宇宙刑事ギャバン(特撮テレビ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「蒸着!!」この叫びとともに、一条寺烈は宇宙刑事ギャバンへと0.05秒で変身を遂げる。そしてレーザーブレードの一閃で、宇宙犯罪組織マクーの悪事を食い止めていく。テレビで3作続いた『宇宙刑事』シリーズ最初の作品にして、いわゆる『メタルヒーロー』物の開祖でもある。21世紀に入っても小説や映画などで続編が製作されている、東映ヒーローの柱のひとつである。

『宇宙刑事ギャバン』『宇宙刑事シャリバン』『宇宙刑事シャイダー』3作に通して出演した地球人。
『ギャバン』ではフリーのルポライターで、UFO発見に情熱を燃やしている。情報収集能力は高く、マクーの陰謀に繋がる情報を烈に提供することが多い。
『シャリバン』では引き続きルポライター、『シャイダー』ではペットショップを経営している。

星野月子(演:立花愛子)

ボイサーの親友だった地球の科学者で、マクーの切り札ホシノスペースカノンのエネルギー装置を発明した星野博士の娘。
11話でギャバンと出会い、それ以降は彼の正体を知る数少ない地球人として捜査に協力する。『シャリバン』15話でバード星に着任することとなり、その後はコム長官の秘書となる。

藤豪介(演:多々良純)

烈が働く「アバロン乗馬クラブ」のオーナー。わかばと陽一という孫がおり、彼女らの活躍が事件解決につながることもある。

宇宙犯罪組織マクー

別名を「獣星帝国」ともいい、宇宙にその名を轟かせている強大な犯罪組織。数々の惑星を支配下に置いている。
「魔空空間」と呼ばれる特殊な異次元空間に本拠「魔空城」を構えており、そこから戦闘母艦や戦闘艇を出撃させる。
当初は「ベム怪獣」と呼ばれる怪物が主戦力であったが、13話で地球の科学者である香月教授がマクーに作成させられた「生体合体装置」を入手する。これによって、マクーが占領した惑星の住人を改造した「ダブルマン」とベム怪獣を合成しパワーアップさせた「ダブルモンスター」を主戦力とするようになった。
また、ベム怪獣やダブルモンスターは魔空空間では数倍の力を発揮したり、巨大化したりできる。

マクーの主戦力、ダブルマン

ドン・ホラー(声:飯塚昭三、渡部猛)

マクーの首領。その正体は不明(生体改造を施した科学者という説もある)で、常に魔空城の謁見室に巨体を鎮座させている。
目から光線を放射したり、腕を伸ばして攻撃したりなど、戦闘能力は非常に高い。

ベム怪獣やダブルモンスターの戦況を観察し、彼らが不利になると、ドン・ホラーの「ギャバンを魔空空間に引きずり込め!」の指示に従って、常に寄り添っている「ホラーガール」が、地軸転換装置を作動させることで、一種のブラックホールである魔空空間を作り出す。

ドン・ホラーの側近、ホラーガール

実子サン・ドルバには厳しく接するものの、サン・ドルバがギャバンを追い詰めながらも魔空空間を発生させず、息子の手で乗り越えさせようとさせたり、彼が裏切りの心を持っていることを知った後でも魔空空間で援護したりなど、一定の愛情は示している。

最終話では魔空城に突入したギャバンと一対一の対決を行い、身体をレーザーブレードで切り裂かれる。しかし、首だけでも行動が可能であり、ギャバンを大いに苦しめるものの、ギャバン渾身のギャバンダイナミックを食らい絶命した。

当初は飯塚が声を務めていたが、体調不良で降板してからは渡部が代役を務めた。そしてゲーム『宇宙刑事魂』以降は飯塚がドン・ホラーの声を担当している。

ハンターキラー(演:飯田道郎)

マクーの戦闘指揮官。元は宇宙刑事だったが、銀河連邦警察を裏切り、マクーに身を寄せることとなる。
冷酷な性格で、ギャバンを苦しめる計画を次々と立案する。しかし、サン・ドルバと魔女キバが魔空城に帰還してからは、自分の地位を脅かされるのを恐れ、キバの妖術を宇宙刑事の暗号コードを用いてギャバンに警告する。その行為が発覚したことで、暗黒銀河に永久追放された。
その後、42話で銀河連邦警察に救出され、ボイサーの居場所について手がかりを教え、息絶える。

サン・ドルバ(演:西田健)

ドン・ホラーの実子で、ハンターキラーが更迭された後のマクーの指揮官となる。本人の実力は高いものの、それ故に慢心することが多い。酒と女が好きであり、ギャバンが特訓を繰り返している様と比較され、ドン・ホラーにいさめられたこともある。
最終話ではホシノスペースカノンを失ったことでドン・ホラーに最後通告を受け渡され、人質を取ってギャバンを討とうとしたが、シャリバンの加勢によって絶好の機会を逃す。そこで戦況が変わったことで、ギャバンに敗れ憤死した。

魔女キバ(演:三谷昇)

サン・ドルバの母親。しかしドン・ホラーはキバを妻としては扱っていない。サン・ドルバに対しては過保護がちといえるほどの肩入れをしている。
相手を金縛りにしたり、幻影を見せたりなど、様々な妖術を使いこなす。
最終話で、息子サン・ドルバに魔空城の乗っ取りを吹き込むが、ドン・ホラーに翻意をあっさり見抜かれ失敗。後がなくなり、ギャバンを倒すしかなくなったサン・ドルバを援護するが、2人ともギャバンに敗れた。

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