干物妹!うまるちゃん(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サンカクヘッドによる日本のギャグ漫画。週刊ヤングジャンプ2013年15号より連載が開始。2014年12月にアニメ化が発表、2015年7月~9月まで放送された。
外では頭脳明晰、容姿端麗、運動能力も万能なら性格もよいが一歩家に入るとアニメや漫画、ゲーム三昧にジャンクフードを愛する干物のようなダメ人間、干物妹(ひもうと)に変貌するうまると兄タイヘイと周囲の人々による日常物語である。

『干物妹!うまるちゃん』のあらすじ・ストーリー

女子高生・土間 埋(どまうまる)は、学校では全教科100点をとるほど頭脳明晰で容姿端麗、運動神経もよく性格もよい。すべてをそつなくこなし先生からは将来を期待され、同級生からも羨望のまなざしを浴びる。さらに町を歩けば周囲の視線をおのずと集めるほどのオーラを醸し出す完璧な女子高生。しかし、一歩家に入れば身長がおよそ4分の1程度に縮み、アニメ・漫画・ゲーム・ネット三昧でポテトチップスやコーラなどのジャンクフードを食べ散らかす。家の中で常に同じ服装でダラダラするのが至福という、グータラな姿になってしまうことから、兄の土間大平(タイヘイ)には干物妹(ひもうと)と呼ばれている。本人は非常に体面を気にするため、家の中の姿を知る者は少ない。
この物語はそんな干物妹うまると兄タイヘイ、うまるのクラスメイトで引っ込み思案ながら優しい性格で巨乳の持ち主、海老名菜々(えびななな)、重度の人見知りだが子供好きな本場切絵(もとばきりえ)、間違った信念からうまるにたびたび勝負を挑むもただ友達になりたい橘・シルフィンフォード(たちばな・シルフィンフォード)、タイヘイの幼馴染であり同僚の本場猛(もとばたけし)、タイヘイの後輩でシルフィンの兄の橘・アレックス(たちばな・アレックス)、タイヘイに惚れているものの本心を打ち明けられない叶課長(かなうかちょう)といったメンバーを中心に描かれてゆく。

『干物妹!うまるちゃん』の登場人物・キャラクター

土間 うまる(どま うまる)声 - 田中あいみ

本作品の主人公。
1話にて「美人で評判。優しくて頭も良くあらゆる才能に恵まれ老若男女に好かれる、非の打ち所の無い完璧な女子高生」と紹介される。金髪とみまごう亜麻色の腰まで届くロングヘアー。全教科100点で学力一位。水泳部の本場切絵に勝つほど運動万能、ピアノを弾かせても先生が感涙するほどの腕前。
しかし家の中では身長が4分の1程に縮尺される二頭身キャラへと大変貌をとげてしまう。兄タイヘイの住む一人暮らしのアパート『コーポ吉田』に一年前から転がり込んで、甘やかしているうちにこのような姿になったという。家の中ではアニメや漫画、PCゲームにTVゲームをして菓子やコーラを好み、ダラダラすごすだけになってしまう。学校では漫画すら読まないという「設定」になっていて外面を非常に気にするため、家での姿を他人に見せることはしない。

当初はこの二頭身の変貌はアニメ的表現かと思われたが、3話にて本場切絵が家に訪ねてきたときにその姿を目撃されるも、同級生であるはずの切絵が別人として認識してしまい、7話にて本場猛が家に来たときにも「何だ、この可愛い生き物は」と言っていることから物理的に身長が縮んでいるらしいが、その真相は謎のままである。ちなみに、二頭身のうまるの状態をうまるの妹でこまるである、と嘘の言い訳をしたことから切絵は「こまる師匠」と呼び、猛は「たぬきち」と呼んでいる。外で二頭身状態になっていた時など、本来の頭身に戻るときには『うまる~ん』という擬音が起こる。

一人で過ごす時間はさびしいから、とハムスター二匹を兄タイヘイに買ってもらっていて、そのハムスターに良く似たフードを家の中では必ずかぶっており、白いシャツに赤いスパッツが日常の格好という年相応の女子高生とは思えないしゃれっ気のなさである。ちなみに、そのハムスターフードは何着も予備がありたんすの中にもごっそりしまってある。また、当然のごとく恋愛などとは無縁。兄ちゃん大好きっ子で、わがまま言い放題、だだこね放題、嘘をついたり暴言を吐いたりなど好き勝手にしているが、やりすぎて怒られると泣いたり、落ち込んだりする。

物語ではあまり語られないので両親などはほぼ登場しないが、3話にて「お父さんは土間コーポレーションの社長」らしく、10年前は20階以上ある高層マンションに住んでいた。どういったいきさつで一人暮らしをするタイヘイのアパートに一緒に住むことになったのかという言及はない。また、アパートでの生活において、PCやTVゲーム機は見えるがうまるの学校に関連する私物の類をみることはできない。

