ヤッターマン(タツノコプロ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『タイムボカンシリーズ』の人気を不動のものとした『ヤッターマン』。「主役」であるヤッターマン1号・2号と、「影の主役」ドロンボー一味とのドクロストンを巡っての数々の戦いは、自ら「マンネリ」と称しながらも高い人気を得て、多くの派生作品を生み出した。
「全国の女子高生の皆さん!」「おしおきだべぇ~」「ブタもおだてりゃ木に登る」など、この番組をきっかけとして広まったギャグも数えきれない。

実写版ではケンドーコバヤシが演じている。ドロンジョへの恋心に破れたボヤッキーを慰めるなど、優しい面が描かれている。

ドクロベエ(第1作ではドクロベーの表記も)<CV:滝口順平>

「泥棒の神様」を名乗り、オリジナル版では「大金塊の在りかが示されているという、4つに分断されたドクロストン」、リメイク版では「5個(後に10個)集めるとなんでも願いが叶うドクロリング」、東芝とのコラボアニメでは「3つ集めると素晴らしいものが見つかるドクロチップ」といったアイテムをドロンボーに奪取するように促す謎の存在。
「だべぇ」という口調が特徴で、3人を叱るときのセリフは「アカポンタン!」。

上記のアイテムの情報をドロンボーに伝えるものの、そのほとんどがガセネタであり、たとえ彼らが本物を手に入れたとしても、「飯がうまくない」「持病の水虫が唸る」などの理由で「お仕置きだべぇ~!」のセリフとともに、爆発や、巨大な動物の襲撃、嵐や灼熱地獄などといったお仕置きを実行する。

その正体は地球創世期に「XYZ星」からやってきた宇宙人であり、ドクロストンこそが彼の実態であった。指令を下していた姿は遠隔操作していたロボットであり、ドロンボーに伝えていた大金塊の在りかは真っ赤な嘘であった。最後はドロンボーを置き去りにして宇宙に帰還してしまう。

リメイク版でも正体はドクロストンであり、今回は仮の姿を介して地球観光旅行に来ていたことになっている。ドクロリングは自らの本体を収めたカプセルの鍵であった。ドロンボーもオリジナル版と同一人物であり、利用するために彼らの記憶を奪ったことになっている。

右下が孫のドクボン、乗り物にして配下のネエトン

このリメイク版では孫の「ドクポン」<CV:三瓶由布子>と、彼の乗り物にして子分である「ネエトン」<CV:たかはし智秋>が登場している。ドクボンは素顔を隠し、第三勢力「ドクロリングハンター」のボスとしても行動していた。

最後は「泥棒の神様」らしく、全人類から欲望を奪おうとしたが、ヤッターマンが繰り出したビックリドッキリメカ「アルバムメカ」でドクボンがホームシックにかかったことにより、人々の欲望を奪うのをやめて宇宙に飛び出す。しかしドクロベエも懐旧の情が捨てきれず、地球に帰還し、ドロンボーに「50個のドクロリングを集める」指令を下すのだった。

実写版では本体がドクロストンではなく、アニメで見られた「仮の姿」を実体としている。
その目的は、ドクロストンを集結させることで時空を制御し、過去・現代・未来のすべてを奪取し、真の「泥棒の神」となることだった。
お気に入りのドロンジョ以外を時空の穴に引きずり込んで消滅させようとするが、最終的にヤッターマンとドロンボーのチームプレイでドクロストンが破壊され、時空の穴に一人吸収されることとなった。

主な見所

奇想天外なメカの活躍

ヤッターマンサイドのメカは犬型メカ「ヤッターワン」、鳥型メカ「ヤッターペリカン」、魚型メカ「ヤッターアンコウ」が初期のメインメカで、破壊されたヤッターワンが改造された巨大メカ「ヤッターキング」が登場してからは、内部に格納されている「ヤッタードジラ」、「ヤッターパンダ」、「ヤッターブル」が活躍するようになる。さらに大型の母艦「ヤッターゾウ」と、「ヤッターヨコヅナ」が加わった。
ドジラ以降のメカが出撃するのには、メカによる椅子取りゲーム、もしくはアミダくじによって決められる。

最終話で全員集合したヤッターメカ

リメイク版では、やる気に満ち溢れる性格になったヤッターワン、英語交じりでハイテンションなヤッターペリカン、東北訛りになったヤッターアンコウに加え、巨大母艦メカ「ヤッタージンベエ」、根暗な「ヤッターモグラ」、古風な「ヤッタードラゴン」が登場する。
劇場版及び、最終決戦では、ヤッターワンが戦闘能力を大幅に強化された「ヤッターキング」(オリジナル版とは異なる姿で、シールドやウォーターサーベルなど大河原邦男らしい武装が満載されている)が出陣した。

平成版のヤッターメカ集合

ドロンボーサイドは毎回、登場シーンのインチキ商売にちなんだものや、出動する場所にちなんだものが製作される。
代表的なものとして、劇場版や『夜ノヤッターマン』でも登場した「ダイドコロン」、ヤッターワンと相討ちになった風呂釜メカ「バスガマシーン」、リメイク版の最終話で登場したモビルスーツ風の「ドロンキング」などがある。

ヤッターキングの活躍、ドロンキング作成の動画

それぞれのメインメカから出撃する「ゾロメカ」(ヤッターマンサイドは「ビックリドッキリメカ」と呼称される)の対決も見逃せない。
番組中盤でのゾロメカ対決は白兵戦やレースなどで決着をつけるものが多かったが、次第に、メカ同士が将棋をさしたり、和睦して子供をつくったりなど、なんでもありになっていった。

シリーズを通じてのお約束ネタ

ヤッターマンで使用された演出が、その後の『タイムボカンシリーズ』の定番となったこともある。
代表的なのが「おだてブタ」で、ボヤッキーがドロンジョのお世辞を見抜くために「ブタもおだてりゃ木に登る~」と出てくる様は、その後のシリーズにも受け継がれた。『クイズ!ヘキサゴンII』では「諺」と紹介されたこともあり、番組を知らない人でも一定の知名度がある。

おだてブタの歌

楽屋ネタもシリーズにおいて定番である。『タイムボカンシリーズ』の三悪は基本的に小原、八奈見、たてかべによって演じられている(2016年の『タイムボカン24』を除く)ため、『王道復古』以前は三悪が同一人物のような扱いを受けていた。
そのため、『タイムボカン』時代を懐かしがったり、後番組の『ゼンダマン』で三悪・アクダマンが一瞬だけドロンボー一味に変わっていたこともあった。

リメイク版では『タイムボカン』~『イッパツマン』までの三悪の選抜メンバーが集結し、『逆転イッパツマン』のコスイネンが名台詞「いつか逆転してやるからな!」を叫んだり、『タイムボカン』のマージョ、『オタスケマン』のアターシャがドロンジョと共に入浴するというファンサービスが披露された。

6分頃から三悪シーン

挿入されるセクシーシーン

オリジナル版が108話にわたって愛された一因として、ファンサービスとして挿入されたお色気シーンがある。
ドロンジョは爆発によってコスチュームがボロボロになる。その様子は妙に色っぽかった。

その上、ビックリドッキリメカの攻撃やドクロベエのお仕置きで、下着姿にされるのは序の口で、13話などでは胸を露出し、45話や70話など、ほぼすっぽんぽんの姿をさらしてしまうことも多々あった。
リメイク版では自主規制などもあり、露出シーンは抑えられているものの、それでも入浴シーンや水着の着用などはしばしばあった。

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