スレイヤーズ(Slayers)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

富士見ファンタジア文庫(富士見書房)から刊行されているライトノベル。
著者、神坂一。イラストはあらいずみるい。
黒魔術、精霊魔術などが存在し、自称、美少女天才魔道士リナ=インバースが戦う長編ファンタジー小説である。
1990年に小説「スレイヤーズ!」が発売され1995年にはテレビアニメ化・劇場アニメ化、その後もゲーム化やコラボレーション作品が数多く存在する。

世界観

ヨーロッパを基調とし、エルフやドラゴン、キメラなどが存在するファンタジー世界。
約500年前に魔王「赤眼の魔王(ルビーアイ)」シャブラニグドゥと神「赤の竜神(フレアドラゴン)」スィーフィードが争い、赤眼の魔王は七つに分けられて封印され、赤の竜神は分身を四体残して滅びている。
そのため、主人公リナ達のいる世界でも魔族とドラゴンが互いの神を信仰し時に争いを繰り返している。
なお、大陸の構造は「混沌の海」に立てられた杖の上に平面世界が皿のように乗っている構造となっている。

『スレイヤーズ』のあらすじ・ストーリー

スレイヤーズ

アニメシリーズの最初となる。
姉の「世界を見て来い」の一言で旅に出た自称天才美少女魔道士リナ=インバース。
旅の途中で盗賊に襲われている所をガウリイに助けられ、保護者として付いていくというガウリイと一緒に旅をする事となる。
「賢者の石」を狙うゼルガディスに狙われるも、それは赤法師レゾと呼ばれる大魔道士の指図であり、ゼルガディスはレゾを裏切りリナの仲間となる。
赤法師レゾは僧侶であり現代の五大賢者であったが、自分の盲目である両目を治せず苦悩し、リナ達が盗賊から奪った「賢者の石」を狙っていた。
だが、「賢者の石」を使って治した両目には魔王シャブラニグドゥの一部が封印されており、レゾ自身も魔王の一部となってしまった。
しかし、半覚醒の状態であった魔王をレゾが押さえつけ、ガウリイの光の剣に不完全版「重破斬(ギガ・スレイブ)」を上乗せしたリナが止めを刺し、レゾもろとも魔王を倒したのであった。
セイルーンのお家騒動で一緒に旅をすることとなったアメリアと、サイラーグの巫女であるシルフィールにレゾが生きていると聞かされサイラーグへ赴く。
その正体はレゾが生前に目の治療の実験台として作っていたコピー・ホムンクルスであり、リナ達を倒すことで本物を越えようとしていた。
コピー・レゾはサイラーグの地下にあった「祝福の剣(ブレス・ブレード)」に胸を貫かれ、神聖樹(フラグーン)に瘴気を吸われ死亡する。

スレイヤーズNEXT

アニメシリーズ2作目。
セイルーンのお家騒動での一件から同行したアメリアと4人で旅を続けていたリナ達の前に、神官だと名乗るゼロスが現れる。ゼロスの正体は魔族であり、目的は元「魔竜王(カオスドラゴン)」ガーヴの監視であった。
純粋な魔族では人間相手にペナルティがあり本気で戦えないが、ガーヴは千年前の魔王と神の戦争で人間と融合させられており、より強い者との戦闘を望んでいた。
しかし、リナがギガ・スレイブを唱える直前、ガーヴは仲間であった魔族「冥王(ヘルマスター)」フィブリゾに殺されてしまう。
フィブリゾの狙いは自身が作った偽のサイラーグにリナ達を呼び寄せ、全てを滅ぼすことであった。
レゾを倒した不完全版ギガ・スレイブではなく、完全版のギガ・スレイブは世界を破滅させるほどの威力があり、ガーヴはリナに唱えさせることで人間界を滅ぼそうとしていたのである。
仲間を人質に取られ、リナはギガ・スレイブを唱えてしまうが、それは滅びの呪文ではなく全ての混沌「金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)」を召還する術であった。
ロード・オブ・ナイトメアはフィブリゾを滅ぼし、召還の見返りにリナを連れて行こうとしたところをガウリイが連れ戻した。

スレイヤーズTRY

アニメシリーズ3作目。
原作ベースであった1作目、2作目と違い完全なアニメオリジナルストーリーとなる。
「火竜王ヴラバザード」に仕える聖位一位の巫女フィリアが、滅びの神託を受け取り、リナ達に助けを求める。
また、ガーヴの部下であったヴァルガーヴは仇を取ろうとリナ達に襲い掛かる。
その正体は古代竜(エンシェント・ドラゴン)族の唯一の生き残りであり、その残虐性によりフィリアの祖先であるドラゴンに滅ぼされていた。
そして同時に滅びの信託の本当の意味である、ダークスターと呼ばれる魔王が別世界よりリナ達の世界に召還されようとしていた。
ダークスターと融合し別世界もろとも破壊しようとするヴァルガーヴを5つの光の武器で打ち倒したリナ。そしてフィリアの手の中には生まれ変わり小さなドラゴンとなったヴァルガーヴが居た。

スレイヤーズ劇場版・OVA

小説版の短編集をアニメ化したものであり、白蛇のナーガとリナの2人旅のことが多い。
本編とは異なり、ギャグ要素が強めである。

アニメと原作との相違点

アニメでは原作の1巻から8巻を抜粋しアニメのストーリーとしている。
しかし、一部抜粋されている部分のみであり、6巻などはアニメですべてカットされている。
また、登場キャラクターの性格も一部変更されており、例えばアメリアは原作では大人びた女性となっていたり、ゼロスは残虐性が薄れるなど改変が行われている。

魔法の概念

リナ達の使用する魔法は混沌の言語(カオス・ワーズ)を唱えながら精神世界(アストラル・サイド)に干渉し発動する。
基本的に魔法を使用するためには、系統となる魔王や精霊の力を借りなければいけない。
大きく分類すると魔族の力を借りる黒魔術、精霊の力を借りる精霊魔術、どちらにも属さない精神魔法などがあるが、リナは黒魔術を好んで使用している。
また、巫女や騎士といった役職も存在しており、それぞれに特異魔法が異なっている。

炎の矢(フレア・アロー)

初歩的な黒魔術。
訓練を詰めば一般人でも詠唱が可能である。
威力と魔力が比例しており、精霊魔術に特化しているシルフィールでも習得できるが、威力は花火程度である。

氷の矢(フリーズ・アロー)

氷系の黒魔術。
複数の氷を発射する呪文であり、フレアアローと相殺が出来る。

烈閃槍(エルメキア・ランス)

高位の精霊魔術。
精神を直接攻撃する光の槍を放つ呪文であり、通常の攻撃が効かない魔族へとても有効である。
リナは「見た目が地味」と言う理由で習得していない。

復活(リザレクション)

高位の巫女のみが使える回復呪文。
治癒(リカバリィ)は本人の体力を使用し傷を治す呪文だが、リザレクションは周囲の気を集め対象を回復するため病気や瘴気を祓うことが出来る。

竜破斬(ドラグ・スレイブ)

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