UMR(ユーエムアール)

うまるのゲームセンターや公の場で正体を隠すための変装した姿であり名前。長髪を帽子のなかにしまっており、少し声色がボーイッシュになる。
家庭用、業務用を問わず店員曰く「アクション、シューティング、格ゲー(格闘ゲーム)そして音ゲー(音楽やリズムにあわせて操作、進行するゲームのこと)、ジャンルを問わずありとあらゆるゲームを制覇。さらにクレーンゲームに関しては天才的なセンスをもち、どんな景品もワンコインで奪ってゆく」という腕前の持ち主。また、店員曰く「タグ引っ掛け」「ぶっさし」「ナイアガラ落とし」などの技を駆使してフィギュアやぬいぐるみなどを大量にとっていた。
全国のゲームセンターで一位になった猛者を集めて開催された格闘ゲーム、スペースストリームファイターIV(略してスペIV)の大会では、王者として当然のように挑戦者を向かえる側に立っていた。
ちなみに、全国の猛者は、電波なコンビニ店員「UZR」、天才小学生ゲーマー「JNB」、おっさんミュージシャンゲーマー「DDT」、現役中二病少年ゲーマー「CHJ」、謎の覆面ゲーマー、本業は漫画家「SKH」、予選大会でとんでもないスコアをたたき出したダークホース、橘・シルフィンフォード「TSF」。
最終決戦ではUMRとTSFの戦いに。勝負はTSF優位に進み、UMRが反撃するも「5コンボ目スキがありましてよ」と、UMRの習熟度の低さをたちまち見抜く。勝敗決するかと思われたが、TSFが兄、橘・アレックスに観られていたことを知って赤面し逃走、UMRの勝利という結果に至る。

土間 タイヘイ(どま たいへい)声 - 野島健児、幼少期 - 富田美憂

うまるの兄。
ダイアモンド・サービス社のシステムサポート部に勤務するシステムエンジニア。仕事ぶりはまじめであり、反対に不真面目な同僚には苦労している。
きらびやかで容姿端麗なうまるに対して平凡な容姿の兄で、町行く人々からもうまるが芸能人ならタイヘイはマネージャーだろう、と思われた。頭の天辺にツノにみえるほどはねた毛がある。

うまるが相当な兄好きならタイヘイも相当な妹好きであり、うまるがダメ人間になった原因であろうと思われるほどうまるには甘く、ダダをこねられたりされるとわざわざコンビニまで漫画雑誌を買いに行くほど。とはいえ、ダラダラするうまるを心配して更生させようとしてはいる。
うまるとは対照的に無欲であり、自身の趣味は料理程度で浪費癖がない。そのせいか、うまるがダダをこねるといろいろ買い与えてしまう。
結構な猫好きで、7話にて猫のあとを追いかけているうちに迷子になってしまう。その時、小学生のころの記憶がよみがえり、うまるそっくりな母から「タイヘイくん」と呼ばれていた。その母とは現在どうなのか、という言及はない。
また、高校時代にはテストでも100点をとったり、自動車運転の試験でも満点をとるほど頭脳明晰の持ち主。だが、自動車運転に関してはペーパードライバーであり、試乗したときも相当なのろのろ運転で目の前を犬を連れた人が横切るだけで大騒ぎしていた。
ちなみに、血は争えないのかUFOキャッチャーでも相当な腕前を披露していた。

海老名 菜々(えびな なな)声 - 影山灯

うまるのクラスメイトにして、うまるたちと同じ『コーポ吉田』に住む住人。ちなみに、うまるたちは201号室。菜々は101号室に一人暮らしをしている。
赤と白のしま模様のゴムで赤茶色の髪の毛をツーサイドアップにしている。
極度の引っ込み思案と照れ屋だが、周囲から恐れられる本場切絵を怖くないと見抜き昼食に誘ったりと思いやりに溢れた性格である。同じアパートに住んでいるからうまるとは一緒に登校するが、うまるが周囲の視線をおのずと集めたり、うまるは成績優秀なのに対して、自身は本番に弱くテストでも悪い結果になってしまうことからうまるに対して引け目を感じている。また運動は苦手でテニスのときもサーブミスをし、水泳のときには溺れていた。

秋田から上京して東京の高校に通うことに。秋田弁をやめ、共通語を練習したのだが、美味しいものを食べたり気を抜くとうっかり方言がでてしまうこともしばしば。
華奢な体格とは対照的に巨乳の持ち主。東京に初めて上京してきたとき、周囲の視線が自身の胸に集まり、目が合わずにいることに強烈に疎外感を感じていたが、アパートにやってきたとき初めて目を合わせたのがタイヘイであり、そこから片思いをしている。
一人暮らしのアパートには大きな冷蔵庫が2台も設置してある。よくおなかが鳴ってしまうことをとても恥ずかしがっているが、タイヘイがびっくりするほどの食欲の持ち主。農業を営む親元から送られてきたお米をうまるの家にもっていったときにおなかが鳴ってしまったことから顔を真っ赤にさせていた。そのため昼食をタイヘイにご馳走になるが、ピザの広告をみておなかが鳴ってしまい、うまるがピザを頼もうと言うと即座に賛同していた。

