キューティーハニー(CUTIE HONEY)のネタバレ解説まとめ

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『キューティーハニー』は、漫画、テレビアニメ、オリジナルビデオアニメ、数回にわたる実写映画など、様々な媒体で製作されている、永井豪の代表作の一つである。セクシーシーンと臨場感あふれるアクションシーンが満載の、キューティーハニーと悪の組織・パンサークローとの戦いは、少年少女のみならず、幅広いファンを獲得した。

永井豪はハニーの変身について、「変身はそう、真っ裸になってくれれば言うことはない。もちろん、描いていても嬉しいではないか」と言っている。
その言葉通り、ハニーのセクシーシーンは連載が進むにつれて多くなっていく。

第一作では、シスター・ジルとの最終決戦の前で、敵の本部に潜り込むために、美術品の黄金仏像に化け、さらにジルをおびき寄せるために怪人・タランチュラパンサーに変身した後、キューティーハニーの姿になって戦闘に移ろうとした……ところで、空中元素固定装置の不調なのか、全裸になってしまう。

挙句、「ちょっとまってね」と断りを入れ、変身しようとするが、なかなかできない。
それをおとなしく待っているジルもジルだが、しまいにはハートマークを浮かべて、「胸が熱くなってきたわ」「あたしレズの気あったのかしら?」などと呟く始末である。
その後はちゃんとした決戦シーンになるのだが。

『激闘伝説』においては、轟刑事との初対面において、いきなりヌードシーンを披露し、団兵衛の突っ込みに「サービスのつもりでいけないことしちゃったかしら」と言いきっている。

その様子は『天女伝説』でも同様で、連載開始の時点で、「アラちょい失礼」と断りつつ、いきなりのハニーフラッシュでヌードを披露しているほか、ミスターレディの依頼者の婚約者であることを証明するため、胸だけではなく、性器までも他人の前で露出するシーンがある。

初期は恥じらいがあったものの、40年以上の戦いを経て、そんな気持ちはとうに捨て去ったのだと思しい。「けっこう仮面」と並んで、最も羞恥心のないスーパーヒロインと言えよう。

ダイナミックワールドとのリンク

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空中元素固定装置で生み出した『マジンガーZ』とのコラボ

永井豪の作品では、様々なキャラクターが作品の枠を飛び越えて出演することが多いが、『キューティーハニー』でもそれが顕著である。

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第1作でシスター・ジルとの最終決戦に臨む前に、敵の基地に潜り込むためにハニーは美術品「黄金仏像」に成りすますのだが、その持ち主であるポール玉本氏は、『廃人二十面チョ』や『ハゲ髪鬼』、『ふろとかげ』などで出演している。
さらに、彼に警護を任される私立探偵・イボ痔小五郎と助手のコヤヤシ少年は永井お気に入りのキャラクターで、後述する『キューティーハニーVSあばしり一家』など、様々な漫画の脇役としてちょくちょく出演する。

聖チロベル学園のハニーや夏子の担任であるアルフォンヌ先生、および校長のポチ先生は、1969~70年に『少年マガジン』で連載された『キッカイくん』のキャラクターがそのままスライドしている。

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『激闘伝説』では「VSけっこう仮面」という章があり、永井豪のキャラクターの中でも強烈なインパクトを残す、覆面以外は全裸のけっこう仮面とハニーが対決する、というサービスがある。
ただし、このけっこう仮面は本人ではなく、作中で映画作品の主演として演じている女優がジルの異次元細胞によって超人的な力を得た姿ということになっている。

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そしてダイナミックワールドとしての最大のつながりでは、ハニーの協力者である早見団兵衛と早見順平は『あばしり一家』のあばしり駄エ門と吉三の容姿をそのまま引き継いでいる。

『キューティーハニー』が連載される直前に、永井豪が『少年チャンピオン』で連載していたのが『あばしり一家』で、デザインがそのまま引き継がれた形になっている。

あばしり一家兄弟の直次郎と五エ門も、女体化した上で少しではあるが登場している。
また、フラッシュハニーの容姿はあばしり菊の助そっくりである。

この設定は、『少年チャンピオン』40周年を記念して掲載された「キューティーハニーVSあばしり一家」で効果的に使われており、菊の助とハニーの斬り合いが展開されたり、永井豪作品でおなじみの「怪傑痴カン面」がハニーに退治されたりなど永井豪ファンへのサービスが施されている。

オチは、デザインが同じである駄エ門と団兵衛が実はまったくの同一人物だった、ということをきっかけに、あばしり一家とハニーが仲直りする、というものだった。

今も続くハニーの戦い

キューティーハニーは作中の時間軸では40年以上戦いを続けていることになっているが、その中で目立つのは、パンサークローとの闘いだけではなく、人の心に巣食う闇との闘いが増えてきていることである。

『激闘伝説』では、人間は自ら戦争などを引き起こす、滅びの因子をもつ生き物であるとジルやゾラがハニーに呼びかけている。

『天女伝説』では、人間にも制御できないほどの科学の進歩に警鐘を投げかけている話が多い。
温暖化によって世界の大半が水没したあとで生きながらえるために、人間と水棲生物のDNAを掛け合わせた実験動物が殺戮を繰り返したり、生への尊厳や痛みをもたないロボットが「強いものが上位に立つ」人間社会の道理に従って反乱を起こしたり、といった展開である。

そのような人間の愚かさを目の当たりにしても、ハニーは人間を守るための戦いをやめることはない。
作中でも、現生人類の滅亡を願うはずのパンサークローから、人間の可能性を信じるかのように、ハニーを救出したキラークロウが描かれている。

キューティーハニーは人間の慈しみや愛情を信じている。魔性のもの、または人間の持つ闇から人間自身を救うために、彼女は闘い続けている。

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