぐランカは、途中でアルトと出会う。

コンサートの途中、緊急警報が発令されコンサートは中断。
新統合軍の迎撃も空しく、襲撃してきたバジュラは市街地へと侵入してくる。

何が起きたのか事態を飲みこめないアルトが表に出ると未知の生命体バジュラによる破壊行動が目の前で繰り広げられる。

バジュラを迎撃するバルキリー。しかし目の前でバルキリーのパイロットはバジュラの手によりひねりつぶされ、その手は目の前で怯えるランカにまで伸ばされる。

ランカを救うため、咄嗟にバルキリーに乗り込みバジュラに応戦するアルト。
しかしバジュラは強く、ランカを連れて逃げるのがやっとだった。

今まで家への反抗心や空への憧れだけでパイロットを目指していたアルトがパイロットは死と隣り合わせ、命を掛けた仕事であることを自覚した瞬間である。

入れ替わる光と影…恋の三角関係

トップアイドルのシェリルは、プライドが高く自信家。
それだけでなく美貌とスタイルの良さも兼ね備えているため、アルトとの恋はシェリルが一歩リードする形で進んでいく。

一方ランカは、「ミス・マクロスフロンティア・コンテスト」出場からスカウトをきっかけに映画出演などで徐々に脚光を浴びるようになっていく。

一方でシェリルの病気(V型感染症)が悪化。
トップアイドルの座が徐々に陰りを見せ、自分とは正反対のランカの魅力を前に敗北感と焦りを感じることが増えていく。

グレイスの陰謀に巻き込まれ見捨てられ、体調を悪化させていくシェリルを放っておけない気持ちと、バジュラとの戦いに歌の力で役に立とうと戦場へ赴くランカを守りたい気持ち。アルトが2人への思いに揺れていく。

未知の敵バジュラ対S.M.S(Strategic Military Services)

圧倒的な強さを誇る、未知の敵「バジュラ」。その生態や数、目的、全てが謎に包まれている。
その存在に挑むのが、民間軍事プロバイダーS.M.S。

その母艦となる「マクロスクォーター」は、母艦としての大きさを持ちながら強攻型へのトランスフォーメーション機能、マクロスキャノンなどを併せ持つ高性能艦となっている。

格闘戦では中間形態や人型の利点を活かした複雑な機動で敵に迫り、迫力ある戦闘シーンが繰り広げられる。
それを操縦するのはボビー・マルゴ。オネエ言葉のボビーがマクロスクォーター操縦時にだけ見せる男気溢れる雄叫びはファンにも人気がある。

また、S.M.Sのパイロットは皆VF-25というバルキリーに乗っているが、それぞれ少しずつ仕様が異なっている。
アルトの乗るVF-25は標準型機であるが、オズマは指揮官専用、ミハエルは長距離狙撃専用、ルカは電子戦専用となっており、戦闘シーンにおける各機の動きや展開も見どころの一つだ。

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@upopo1029

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