本場 切絵(もとば きりえ)声 - 白石晴香

うまるのクラスメイト。猛の妹。
ところどころピンピンはねる癖のある黒い髪をポニーテールにしている。
入学式に母の代わりにやってきていた兄の猛を思い切り蹴飛ばしてしまったことから、同級生に、大人に暴力をふるう怖い人だと認識される。また本人もいたって無口、目つきも悪くえもいわれぬオーラを発することから誤解を助長させてしまうが、重度の人見知りで極度に不器用なだけで心根はいたって普通でクッキーを焼いたりするなど思いやりをもつ。

3話にてうまるが落とした生徒手帳を届けようと機会をうかがっていたが、重度の人見知り、かつ不器用で学校内ではその機会を見出せず、うまるの家にやってきてしまう。そこで干物妹状態のうまるに出会ってしまう。切絵にはその正体がわからず「うまるさんの妹さんですか?」と尋ねたところ、うまるもそれに乗っかり「こまる」であると嘘をつく。子供好きである切絵は生徒手帳を渡して、お礼をいううまるに衝撃をうけ、思わず弟子入りを求めそのまま師弟関係に。そしてたびたびうまるの家に通うほどに仲良くなり、当初はタイヘイをにらみつけてしまうほどだったが、やがてクッキーを焼いてもってくるほどには打ち解ける。うまると一緒に登下校する菜々にはライバル心も燃やすが、それも徐々に打ち解け友達に。
雨の日はテンションが下がってしまうタチらしく、さらにトラウマスイッチまでONになってしまいさらに暗い雰囲気に。

橘・シルフィンフォード(たちばな・しるふぃんふぉーど)声 - 古川由利奈

うまるのクラスメイト。
さわやかな水色の髪に星型の瞳、猫のような口が特徴的なお嬢様でドイツと日本のハーフ。通称は「シルフィン」登場するときには『シュバフィーン』など様々な擬音が出る。何故か学校でも制服ではなく私服と思しき格好でいる。ちなみに、海老名菜々は眼中にないのか、海老原、海老倉、などと呼んでいる。そのため菜々は常に訂正してはいるが最後まで直らなかった。

当初はすべてにおいて自身を上回るうまるに対して勝負や対決を挑むことから、クラスメイトからただの目立ちたがりだと思われていたが、実は「ライバルは負けた後、仲間になるんですのよ」という信念からの行動によるもので、うまると友達になりたかったため。うまるの誕生日には休戦を『終戦』と勘違いして校門で花束を渡そうとするなど、友達思いである。

重度のヲタクである兄アレックスの影響もあってアニメやゲームが大好きで、4話にて格闘ゲームの大会にてとんでもないスコアをたたき出しダークホースとして出場したときには、マスクをつけるルールを無視して素顔で登場し「TSFですわ」と名乗った。しかし一回戦で勝利すると本名を名乗るなど、天然ぶりを発揮する。ちなみに、その大会ではうまる以上の腕前を発揮するが、観戦にきていた兄アレックスの存在に気づき、恥ずかしさから逃亡、勝負を投げ出してしまう形に。
うまるの「UMR」状態をまったく見抜けずに、ゲームセンターでのやり取りを通じてUMRと友達になる。
ちなみに「TSF」とはゲーム大会などの出場するときのシルフィンのニックネーム。出場選手など全員が三文字で名乗りをあげた。

本場 猛(もとば たけし)声 - 安元洋貴

タイヘイの同僚で高校時代からの友人。切絵の兄。
高校時代からアフロヘアーが特徴。ボンバーヘッドから通称「ボンバ」。
仕事ぶりはつねに不真面目でたびたび業務中の居眠りが見られる。趣味はパチンコでツイッターでも発信している。
切絵の入学式で内緒で保護者として学校にいったところ、切絵に蹴飛ばされたあげく、それ以降口をきいてもらえなくなったという。切絵のことを心配しつつも、無思慮な行動から切絵に木刀で殴られる光景がしばしばみられる。

7話で初めてタイヘイ宅に訪問したときには干物妹状態のうまるをみて「うおー! がわいいー! 何!? この可愛い生き物!?」と叫んでいた。その後もちょくちょくうまる宅を訪れ、年越しにもやってきていた。干物妹状態のうまるとも仲が良く、焼き鳥などとポテトチップスを一緒に食べていた。
タイヘイとは対照的に、自動車の運転はうまく、12話でうまるとタイヘイ、菜々と切絵で海にいったときにはペーパードライバーのタイヘイに代わって運転をしていた。

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